生活綴り方のクラス文集をまとめ、ベストセラーになった「山びこ学校」を出版した教育評論家で僧侶の無着成恭さんが亡くなりました。96歳でした。
無着さんには忘れられない思い出があります。私の声がラジオに初めて流れたのが無着さんのラジオ番組だったからです。小学校5年のときのことです。私のクラスが無着さんと子どもたちが話し合う番組に選ばれました。テーマや多くの同級生に交じって私が何を話したか、については忘れましたが、テーマの一つに「万引きなどの盗み」がありました。
私は学級委員でしたから話をつなげたり、広げたりしなければいけないと考えていたようです。「盗み」が話題に上がったとき、私は「盗みが悪いのは当たり前ですが、高いものでなければ、5円くらいのものならいいか」と発言しました。
すると、金ちゃんが手をあげ「1円でも盗んだら泥棒です」ときっぱり。
確か盗みは途中で出てきた話題だったと思うのですが、ラジオでは私の5円発言に続く、金ちゃんの「1円でも泥棒」発言で締めくくられました。
私のものの見方の「甘さ」が浮き彫りにされた終わり方となりました。こうした「甘さ」でずいぶん損な目に遭いましたが、今は私の特性と受け止めています。
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