原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

日本学術会議問題、梶田会長が“腰砕け”呼ばわりされた頃から私は疲れている…

2020年10月27日 | 時事論評
 冒頭から、その「日本学術会議問題」に関する最新のネット情報の一つを以下に引用しよう。


 日本学術会議の任命拒否「違法」を裏付ける新証拠 政府は3週間もヒタ隠し
2020年10月27日 13:40 

 日本学術会議会員の任命拒否問題を巡り、菅首相の「違法性」を裏付ける新たな証拠が出てきた。臨時国会召集の直前、立憲民主党の小西洋之参院議員が文書を入手。そこには、学術会員の任命拒否について〈想定されていない〉と明記されているのだ。
 問題の文書は、2004年1月26日の〈日本学術会議法の一部を改正する法律案(説明資料)〉と題されたもの。〈第17条~第22条の3改正の趣旨(会員の推薦関係)〉と書かれた項目で、会員の推薦と任命について、次のように説明している。
 〈日本学術会議が、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから、会員の候補者を決定し、内閣総理大臣に推薦し、内閣総理大臣が、その推薦に基づき、会員を任命することになる。この際、日本学術会議から推薦された会員の候補者につき、内閣総理大臣が任命を拒否することは想定されていない〉
 要するに、菅首相は法律が「想定していない」任命拒否を強行したということだ。文書を入手した小西議員がこう指摘する。
 ■法的性質を変える議論をした形跡なし
 「この文書は菅首相による任命拒否の違法性を立証するものです。10月1日から政府に提出を要求していましたが、3週間以上も拒否し、国会の直前になって出してきました。あの安倍政権下ですら、法令解釈文書は即時に提出していました。他にも、会員の任命に関して、内閣法制局の審査資料などを要求していますが、徹底した説明拒否で乗り切るつもりなのか、いまだに出してきません。これは法治国家の否定そのものです」
 首相に「任命の裁量がある」とする政府の強弁も覆す内容だという。
 「今回提出された文書をくまなく調べてみても、『総理は形式的任命権のみ』という法的性質を変える議論をした形跡は全くありません。この法改正は2003年2月に総合科学技術会議が出した具申書に基づいてなされ、菅総理は具申書の文言を根拠に『(会員を)総合的・俯瞰的に判断した』と言っていますが、法的性質は変わっていません。つまり、任命拒否できないということなのです」(小西議員)
 これから国会で本格論戦が始まる。説明拒否など許されない。

 (以上、最新のネット情報を引用したもの。)



 10月中旬頃に私は本「原左都子エッセイ集」に於いて、“日本学術会議”問題に関するエッセイを立て続けに5本程公開している。

 その頃に公開した我がエッセイ集内記述文章の一部を、以下に引用しよう。

 我が身勝手な思いかもしれないが。
 現会長のノーベル物理学賞受賞・梶田隆章氏にこの案件を全面的に背負って頂くのは、理系の「物理学者」であられるとの事由が大きく、ご自身の日々の研究活動に多大な支障を来すのではなかろうか? 
 と、同じく医学研究に励んだ経験のある身として大いに懸念し、とにかく気持ちが穏やかではない日々を送っている。
 今後物理学の更なる発展のためにも、未だ61歳の若さであられる梶田氏には引き続きご専門の研究に没頭し、氏に続く後進を育成して頂きたい思いだ。

 どうか山極前学術会議会長をはじめ、今まで日本学術会議にかかわられて来られた学者の皆様。
 今後共、菅首相はじめ菅政権がやらかした「学術会議6名任命拒否」なる歴史上例を見ない科学に対する冒涜、大失策を打破するべく、現梶田会長を力強く補佐し続けて頂きたい!

 (以上、本エッセイ集バックナンバーより、我が記述の一部を引用したもの。)


 その後梶田会長がメディアに登場して、菅首相と二度対面した。
 一度目はわずか15分程、二度目も長時間とは言えない会見だった。
 いずれの会見でも、梶田会長の態度が消極的過ぎるとの“バッシング世論”が巻き起こったものだ。

 確かにそれらの会見をニュース報道にて見聞した原左都子の感想も、結果としては同様だった。
 (せっかくの直接対面なのに、梶田会長はどうしてもっと菅義首相に積極的に突っ込めないのか!??  今は貴方にこそ、その権限が委譲されているのに…  梶田会長がここで国民皆の思いを菅首相にぶつけ議論せずして、誰がその役割を果たせるというのか!?!)多少イラつきつつのニュース見聞だった。
 そうしたところ、国民からの“梶田会長の態度が消極的過ぎる!とのバッシング”の数々だった…😵 

 いやもちろん、あの時梶田会長が菅首相相手に強力に“6名任命拒否”問題を突っ込めたとしても、現状は何の変化も無かったであろう事は重々想像が付く。


 そうした場合。

 現日本学術会議会長に(こんな劣悪なタイミングで)任命されてしまった“ノーベル物理学賞受賞者”であられる梶田隆章氏を批判するのは的外れではなかろうか??
 会長が誰であれ、菅首相はこの件に関してとことん白(しら)を切り通すつもりであろう。😱 


 そうなると冒頭ネットニュースのごとく、ここはやはり野党に頑張ってもらうしか方策が無いようにも思う。
 ネットニュースによれば、立憲民主党議員が菅首相の「違法性」を裏付ける新たな証拠を握っているとのことだ。

 どうか国会にて十分な論戦の上、菅首相の“説明拒否”を打倒してくれますように!