団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

スマホがなければ美術品の解説は読めません

2024-06-14 10:11:20 | 社会・経済
明治時代に活躍した実業家藤田傳三郎らが収集した東洋古美術品を展示する藤田美術館(大阪市都島区)で、曜変天目茶碗(国宝)が特別展示されているというので見に行きました。旧藤田邸公園を抜けて、美術館に入ると受付がありません。

入り口近くに女性スタッフがいて「原則キャッシュレス決済です」。そのときクレジットカードも持っていませんでしたし、私の電子マネーのd払いは対応していないとのことで、入館料として現金千円を払いました。女性スタッフは手にしたスマホに「1000」と打ち込みました。

展示作品の列品解説はスマホに掲示するシステムになっているとのことで、Wi-Hiで藤田美術館と接続したうえで、QRコードを読み込むと解説面が表示されます。展示作品の写真をタッチすると解説文が出てきます。

館内に入ると、展示品には解説はなく「曜変天目茶碗」と作品名が書かれているだけです。美術品を保護するため、館内の照明は落としており、スマホに表示された解説を読みながら見て回りました。

フラッシュを使わなければ、写真撮影はOKとのこと。曜変天目茶碗をはじめ、古伊部烏帽子箱水指、源氏物語図屏風、西行物語図屏風などをじっくり鑑賞してきました。スマホのイヤフォンを持参していたら、解説を音声で聞けるといいます。

とはいえ、総務省の最新の令和4年通信利用動向調査では、60代のスマホ保有率は73.7%、70代が46.9%、80歳以上は17.3%です。60代でも4人に1人、80歳以上では5人に4人がスマホを持っていません。高齢者のかなりが解説抜きで鑑賞しなければなりません。

ITの普及による美術館の鑑賞スタイルの様変わりに驚くとともに、スマホを持たない高齢者は解説も読めない現状には「これでよいのか」と疑問を持たざるを得ません。でもこの流れは速まる一方ですから、高齢者の一人としては残念ながら流れを受け入れるしかないと思っています。
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