原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「一般女子3000m競技」 を完走しました!!

2012年10月01日 | 自己実現
 (写真は、昨日9月30日に実施された我が居住地自治体主宰の陸上競技大会に出場した原左都子を、娘がフィールドで撮影してくれたもの。 個人情報保護観点より画像不鮮明処理を施していますが、実際は都心部にしてもっと緑が美しい競技場です。)


 折りしも、台風17号が本州を直撃縦断するとの報道が数日前より流れていた。
 
 学校を卒業して以降、何十年かぶりに「一般人」の立場で出場書類を提出した上記の陸上競技大会である。
 ところが私としたことが、書類提出頃の意気込みは開催日が迫るにつれ消失し不安ばかりが募り始めるではないか。 いっそ台風で中止となる事を頭の片隅で祈る程弱気になる情けなさと共に、競技会前日の夜を迎えた。
 
 今回の大会は娘と共にエントリーしたのだが、娘の方は至って冷静、と言うよりも大会出場を楽しみにしている風だ!  (我が娘ながらずい分と度胸が据わっているなあ…)と尊敬にも似た眼差しを向けていたところ、前夜娘から私に言い出すではないか。 「明日午前中はまだ関東地方に台風は来ないようだから、とにかく競技に出場する事を前提として競技場へ行こう! もしも中止の場合でもまだ天候が悪化していないと思うから、競技場でランニング練習して来ようよ。」
 この娘の言葉に目を覚ました私は、俄然競技会に出る意欲が湧き出てきたのだ。

 そして当日(昨日9月30日)の朝は快晴だ。 台風の影響で残暑が厳しいものの、この天候コンディションの下、競技会が開催中止となるはずもない。
 そして向かった競技場で出場受付けを済ませ、上記写真のごとく“ゼッケン番号177”をもらい受ける事と相成る。 これを上体の前後に貼り付ければもう“いっぱしの選手”になった気分だ。 (ところが実は娘とゼッケン番号を取り違えていたことが後で判明したが、まあ何でもいいやと2人でうやむやに済ませた…


 ここで今回の陸上競技大会に関して、少しだけ補足説明をしておこう。

 自治体居住者体育大会の一環として開催されている陸上競技会であるため、当然ながらあらゆる世代の居住民が出場している様子だ。 何と言っても小中高学齢者が出場者の大半を占めているのが特徴であり、一般人出場者は2割程度であろうか。
 ただ、一般出場者の中にはプロ(あるいはそれに匹敵するような記録を持っている)選手も出場している様子を、過去の競技結果タイムをネット上で検索して驚いた。  例えば、今回私と娘がエントリーした「一般女子3000m」の過去の優勝タイムが11分台との信じられない程に速い数値である! 
 その優勝タイムに準じて競技時間が設定されているのか、何と「一般女子3000m」実施設定時間が15分の短時間となっているではないか!! 加えて、後々の競技スケジュールが夕方の閉会式まで盛沢山“折り詰め寿司”状態なのだ。

 これに驚いた原左都子は、あらかじめ主宰者である自治体に競技会開催の“趣旨”に関して質問及び意見をメールにて提示した。
 特に長距離競技の場合、市民大会に於いては「タイム」ではなく「完走」を趣旨とするべきではないのか?と。 この時間内に完走できない出場者は競技を時間で区切って中断措置を取るのならば、我々は今回出場を辞退させていただくとも書き添えた。
 そうしたところ、自治体の担当主宰者氏より誠意あるご回答を電話にて頂いた。 その回答を端折って説明するならば、「完走」を趣旨とするべく原左都子の見解こそが正論であるため、競技会当日は辞退せず出場して是非共完走して下さい!とのご意向であられた。 


 陸上競技会開会後2番目の競技である「一般女子3000m」決勝(と言ったところでたった5名のエントリーなのだが…)は朝早目のスタートだ。
 スタートラインに集結した一般女子メンバーは、そのユニフォームからして我々親子とはまったく異なり本格的であるのに加えて、私の目には見るからに筋骨隆々の“プロランナー”そのものである。
 我が娘に「とにかくマイペースで!」と伝えつつ、私もその気になってスタートラインへと向かう。
 その時、スターターが「今回の競技では世界標準に従い“ようい、ドン” を何処かの国の言語(私の記憶ではフランス語だったと思うのだが)で行います。」と言うではないか!!  これが何故か可笑しくてせせら笑いたくなった私に追い討ちをかけるがごとく、観客席から「(一地方貧弱大会にして)ずい分本格的だな~~」なる声が聞こえて来た途端、私はスタートラインで大爆笑してしまった。  周囲の選手の皆さんもそれにつられて緊張感が緩む下スタートできる雰囲気ではなくなり、再スタートと相成った…。(スミマセン…)

 これが私には功を奏した!
 スタート時点でリラックスできた私は、スタート後もマイペースで日頃のランニングを続けようと思い直せた。
 ただ、昨日は残暑炎天下でのランニングだったため、いつもより体の消耗が早期に訪れる感覚はあった。 トラック1周ごとに左腕につけた時計でタイムを確認しようとしていたつもりが、その余裕すらなくしてとにかく苦しい思いで走り続けた。 
 今回は400mトラック7週半を争うコースなのだが、1位を突っ走っている女性が猛スピードであるのを認識した私は、この女性に2回追い越されることのみは避けたいとの目標をとりあえず設定した。  その目標は容易に崩れ去ったが、次なる目標として2位を走っている女性には周回遅れとならないようにしよう!との目標も掲げた。
 これさえも崩れ去る運命の我が低レベルの走りだが、最終周の鐘が鳴った時のタイムを初めて我が左腕の時計で確認しようとの気になった。
 何と、今まで練習中に刻んできたタイムよりはるかに速い走りをしているではないか!それにしても残暑は厳しい… それでも、後1周を走り切ったら私はゴールに辿り着ける……  少し朦朧としつつもトラックの最後の直線はラストスパートをかけた!!

 その結果時計に刻まれていたのは、我が3000m自己記録を更新する 18分30秒程 の表示だった。 (ついでに、娘も今回の大会で自己ベストタイムを記録できたようだ。)


 やはり日頃の練習のみでは得られない結果と満足を公開競技がもたらしてくれる事を、今回初めて自治体主宰陸上競技大会に出場したことで実感である。

 来る11月には、別のロードレースに出場エントリーしている原左都子だ。
 次回は5kmを走る予定だが、それまでにまた少しでも自己の記録を伸ばしておこう!