ウィトラのつぶやき

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民主党政権時代を振り返る

2014-05-04 15:53:56 | 社会

ゴールデンウィークの後半になって少しのんびりした気分である。安倍政権になって1年半が経過し、消費税増税も無事に乗り切れそうだが、このあたりで民主党政権を振り返ってみたい。

民主党は子ども手当や、農家の個別保障、高校無償化、最低保障年金などのバラマキ政策を掲げて選挙で大勝して政権を取ったのだが、そんなにうまくいくと思っていた人は少なかったと思う。浮動票に訴えたのは「日本を政権交代のある国にする」というソローガンで、自民党が劣化しており、この点に賭けた人が多かったのではないかと思っている。

実際に政権交代は起こったのだが民主党政権の中身はさんざんで、特に最初の二人の総理があまりにひどかったので政権は簡単に自民党に戻った。これでまた次に民主党政権になれば、「政権交代のある国」という理念は実現したことになる。しかし、政権を離れた民主党が次にはふたたび政権を脅かす存在になるそうな感じは薄く、過去の社会党のような万年野党に陥りそうな感じのほうが強い。国会中継を聞いていた時に安倍総理が「選挙に負けて政権から離れた時に、我々自民党は何が悪かったのかを必死で考え反省した。しかし、民主党は反省しなかったらしい」と長妻議員に対する答弁で述べていたが、そんな感じはある。しかし、政権を取る前の第1次安倍政権や福田、麻生総理時代の野党だった民主党に比べるとかなり進歩したのではないかと思う面もあると私は感じている。

国会中継を聞いていると、「反対のための反対」は少なく、おかしな部分をおかしいと指摘する、という大人の対応になってきていると思う。政権奪取前の民主党はとにかく政府を困らせることを目標にしていた感があったのに比べるとかなりの進歩だと思う。長妻議員はあまり成長していないと思うが、やはり大臣を経験して成長した議員がかなりいるという感じを受けている。

それでも民主党が次の選挙で大きくなりそうに感じられないのは、バラバラと言われていた民主党がまとまってくる感じが見えないからである。個々の議員は多くの人が成長した。しかしそれを党の意見として取りまとめる機能が働いていないと思う。これは海江田代表の責任だと思う。海江田氏と馬淵氏が代表選挙で争って海江田氏が代表に決まった時に「海江田氏では無難にこなすだけで党としての核はできてこないのではないか」と書いたがその通りになってきていると思う。代表を変えて、選挙が来ないうちに民主党としての政権構想を作り上げていくようなことをしないと、正しい批判をしていても存在感は高まらないだろう。結局じり貧になるので、対立感をあおる、という過去の野党のパタンに戻ってしまい、政権を取れそうな野党の色はどんどん薄まっていくと思う。残念なことである。

みんなの党も、維新の会も勢いを失っている今が民主党にとって大切な時期なのに、惜しいと思う。



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