原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

年末出かけた旅先で出会った“同類女性”

2020年01月02日 | 人間関係
 如何なる意味合いで“同類”かと説明するならば。
 この場合、「単独行動派」と解釈して頂こう。

 いやはや今時何処へ出かけても、特に“高齢域”に達しているご夫婦が二人で連れ添っている風景を見せられる事が多い。
 大変失礼ながら、“何が良くてこんな老いぼれた爺さん(婆さん)と一緒に連れ添っているんだ?!?”😖   と思わせられる場面によく出くわす。

 お二人のご趣味が合致しているか、いつまでも愛し合っているのならば、それも良かろう。
 ところが到底そうとは見受けられない。
 大抵の場合、どちらかに誘われるがままに、(行くところもないし一人じゃ寂しい)から、仕方なく同行しているのだろう。
 それが証拠に、クラシックバレエ公演会場では居眠りしているし、旅先で出会う老カップルや高齢者団体が、旅を主体的にエンジョイしている風にも我が目には映らない。
 せめて外見のみでも繕えばよいものを、この種の老夫婦の特徴とは決まって“ヨレヨレ普段着”もどきの格好である事実が、更にみすぼらしさに拍車をかける…😨 


 さて話題を、年末旅行に移そう。

 宿から出発の日の朝食を終え、ラウンジにて女将さんサービスによるコーヒーを頂こうとした時のことだ。
 一人旅行とおぼしき綺麗にお化粧とお洒落をした70歳前後の女性に声をお掛け頂いた。
 「どちらからいらっしゃたのですか?」 「東京です。」 「私は横浜からです。」
 「この宿は素晴らしいですね!」 「その通りで、私は何度も宿泊させて頂いています」等々の会話で始まり…
 どうやら、まさに“単独行動派”との意味合いで意気投合した二人だが。

 この女性もご亭主がいらっしゃるようだが、そのご主人が快く一人旅に送り出してくれる様子だ。 (私の場合、大抵娘を引き連れての旅だが、我が家も亭主が快く留守番を引き受けてくれている。)
 その後の会話で、お互いに娘一人の身であり孫が未だいない点でも一致していた。 女性の方は一応“孫の顔を見たい”と思われている様子だが。 一人娘さんがこれまた単独行動派で、一人で世界を飛び回ってエンジョイしているのを見るに付け、諦め半分だとおっしゃる。
 私曰く、「娘さんが主体的に日々をエンジョイされている事実こそが素晴らしいじゃないですか! どうかそれを応援してあげて下さい。」
 
 この女性と私が一点異なる点は。 
 70前後の年齢にもなれば誰しも必然的かもしれないが、身体の不調の話題が出ることだ。  何でも身体の何処かの病気をされた様子で、それが神社で願掛けをしたら治った、との談話だ。
 実は元医学関係者である私としては、この類の話を聞かされるのが一番の苦手である。  (治ったならばいいじゃないか。 何でそんな事を一期一会の出会いの相手に伝えねばならないのか?!?)、とついつい苛々してしまう。
 これ程綺麗にお化粧お洒落をされ一人旅を実行されている、そのままの姿で十分魅力的なのに、その話題を出したら台無しだなあ…😖  

 と思いつつも、医学経験のない一般人とは高齢域になる程、それも関心事の一つなのだろう。 あちらとしては、私からも「私も身体の何処かが慢性的に痛くて困っている…」等の返答が当然来るものとの配慮の下に、この話題を提供したものとも察する。
 「私の場合は普段から“予防医学”に徹していて、病院を受診することがほぼありません!」などと応え、医学素人の人種にそれを真似られても責任問題だし…

 この話題のみが一つのネックだったもの、全般的には十分に素敵な女性であるが故に、これからも一人旅を楽しまれる事だろう。
 さらりとお互いに別れを告げた後、女性は先にチェックアウトを終え宿から去って行かれた。

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