原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

今時の病棟 “大部屋病室” 内の正しいマナーとは (入院レポート番外編)

2023年08月20日 | 人間関係
 今回の「左膝複雑骨折針金除去手術」のための入院に於いて、医療とは何らのかかわりもない事象で大いに気になることがあった。


 それは表題の通り、“大部屋病室内のマナー”に関することなのだが。


 今回の原左都子の病室は「4人大部屋」だった。
 
 「個室」を選択しても良かったのだろうが、現在の東京の病院病棟の「個室」とは、とんでもない高額が設定されている。 (例:一泊¥30,000-等々)

 過去に「頭部皮膚癌摘出手術」時に選択したのは「2人部屋」だったのだが、それにして¥10,000/日の高額だった。 入院日数が3週間に及び、それだけでかなりの負担となった。


 作秋の手術時にも「4人大部屋」を選択したため、部屋内の様子は既に把握できていた。
 4部屋をカーテンを完全に締め切ることにより、個人情報保護に徹しているようだ。
 とは言えども、カーテンには音声の面で大きな限界がある。 同室の皆さんが、本人と医療従事者との会話により何のご病気で入院されているのかが想像可能となるのは仕方のない事であろう。


 さて、入院初日には気付かなかったのだが。
 2日目から気になることが発生した。
 我がベッドのお隣りの女性(私の想像では、おそらく私よりも少し若い60代前半頃の世代の方だろうか?? 脚を悪くされていて歩行に際して補助器を使用されていたが。)が、どうも“ぶつくさ”つぶやく癖があるようなのだ。

 初日には気にならなかったのだが、2日目に私が手術を終えて部屋に戻ったあたりから、その“ぶつくさ音声”が大きめになった気がした。

 ちょうど私の手術の麻酔が切れた頃で、私としては早く尿カテーテルを抜き取って自由になりたい頃のことだが。
 看護師さんをブザーを押して呼んでその措置をしていただいたり、そのついでに身体に心電図や点滴や脚のマッサージ機のようなものを取り付けて下さったりして、看護師さんが部屋から去った時の事だ。

 お隣りさんがいつもより明瞭な声で、「この子もダメだ!」と発するのを私は聞き逃さなかった。😵 
 “この子”と呼んでもらう程私は若くもないし、ましてや何が“ダメ”なのかも不明だが、その時の状況下では “この子”が私を指しているのが明白だった。

 まあ私の想像では、お隣りさんは(看護師をブザーを押して呼びつけるとは、けしからん!)との悪印象を抱いたのであろう。

 その後、未だ手術直後の私はトイレ以外は寝て暮らすしか方策が打てないのだが。
 夕食が終った後の事だ。 (実は私はこの時全く食欲が無く、ほとんど食事をせずして寝続けていた。)
 その時、またもやお隣りさんの“ぶつくさ”が始まった。「あれ、今日は食後真っ先に歯を磨きに行かないのね。新入りにしていつも一番に共同洗面所を使うくせに。」
 この発言で、私としてはすべてが明らかになった。
 要するにこの私が“新入り”にして、いつも食後真っ先に洗面所を使うのが癪に触っていたのだろう。
 私としては何らの悪意も無く、ただ単に歯の衛生のために普段から食後すぐに歯磨きする習慣があるだけだったのだが…
 
 おそらくお隣りさんは、この4人部屋で一番の“古株”なのだろう。
 その身にして、私が入室直後に食後一番に洗面所で歯を磨いたのを根に持っていたとの結論となろう。


 参考のため、他の二人に関して語ると。
 
 奥の窓側の87歳の女性はどうやら難聴の様子、かつ足が不自由でトイレへ行くこともままならない人物だったようだ。
 それでも、そのご高齢にして比較的お元気そうな女性のようだった。

 そして入り口側の私の向かいの女性とは、最終日に偶然カーテンの外でお目にかかってお話しした。(この方、医師との会話等々で当院の看護師氏と把握していたが。)
 さすがにわきまえておられて何の失礼も無ければ、一期一会の会話が一時弾んだものだ。 
 私の退院時にも わざわざベッドから出て来て下さって。 今週の土曜日に退院されるとの事で、「一足お先に」と言い残して先に退院する私を気持ちよく見送って下さった。


 この部屋の“主ヅラ”をしたかったのであろう、あの“ぶつくさ”女性は。

 今後も新たにこの部屋に新患者が入室する都度、気に入らないところを探しては“ぶつくさ”を繰り返すのだろうか???
 加えて言いたいが、病室内の人間関係の基本として “先に入っているから偉い” なとどの価値基準は一切通用しませんよ。

 この私など、たった3日(実質2日)間の短期入院で命拾いだったと言えよう。😷 😫