団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

自殺未遂者の臨死体験を読んで

2013-12-03 10:33:22 | 健康・病気

タケちゃんは、自殺は人間として考えて考えたうえでの結論ですから、個人の意思を尊重する立場から「許される行為」と受け止めていました。フランスの思想家モンテーニュが書いた「死の自由がないとしたら、生きることはむしろ屈従である」に同感していました。

だから、残業を強制され過労からうつ病を発症し、自死を選んだ人たちのような社会的な圧力から自殺への道をたどった人たちを除けば(人間を自殺に追い込むような行為は絶対に許されるものではありません)、本人が自分の意思で自殺を選択するのならば、認めても良いという立場でした。

それが、日本とアメリカで臨死体験者数十人から聞き取り調査をしたカール・ベッカー京都大学院教授の書物を読んで、その考えが揺らいでいます。ベッカー教授は、4000人を超える臨死体験者の証言を集めた臨死体験国際研究会(本部・米国ヴァージニア大学)のメンバーで、自らが直接聞いた臨死体験者の話も加えて「死の体験」(1992年刊)を著しています。

死からよみかえった臨死体験者は、事故や病気などで死に臨んだ人たちが「明るく魅力的な他界体験」を口を揃えて語るのに対して、自殺未遂者は「暗く絶望的な闇の体験」を打ち明けます。無限に広がる暗黒の世界を漂い、その孤独感はこの世で味わっている苦しみなどに比べようもないほど、絶望的で冷たく、そして寂しいというのです。

そうした「闇の体験」を記憶している自殺未遂者は、二度と自殺を試みようとはしないといいます。人生の苦しさに耐えかねて、自殺の誘惑に身を任せたい、と思ったことがない人は皆無と考えますが、人は「与えられた生」を全うするよう、プログラミングされているのかもしれないと思うようになりました。

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