【親を要介護にさせたくない】#16
高齢者世帯への配食サービスは、
買い物や調理が困難、ひとり暮らしなどのケースで利用されることが多い。
介護保険の適用外ではあるものの、
街の弁当店並みの費用で、必要な分のみ、家まで配達してくれる。
配達が、見守りや安否確認につながることから、
補助金を出している市区町村もあり、在宅高齢者福祉の一環として広く認知されている。
認知症の発症や進行予防に「料理」が有効なのはどうして?
普通食はもちろん、糖尿病や高血圧など生活習慣病に対応したメニューがあり、
週に3回など利用回数も自由に選べるので、
親の介護問題を考えたことのある方なら、一度は利用を検討したことがあるだろう。
筆者も、実母や義父がひとり暮らしになった時、
この便利な制度を使わない手はないと、1週間のお試しで、昼と夕の2食分を申し込んだ。
その初日、ふたりの感想は「おいしかった」、「全部食べたよ」と好評だった。
よし、しばらくはこれで、心配事が減ると思った。
が、3日後に感想を言わなくなり、5日目には「もう頼まなくていい」と言い出した。
何が気に入らなかったのか?
聞くと、プラスチックの容器に入った、いかにも弁当な見た目。
配達時に、すでに冷めている。
副菜の味付けが全部同じ。
食べつけない揚げ物が多い。
ご飯の食感が、気に入らない。
直前に電子レンジで容器ごと温めると、
ご飯もおかずも主菜も副菜も、全て同じ温度になるのが、味気ない。
次から次に文句が出て、「お金の無駄」、「自分の好きなものを食べたい」
と不満をぶつけられた。
正直な話、最初は、その意見にカチンときた。
何とか続けてみないか説得しても、拒絶された。
自分で買い物や料理が、ほとんどできないでしょ?
と意見しても、頑固に「何とかする」と言い張った。
仕方なくその後しばらく好きなようにさせると、
季節の野菜で煮物や味噌汁くらいは作り、
たまに買い物に行くと、スーパーの総菜コーナーでコロッケや唐揚げなどを買ってきていた。
それじゃ弁当の中身と変わらないじゃないか、と突っ込みたくなったが、
後日、筆者も試しにコンビニ弁当を続けて食べてみたところ、確かにすぐ飽きた。
昼ならともかく、夕食まで弁当が続くと、うんざりすることに気づいた。
しかも、親たちはこれを孤食。
つまりひとりで食べているわけで、食事中の会話もない。
嫌がるのも無理はない、と悟ることができた。
この話を同世代の友人たちにすると、実はウチも・・・、
とうなずかれる確率が高かった。
結論として出てきたのは、自分で何とか買い物や料理ができるうちは、
毎日配食サービスを頼むことは避け、せいぜい週に2回程度に抑えること。
実家に行くことができる日は、できるだけ一緒に食事をする機会を増やし、
家族だんらんの象徴でもある食卓を賑やかにすることだった。
その際、無理に食卓を豪華にする必要はない。
たとえ買ってきた弁当でも、一緒に食べてくれる人がいると、
親たちの食欲は、いつもよりずっと旺盛だったからだ。
あくまで筆者の身の回りの話ではあるが、
これから配食サービスを導入しようと考えている方は、
「そういう話がある」くらいの記憶にとどめてもらえれば幸いだ。
(西内義雄/医療・保健ジャーナリスト)・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行など多くした。
に成っている事に気がつきました.笑
ご健勝を羨ましく感じ入ります。
お久しぶりです。
向後ともたのしませていただきます
先程、貴兄よりコメントを頂いたことに気付きまして、
大変失礼を致しました。
>お久しぶりです。
こちらこそ、貴兄のブログを読ませて頂きながら、
御無沙汰を致しました。
>80歳に成っている事に気がつきました.笑
>ご健勝を羨ましく感じ入ります。
75歳を過ぎて後期高齢者となれば、
私の知人、友人が突然に亡くなったりしてきましたので、
80代となれば健康寿命の範囲で過ごせれば、
幸運なひとりと思っているのが本音です。
>今後ともたのしませていただきます
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。