先程、ヤフー・ジャパンが配信しているニュースを見ている中、
『 【脳を長持ちさせる10の習慣】夫婦仲がいいだけで脳が元気になるってホント?|美ST 』、
と題された見出しを見たりした。
☆脳老化を防ぐために心がけたい10のTIPS
人や物の名前が、なかなか出てこなかったりして「若い頃と何かが違う!」と、
脳の老化が気になっている人はいませんか?
そんな自覚がある人は、今の状態を放置せずに、できることから今すぐ始めましょう。
睡眠や食生活など、日常生活の中で脳のために気をつけられることがあるんです!
☆歳を重ねることは抗えずとも、脳はいつまでも若々しく保てます!
そもそも脳の老化は、“記憶の低下”だけではなく、
人によって個人差もありますし、タイプもさまざまです。
やる気が低下したり、物事を客観視したり、感情を抑制する力や、共感する力が衰えたり。
また、聴力低下も脳の老化による可能性があります。
ただ、これらは日々の習慣の積み重ねで、変えることができるんです。
脳は最終的には、130歳を超えても生きられるとも言われているからこそ、
できるだけ長持ちするように、普段から脳のメンテナンスは欠かせません。
人生は一度きり。
健やかな脳を保つために、おすすめしたい10のTIPSを紹介します。
教えてくれたのは、脳科学者(工学博士) 西 剛志先生
『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム刊)ほか、著書多数。
1:睡眠時間よりも【睡眠の質】にこだわる
脳から分泌されるメラトニンという睡眠物質が、
加齢により減少するため、年齢を重ねると、睡眠時間が短くなります。
しかし、大切なのは、睡眠の質。
質の高い睡眠をとることは、認知症予防にも効果があります。
また、深い睡眠(ノンレム睡眠)の質は、加齢によって悪くなるというわけではないので、
脳老化予防には、“時間よりも質”に、こだわった睡眠をとることが大切なんです。
ただし、睡眠時間が短すぎるのは禁物!
\よりよい睡眠をとるための7RULES/
【1】30分未満の昼寝
30分未満の昼寝習慣は、認知症リスクを下げるといわれています。
ただし、60分以上の長すぎる昼寝は、ダメ。
【2】いびきの改善
いびきは、睡眠時無呼吸症候群の可能性も。
横向きで寝ると軽減することが。専門医に相談することも大切。
【3】歯を大切にする
歯が少ないと、睡眠時に歯を嚙み合わせることができず、
気道が閉まりやすくなり、呼吸の妨げになることが。
【4】日光を浴びる
朝から昼にかけて、日光を浴びると、脳の松果体で
睡眠物質のメラトニンができるため、睡眠の質が高まります。
【5】体温を下げる
体温が下がると眠気が発生するので、
就1~2~2時間前に入浴すると、就寝時に寝付きがよくなります。
【6】寝酒をやめる
飲酒は、脳をリラックスさせるものの、
深い睡眠(ノンレム睡眠)を邪魔する傾向があるので、毎晩はダメ。
【7】無理して眠らない
無理して寝ようとすると、脳が緊張して悪循環に。
本を読んだり、好きなことをして脳のリラックスを第一に。
2:欲が減らないように【ドーパミン】を増やす
食欲や性欲などの“生理的欲求”が、減ったという実感がある人も、
多いのではないでしょうか。
これは、やる気を生み出すドーパミンという脳内ホルモンが、
加齢とともに減少しているからなんです。
ただ、欲があったほうが、長生きするという傾向があるのも事実。
ドーパミンを増やす方法は、体を動かすこと、笑顔でいること、
好きな人の写真を見たり、好きな音楽を聴いたりすることなど。
実は手軽なものばかりです。スポーツ観戦も◎。
まさに、推し活こそ、脳活につながるといえそうですね。
3:仲良しが一人いるだけで認知機能が上がる
孤独感と認知症発症の可能性は、比例しているもの。
一人で生きるよりも、周りの人とつながりを感じて生活するほうが、
脳の視床下部から、幸せホルモン(オキシトシン)が出て、脳も活性化され、認知機能が高まります。
また、新しい人間関係づくりに挑戦することも、脳を活性化させる方法のひとつ。
とはいえ、数が多すぎると、脳が処理しきれないので、
“数よりも質”を重視するのもポイントです。
年齢差や性別を問わず、腹を割って話せる親しい人の存在を大切に。
4:【夫婦仲がいい】だけで脳が元気になる
夫婦関係に悩む人は、少なくありません。
しかし、脳活のためには、夫婦関係を良くすることも大切なんです。
おすすめなのが、夫婦で非日常的なことを、一緒に体験すること。
近所のスーパーへ買物に行くとかではなく、
新しいことに挑戦したり、いつもやらないことを一緒に体験するのがポイント。
あとは、記念日をきちんと祝うことです。
“もうそんな歳じゃないから・・・”なんてセリフは、脳にも良くないNGワードです。
5:老化しやすいのは【ガンコで真面目な人】
大人になると、我慢することが多くなるものです。
でも、こうあるべきだと自分自身に制約をかける人よりも、
好きなことをしている人のほうが、長生きしやすい傾向にあります。
なぜなら、脳は制約をかけると、ドーパミンが出にくくなってしまうからです。
できる限り脳にストレスを与えないことが大切なので、
真面目な人やガンコな人ほど、“好きなものは、体が欲しているもの”くらいに考えて、
ときには“好き”を優先しましょう。
“自由”こそ、脳の若さを保つ秘訣だということを忘れずに。
6:【よく噛む】だけで脳も心も活発に
よく嚙むことには、運動機能や健康機能の向上、やる気が出る、記憶力が高まる、
認知症を防げる、免疫力を高めるなど、多くのメリットがあります。
なかでも“やる気が出る”というのは、意外な効果ですよね。
実は、咀嚼することで、ドーパミンがよく出るようになるからなんです。
最近、やる気が出ないという人は、よく嚙むことを意識するのが◎。
軟らかいものをよく嚙まずに食べていると、脳の老化が進みますよ!
7:中高年だけにある【休め遺伝子】で脳を守る
脳老化を防ぐために、脳の活性化は、とても大切です。
しかし、過剰な活性化はNGなんです。
なぜなら、脳老化は防げるといっても、体は若い時と同じではないからです。
加齢とともに、情熱ややる気が薄れるのは、やりすぎにブレーキをかける“休め遺伝子”のせい。
自分に無理をさせない防御機能でもあります。
繰り返しになりますが、活性化は大切ですが、
何事にもバランスが、大切だということを心得てくださいね。
8:【肉好き】に長生きな人が多い理由
ドーパミンの原料“チロシン”というアミノ酸や、
セロトニン(幸せホルモン)を生み出す“トリプトファン”というアミノ酸が含まれています。
これらから必要なアミノ酸を取り込めなくなると、
脳内物質を作ることができなくなり、認知機能の低下を引き起こして、
脳の老化が加速してしまう可能性があるのです。
つまり、肉には脳の老化予防に必要な栄養素が、しっかり入っているんです。
コレステロール値が高い人は、注意して摂りましょう。
9:脳老化を防ぐ【スーパー栄養素】とは
よく嚙むことや、動物性タンパク質の必要性のほかに大切なのが、
若返り遺伝子※を活性化させる栄養素です。
下記の7つの栄養素を食事やサプリメントなどで、上手に取り入れることで、
脳の活性化が期待できるので参考にしてみてください。
※老化を防ぐためのサーチュイン遺伝子 \若返り遺伝子の活性化が期待できる栄養素7つ/
【1】ナイアシン
かつお節に多く含まれていて、かなり強く若返り遺伝子を活性化させる栄養素。
舞茸やたらこにも。
【2】エラグ酸
美白効果も期待できるポリフェノールの一種で、
イチゴやブラックベリー、ザクロなどに含まれます。
【3】レスベラトロール
ワインなどに含まれるポリフェノールの一種。
活性化には多量が必要なので、サプリでの摂取が◎。
【4】プテロスチルベン
ブルーベリーやオメガ3系のオイルのほか、青魚やマグロのトロなど。
こちらもサプリでの摂取を。
【5】EPA・DHA
サバやアジなどの青魚に多く、“頭がよくなる脂”の異名も。
魚に多く含まれているのが特徴です。
【6】ビタミンC
一日1gの摂取が理想。
ビタミンC含有量がかなり多いアセロラからの摂取がおすすめです。
【7】ビタミンD
キノコ類に含まれるビタミD2と、あん肝、しらす干しなどに含まれるビタミD3があります。
10:脳活には【コーディネーション運動】が効く
せっかくなら効果が高いものがいいですよね。
そこで、おすすめなのが、複数の動きを同時にする“コーディネーション運動”です。
この運動には、リズム能力やバランス能力など7つの要素が詰まっています。
立って手で、ボールをドリブルすることが代表例なのですが、
脳の認知機能を上げる究極の運動が、ダンスです。
ペアで行うダンスはより効果を発揮。
運動が得意ではない人は、ボードゲームや楽器の演奏などがおすすめ。
習慣的に行う人は、認知症のリスクが少ないことがわかっています。
2023年『美ST』7月号掲載 イラスト/香川尚子 取材・編集/鎌田貴子・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行など多くした。