去る2月9日(火)、鳩山首相は突如として民主党元政調会長の枝野幸男氏を行政刷新相に起用する人事を発表し、翌10日に認証式が行われた。
政治資金問題で不起訴となり尚しぶとく幹事長続行の意思を貫いている小沢一郎氏に対し、公の場においては初めての事と思われるが、枝野氏が2月8日の街頭演説において「小沢氏はけじめをつけるべきだ」と力強く辞任を迫る影像がメディアを通じて全国に放映された。 その直後、間髪を要れずの鳩山首相による枝野氏の閣僚への起用である。
ここで枝野氏の略歴、及び民主党内における位置付けを簡単に紹介しておこう。
枝野氏は1987年に東北大学を卒業後弁護士登録をし、1993年に日本新党から衆議院に初当選している。 その後民主党結党に加わり、1997年及び2002年に党政調会長、2004年に党憲法調査会長、そして新政権発足後の2009年秋には「事業仕分け」で仕分け人の統括役として責務を担った人物である。
民主党きっての政策通、論客として知られているにもかかわらず、「非小沢派」であるが故に昨年9月の政権交代後は無役、今年1月にも首相が首相補佐官に起用する考えを表明したが閣議決定が見送られている存在だった。
今回突如として枝野氏を大臣として任命した鳩山首相の思惑に話を移そう。
枝野氏がかねてより小沢幹事長と距離を置く立場を鮮明にしていたため、枝野氏を民主党の要の地位に起用する事に関しては、党内で独裁を貫きたい小沢氏が難色を示すのは自明であろう。 その一方で枝野氏の手腕は民主党内高官の間では評判が高く、閣僚や副大臣に起用するべきだとの考えが存在する事実を把握していた鳩山氏でもある。
小沢氏の政治資金問題で国民の新政権に対する支持を大幅に失った鳩山政権が、自らの資金管理団体をめぐる事件で忙殺されゆとりのない小沢氏に対して、国民よりの支持奪回のために「非小沢派」の枝野氏の閣僚起用の話を持ち出し、それを小沢氏も即時了承したといういきさつのようである。
(以上、朝日新聞記事を参照しつつ私論を交えての記載)
それでは、私論に入ろう。
そうであるとしても、枝野氏大臣就任後のメディアに対応する氏の発言がシャープさを欠いているのが気に掛かる原左都子である。 近日マスメディアを通じて耳にする枝野氏の発言に“よどみ”が感じられるような気がするのだ。 私の気のせいと思いたいところだが…。
枝野氏は2月8日の地元さいたま市における街頭演説の際には、「政治を変えるために、小沢氏は身を引く事も含めてしっかりとけじめをつけることが必要!」とマイクを持って力強く語り、小沢氏の幹事長辞任を迫る自らの意思を公に明言していた。 私はその影像をこの目で確かに見て、同じく小沢氏の辞任を願う一国民としてその姿を心強く捉えている。
ところが、小沢氏元秘書現衆議院議員の石川氏離党に際してのマスメディアからの「小沢氏の辞任に関してはどう考えるか」との質問に対し、大臣就任後の枝野氏は「国民の皆さんが決めることです」との何とも軟弱な回答なのである。 大臣となった立場で今一度、さいたま市での力強い演説の再現を期待していた私には愕然とさせられる枝野氏の回答だった。 「国民の皆さんが決める前」に、“反小沢”を貫き通す民主党内での勢力の程を是非共確認したいものである。
さらに原左都子なりの推論を進めるならば、今回の枝野氏の新政権閣僚としての起用とは、何と怖い事に、実は独裁小沢氏の策略なのではないかとも想像してしまうのだ。
世のメディアの論理によれば、今回の枝野氏の閣僚起用は、小沢氏政治資金問題で大幅に失ってしまった鳩山内閣の国民からの支持率を取り戻し政権の再浮上を狙う手段として、鳩山氏自らが藁にもすがるがごとく小沢氏に直談判したと受け取られているようである。
そんな大それた野心が、新政権発足以降“お飾り首相”から抜け出せずにいる“セレブ世襲軟弱”鳩山氏にあるとは、原左都子にはさらさら思えない。
ましてや、既に年老いて力をなくしかけて尚、自らの政治家としての夢の実現を“ポリシーもバックグラウンドもない若造ども”を周囲に蔓延らせるという醜態を国民に晒すことでしか独裁を貫けずにあえいでいる小沢氏が、今後の有望人材である枝野氏のごとくの「非小沢派」の閣僚起用を本気で認めて、自らの独裁を危険に晒すとも思えないのだ。
どうも今回枝野氏を閣僚として起用する事により、「非小沢派」で今現在一番勢力がある枝野氏を丸め込んで黙らせて、小沢独裁に迎合させようとの“威圧”であったように思えなくもないところが私は不気味なのだが…。
(考えすぎか…) いや、民意に背いてまでも今尚幹事長続行に強気の小沢氏なら、これしきの“征伐”はやりかねない。
それにしても、民主党の「非小沢派」の皆さん。 貴方達の今後の力量と勢いに期待するしかないのが今現在の国民の差し迫った思いであり、昨年8月に“曲りなりにも”民主党に投票した層に対するせめてもの恩返しなのではなかろうか。
枝野氏も「非小沢派」であるべく本来の枝野氏らしさの勢いを失わずに、政権幹部の閣僚としての立場で国政に臨んで欲しいものである。
原左都子は元々民主党支持派ではないにしても、今現在の新政権におけるこの茶番劇を収集出来得るのは、民主党「非小沢派」のリーダーシップ力でしかないと期待するのだが…
政治資金問題で不起訴となり尚しぶとく幹事長続行の意思を貫いている小沢一郎氏に対し、公の場においては初めての事と思われるが、枝野氏が2月8日の街頭演説において「小沢氏はけじめをつけるべきだ」と力強く辞任を迫る影像がメディアを通じて全国に放映された。 その直後、間髪を要れずの鳩山首相による枝野氏の閣僚への起用である。
ここで枝野氏の略歴、及び民主党内における位置付けを簡単に紹介しておこう。
枝野氏は1987年に東北大学を卒業後弁護士登録をし、1993年に日本新党から衆議院に初当選している。 その後民主党結党に加わり、1997年及び2002年に党政調会長、2004年に党憲法調査会長、そして新政権発足後の2009年秋には「事業仕分け」で仕分け人の統括役として責務を担った人物である。
民主党きっての政策通、論客として知られているにもかかわらず、「非小沢派」であるが故に昨年9月の政権交代後は無役、今年1月にも首相が首相補佐官に起用する考えを表明したが閣議決定が見送られている存在だった。
今回突如として枝野氏を大臣として任命した鳩山首相の思惑に話を移そう。
枝野氏がかねてより小沢幹事長と距離を置く立場を鮮明にしていたため、枝野氏を民主党の要の地位に起用する事に関しては、党内で独裁を貫きたい小沢氏が難色を示すのは自明であろう。 その一方で枝野氏の手腕は民主党内高官の間では評判が高く、閣僚や副大臣に起用するべきだとの考えが存在する事実を把握していた鳩山氏でもある。
小沢氏の政治資金問題で国民の新政権に対する支持を大幅に失った鳩山政権が、自らの資金管理団体をめぐる事件で忙殺されゆとりのない小沢氏に対して、国民よりの支持奪回のために「非小沢派」の枝野氏の閣僚起用の話を持ち出し、それを小沢氏も即時了承したといういきさつのようである。
(以上、朝日新聞記事を参照しつつ私論を交えての記載)
それでは、私論に入ろう。
そうであるとしても、枝野氏大臣就任後のメディアに対応する氏の発言がシャープさを欠いているのが気に掛かる原左都子である。 近日マスメディアを通じて耳にする枝野氏の発言に“よどみ”が感じられるような気がするのだ。 私の気のせいと思いたいところだが…。
枝野氏は2月8日の地元さいたま市における街頭演説の際には、「政治を変えるために、小沢氏は身を引く事も含めてしっかりとけじめをつけることが必要!」とマイクを持って力強く語り、小沢氏の幹事長辞任を迫る自らの意思を公に明言していた。 私はその影像をこの目で確かに見て、同じく小沢氏の辞任を願う一国民としてその姿を心強く捉えている。
ところが、小沢氏元秘書現衆議院議員の石川氏離党に際してのマスメディアからの「小沢氏の辞任に関してはどう考えるか」との質問に対し、大臣就任後の枝野氏は「国民の皆さんが決めることです」との何とも軟弱な回答なのである。 大臣となった立場で今一度、さいたま市での力強い演説の再現を期待していた私には愕然とさせられる枝野氏の回答だった。 「国民の皆さんが決める前」に、“反小沢”を貫き通す民主党内での勢力の程を是非共確認したいものである。
さらに原左都子なりの推論を進めるならば、今回の枝野氏の新政権閣僚としての起用とは、何と怖い事に、実は独裁小沢氏の策略なのではないかとも想像してしまうのだ。
世のメディアの論理によれば、今回の枝野氏の閣僚起用は、小沢氏政治資金問題で大幅に失ってしまった鳩山内閣の国民からの支持率を取り戻し政権の再浮上を狙う手段として、鳩山氏自らが藁にもすがるがごとく小沢氏に直談判したと受け取られているようである。
そんな大それた野心が、新政権発足以降“お飾り首相”から抜け出せずにいる“セレブ世襲軟弱”鳩山氏にあるとは、原左都子にはさらさら思えない。
ましてや、既に年老いて力をなくしかけて尚、自らの政治家としての夢の実現を“ポリシーもバックグラウンドもない若造ども”を周囲に蔓延らせるという醜態を国民に晒すことでしか独裁を貫けずにあえいでいる小沢氏が、今後の有望人材である枝野氏のごとくの「非小沢派」の閣僚起用を本気で認めて、自らの独裁を危険に晒すとも思えないのだ。
どうも今回枝野氏を閣僚として起用する事により、「非小沢派」で今現在一番勢力がある枝野氏を丸め込んで黙らせて、小沢独裁に迎合させようとの“威圧”であったように思えなくもないところが私は不気味なのだが…。
(考えすぎか…) いや、民意に背いてまでも今尚幹事長続行に強気の小沢氏なら、これしきの“征伐”はやりかねない。
それにしても、民主党の「非小沢派」の皆さん。 貴方達の今後の力量と勢いに期待するしかないのが今現在の国民の差し迫った思いであり、昨年8月に“曲りなりにも”民主党に投票した層に対するせめてもの恩返しなのではなかろうか。
枝野氏も「非小沢派」であるべく本来の枝野氏らしさの勢いを失わずに、政権幹部の閣僚としての立場で国政に臨んで欲しいものである。
原左都子は元々民主党支持派ではないにしても、今現在の新政権におけるこの茶番劇を収集出来得るのは、民主党「非小沢派」のリーダーシップ力でしかないと期待するのだが…