夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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昔から行われている年中行事『暑気払い』、遅ればせながら私は学び、やがて微笑みを重ねて・・。

2020-07-11 16:14:39 | ささやかな古稀からの思い

先程、ヤフーが配信したニュースを見ている中で、
『暑気払い』は"夏の飲み会"のことでない? そのルーツや納涼との違い、
このように題されたの見出し記事を見たりした。

私は東京の調布市の片隅みに住んでいる年金生活の75歳の身であるが、
齢ばかり重ね、何かと無知なことが多く、
今回の昔から行われている年中行事のひとつの『暑気払い』も明解に答えられず、
恥ずかしながら、こっそりと読んでしまった・・。

やがて多々教示させられて、微笑みを重ねたりした・・。

この記事の原文は、公式サイトの【 オトナンサー 】に
7月11日に配信され、
和文化研究家で日本礼法教授の齊木由香さんの回答を得た記事であり、
無断ながら記事の殆どを転載させて頂く。

           

《・・毎年、小暑(今年は7月7日)が過ぎて本格的な夏を迎える頃から、
暑気払い」という言葉をよく聞くようになります。

特に、会社勤めの人たちは、この言葉を聞くと「夏に開催する飲み会」を連想する人も多いのではないでしょうか。
しかし、本来の暑気払いは、夏に開催する飲み会を指すのではなく、
日本で昔から行われている年中行事ともいわれています。

          

☆暑さを打ち払う、日本独自の習わし

Q.「暑気払い」は、夏に開催する飲み会のことなのでしょうか。

齊木さん
「暑気払いとは、暑い夏、体を冷やす効果のある飲み物や食べ物を取ることで体の熱を放出する、
つまり、『暑さを打ち払う』ための日本独自の習わしであり、年中行事です。

現在では、夏に開催する飲み会と思っている人も多いようですが、
本来は『暑気払い=飲み会』というものではありません」

Q.暑気払いはいつから、何をきっかけに始まったのでしょうか。
 また、どのようなことをするのですか。

齊木さん
「古代日本の宮中では、暑さをしのぐために氷を食べたり、甘酒を飲んだりする習慣がありました。
江戸時代に入ると、庶民の間でも暑い夏を乗り切るために
『薬を飲んで暑気を払うこと』として、暑気払いが行われるようになりました。

ここでの薬とは、例えば『本みりん』のような、
体の熱を取り去るための飲み物や滋養のあるものを指します。

江戸時代前半には、みりんに焼酎を加えて飲みやすくしたものに、
『直(なお)し』、『柳蔭(やなぎかげ)』といった風流な名前が付けられ、
夏に冷やして飲む甘いお酒として人気でした。

また、江戸時代の川柳に『枇杷(びわ)と桃 葉ばかりながら 暑気払い』という句があります。
枇杷の葉には体を冷やす効果があり、乾燥した枇杷の葉などを煎じた『枇杷葉湯(びわようとう)』を飲んで
汗をかいて体を冷やしたり、熱を下げる働きがある夏野菜を食事に取り入れたりしていました。

飲食の他にも、行水や川遊びをして暑さを打ち払っていました」

          

Q.なぜ、夏に開催する飲み会と同意語のようになったのでしょうか。

齊木さん
「暑気払いには、暑さや熱そのものに限らず、弱った気(エネルギー)を元に戻して、
元気になるという意味もあります。

おいしいものを食べて体力をつけ、
冷たいビールなどを飲んで、体を冷やすことも暑気払い同様の効果があることから、
現代では、飲み会や宴席も暑気払いと呼ぶようになりました。

また、暑気払いは元々、『暑い夏を元気に乗り越えよう』と行うものなので、
ビジネスシーンにおいては『夏場の仕事を一緒に乗り越えよう』と、
団結を目的に『暑気払い』として飲み会を開くという面もあると思います」

Q.暑気払いと似た言葉に「納涼」があります。両者に違いはあるのでしょうか。

齊木さん
「先述した通り、暑気払いが『暑さを打ち払う』という意味であるのに対し、
『納涼』は『暑さを避けて、涼しさを味わう』という意味です。

また、納涼のための会合は『納涼会』といいますが、
暑気払いと同じく、夏に開催する宴会の意味として使われることが多いです。

暑気払いは時期的に、夏至(今年は6月21日)の頃から、
暑さが和らぐ処暑(同8月23日)の頃までが特に適しており、
比較的長い期間の中で楽しむことができますが、
納涼はもっぱら、暑さが盛りの頃に行われます」

          

Q.今年は新型コロナの影響で、飲み会の暑気払いを実施するのは難しい状況です。
私たちは、どのような暑気払いを行うことができますか。

齊木さん
「暑気払いは飲み会に限ったことではないので、
原点に立ち返り、それぞれのご家庭で暑さを取り払うことをしてみてはいかがでしょうか。

例えば、冷たいグラスに氷を入れ、本みりんをソーダ水で割って飲むのもおすすめです。
梅シロップや桜の花漬けなどをソーダ水に少し加えるだけでも、
爽やかさを楽しむことができ、滋養のある飲み物になります。

夏の花であるホウセンカが庭先に咲いていれば、
花びらを摘んで製氷器に入れると、とてもかわいい『花氷』ができて、見た目にも暑さを忘れさせてくれます。

冷たいビールを片手に、オンラインで仲間や同僚と飲み会をするのもよいでしょう。
また、自宅での暑気払いをSNSで投稿したり、
職場で話してみたりするのも今年の粋な過ごし方ではないでしょうか。

暑気払いには、暑さを打ち払ってきた先人の知恵がいっぱいです。
暑ささえも楽しみながら、暑気払いをしてみてはいかがでしょうか」・・》

          


私は記事を読みながら、現役サラリーマン時代は、お酒大好きな呑兵衛のひとりであったので、
『暑気払い』はもとより、何かと週一ぐらいで仲良しグループと呑みニケーションをしていたので、
花の金曜日を思い馳せたりした・・。

私は民間会社を35年ばかり勤め2004年(平成16年)年の秋に定年退職した身であるが、
私の現役時代は数多くのサラリーマンの諸兄諸姉と同様に、
月曜日の早朝から業務に精進し、睡眠時間を削り、お互いに奮闘し、
金曜日の夜になると、やっと安息が得られる、といった心情か多かった。
          
私は東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)年の秋に大学を中退し、
映画青年、文学青年の真似事をし、やがて挫折した後、
1970年(昭和45年)の春、あるレコード会社に何とか中途入社し、遅ればせながら社会人となった。
この頃の勤務形態は、隔週の土曜日が午前中勤務となっていた。

その後、何時ごろか完全5日制となって、金曜日の勤務が終わると、何かしらほっとした・・。

どなたが名付けたのかは知らないけれど、
連休前の金曜日を花の金曜日と称して、『花金』と省略し、
社内で花金だから・・と歓送迎会や懇親会を開催されたり、仲良しグループで呑みに通ったりしていた。

                    

私が社内で業務が立て込んで夜の9時過ぎに自席にいると、
『忙しいのだったら・・明日の土曜日に会社に来て、じっくりと仕事をすればよいじゃない・・
ともかく・・いつものメンバーで待っているょ・・』
と気のおけない友人が電話を掛けたりしてきたので、
私は仕事を切り上げて、その場所に駆けつけたりした・・。

どなたも同じと思われるが人事異動のたびに、
歓送迎会が部課間で盛んに行われ、私も異動のたびに、開催してくれた。

          

50歳を迎えた頃から、人付き合いと体力も疲れ果てて、歓送迎会が実施される以外はある程度のつきあいとし、
私は自宅の最寄り駅の付近の居酒屋で、
毎週の金曜日の10時過ぎに、定期便のように独りでボケッと呑んだりした。

私は弐合徳利のその時に思いついた地酒を2本呑みながら、
板長の進めの単品を3品を食べたりした。
そして絣(かすり)を召した女将や仲居さん達にからかわれながら、
1時間半ばかり心の憩(いこ)いとしていた。

その後、55歳になるとリストラ旋風の中、私は出向となってしまい、
勤務先が遠方の上、始業も早くなり、心身疲れきったので、居酒屋に寄れる余裕もなくなった。

こうした時は帰宅後、風呂に入った後、深夜の11時過ぎに日中の出来事を家内とお互いに話し合いながら、
弐合徳利の純米酒を呑んだりした。

どの時代でもサラリーマンの多くの方たちは、多忙な業務な勤務実態で成果を問われていたが、
私は花金の夜のひとときは、秘かな息抜きで過ごしてきた。
          
退職後の今としては、遠い昔の出来事だった、と改めて感じている。

私が勤めた数10年前の頃には、居酒屋などで私は料理を頂きながら、お酒を呑み、
最近の出来事を公私含めて他愛なく、話し合ったりしてきた。

そして職場上の交流として、憩(いこ)いのひととき、と長年思ったりしてきたので、
働いて下さる現役の諸兄諸姉は、少し寂しくないかしら、と思ったりしている。

           
          
しかし、ここ平成の時代が明けた頃から、世界の経済の状況も大幅に変貌し、
こうした中で、少なくとも私たちの現役時代は半期決算の時代を過ごしてきたが、
私の定年退職した7年前の頃から、四半期決算などで短期に業績が問われる厳しい時代となり、
大手企業の正社員でも安定した長期の勤務実態が望めなっているのが、現実でもある。

そして民間会社は部署間はもとより、同課内でも常時リストラの過酷な時代となり、
ノミニケーションが薄らいでいる、と新聞、雑誌などで読んだりしたことがある。
                    
このような実態を私は学んだりすると、働いて下さる現役の諸兄は、時代の烈風の中、
せめて金曜日の夜から、休日の時ぐらいは、
愛しき妻、そしてお子様・・何よりも信愛できる家族で、ゆったりとお過ごし下さい、
と私は無力ながら念願したりしている。

このようなことを思い浮かべたりした・・。

          

尚、『暑気払い』として私の自宅に於いては、現役時代は日本酒の4合瓶を冷蔵庫で冷やして、
土曜日の休日の夕食の時、家内と談笑しながら、
その時に応じた『ぐいのみ』を選定して、冷酒を呑む時である。

 
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