原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

原発事故は修復できないほど豊かな自然を破壊する 

2023年08月24日 | 時事論評
 本日午後1時、日本政府は予定通り福島原発汚染処理水を海に流し始めたとのニュース報道を見聞した。


 これに関する2023.08.22付朝日新聞「天声人語」記事の一部を、以下に引用しよう。

 中国政府は「安全ならば、海に流す必要はない」などと、放出に反対している。 安全なら、捨てずに使い道があるだろうと言いたいようだ。 (中略)
 近く放流を始めようとしている日本政府の姿勢も、そんなに胸を張れるものには思えない。 今も気が遠くなるほどの大量地下水や雨水が原発内に入り込み、放射能に汚染されている。 処理水をこれ以上ため続ける訳にはいかない。 その一点の事情に無理やり押されての放出だ。
 原発事故は修復できないほど、豊かな自然を破壊する。 廃炉の道筋も一向に立っていない。 それでいて、なし崩しに各地で再起動の話が進むのも理解しがたい。
 漁業にかかわる人たちは、放出への不安を口にしている。 政府と東電は「関係者の理解」なしには行わないと言ってきた。 話が違うではないか。 

 (以下略すが、以上朝日新聞「天声人語」より一部を引用したもの。)


 引き続き、ネット情報より引用しよう。

 東京電力福島第一原発の処理水放出が始まったことを受け、中国外務省は「強烈な非難を表明する」とした談話を発表しました。
 中国外務省は、福島第一原発の処理水放出が始まった日本時間午後1時すぎ、談話を発表しました。
 この中で「日本政府は国際社会の反対を顧みず、海洋放出を強行した」と非難。「中国政府としてこれに断固とした反対と強烈な非難を表明する」としたうえで日本側に対し、すでに厳正な申し入れを行ったとしています。 
 また、「日本側がこの誤った行動を停止するよう要求した」としています。
 そのうえで「中国政府は食の安全と中国人民の健康を守るために必要なあらゆる措置をとる」として、検疫強化に踏み切る可能性を示唆しています。 

 (以上、ネット情報より引用したもの。)



 本日昼のニュースを見聞していて、この「福島原発汚染水放出開始」のニュースに触れた。

 いよいよ原発汚染水が福島の海に放出され始めたか… との何とも言いようが無い落胆感というのか、“世も末感”にひしがれたものだ。😨 

 未だ“燃料デブリ”(?)も取り出されていない福島原発の今後に渡る想像を絶するほどの後処理期間の長さの行方を思うと、気が遠くなるのは誰しもそうなのだろうが…

 そうかと言って、福島原発に程近い海に放出するとの短絡的な方策がどうなのだろう??
 
 しかも、今後も長い年月に渡って貯め続けられる「福島原発汚染水」の処理を如何に成すかに関しては、誰がかかわったとて苦難な課題であることは理解できるものの…
 中国政府がおっしゃる通り、「食の安全と中国人民の健康を守るために必要なあらゆる措置をとる」として検疫強化に踏み切られたところで、日本政府としては打つ手が無い実態であろう。


 いかも、これ程の困難な「福島原発処理問題」を抱えつつ、未だに「原発推進」せんとしている自民党政権のエネルギー政策方針も信じがたく、実に腹立たしい思いだ!!😡 


 悲しいかな、本日開始してしまった福島原発汚染処理水海洋放出だが。
 今後共、福島原発近県の漁業従事者の皆様の「漁業権」が何らかの救済策にて守られることに期待したいものだ。