4月12日(金曜日)
どこかに連れて行ってやろうと、弟夫婦がホテルへ10時に迎えに来てくれた。愛妻の携帯が鳴った。妹から「用瀬町(もちがせちょう)の流しびなが今日あるよ」の電話だった。「流しびな」の光景はテレビでしか観た事は無い。弟も流しびなは頭に無かったようで、急遽行くことになった。何時から始まるか弟の嫁は電話で確認しようとしたが、相手先はいつまで経っても電話を取ってくれない。つながったと思ったら転送電話で、忙しくて話を聞ける人がいないようだ。1時間ほどで、用瀬町に着いた。
町は「流しびな」を見ようと沢山の方が見えている。会場の河川敷には大勢のカメラマンの姿が見える。
校庭のような所に車を置き、弟の嫁さんのお勧めの「流しびなの館」へ行った。今日も気温が低く寒い。流しびなが行われる時間はまだ先だ。お昼になれば混むのは目に見えているので、早めに昼食を取ることにした。見た目の綺麗な1,000円弁当を頼むとすでに売り切れで、やむなく丼物を食べた。これは和風ラーメンだ。
食べ終わり外に出ると、晴れ着姿の子ども達がいて1枚パチリ。
庭には「流しびな神社」がある。
入り口には石の雛さんが並んでいる。
京都・金閣寺をモチーフにした大型の木造の「もちがせ流しびなの館」に入ると、館内には全国から集められた江戸時代からの珍しいひな人形、竹田人形、御所人形など日本の人形が展示されていた。制作年代によってヒナさんの顔が微妙に異なるから面白い。
流しびなの館を出るも外は寒い。どこかに行こうと川原の土手を歩くと、河川敷にはカメラマンが晴れ着姿の子どもを囲んで写真を撮っている。一度流した「流しびな」をまた上流の子どもに渡して、もう一度流してとお願いしてパチリ。
こちらも土手の上から光景を写したので、思い残すことは無い。川原ではその他、祈祷神事や古い雛人形に感謝やお祓い、お清めの「お焚きあげ」神事も行われる。
準備万端のようだ。
流しびなは、紙びなや花などを載せた桟俵(さんだわら)を川に流す春の伝統行事で、旧暦の桃の節句(3月3日)に行われる。今年は12日だが、来年は4月2日に実施の告知が出ていた。
無病息災を祈りながら、ひなを見送る伝統行事の歴史は古い。江戸時代に始まったとされ、用瀬町(もちがせちょう)の千代川に流す流しびなは、県の無形民族文化財に指定されている。この日は町内あげての各種の流しびな行事が、朝10時から16時まで目白押し。
これを目当てに、遠くは京阪神から観光客が見えていた。今回は寒くてたまらず途中で腰を上げたが、観光物産センターや食事処もあり、一日中楽しめる催しだ。来客数、約6,000人の報道は間違いないようだ。