今週は、引き続き欧州問題に振り回される1週間でした。週初は、11月
雇用統計の改善(失業率8.6%)やイタリアの緊縮財政策の発表により
日経平均は、週央にかけ8700円台の回復も、S&Pによるユーロ諸国
格下げ方向など、週末にかけてのEU首脳会議やECB理事会の行方に
慎重姿勢になり、売り優勢の展開になりました。
結局、日経平均は、1週間で107円下落(↓1.24%)の8536円の
大引けでした。
12月第3週(12/12~12/16)の主なイベントと予定は下記.1の
通りです。
国内は、12/14オリンパスの決算発表提出期限で、提出されるでしょう
が、東証がその後、上場維持方向で決定できるか注目です。
また、先週末のSQ通過で、売られ過ぎの反動から、週初は上昇しての開始
予想と診ており、週末にかけての反発度合は、欧米市場の動き次第と言った
感じです。
ただ、年末高への期待は強く、自律反発を狙った押し目狙いもあり、為替が
円安に振れれば、意外高になる展開もありそうです。
12月第3週(12/12~12/16)の日経平均レンジは、8450円~
8950円程度を想定しています。
1.12月第3週(12/12~12/16)主なイベントと予定
12/12
日本 11月国内企業物価指数
日本 11月消費動向調査
日本 11月工作機械受注
日本 巴工業、正栄食品、東日本ハウス等 決算
米 11月財政収支
米 国債入札 3年債(320億ドル)
印 10月鉱工業生産
豪 10月貿易収支
12/13
日本 三井ハイテク、イハラケミカル、ナイガイ等 決算
米 11月小売売上高
米 FOMC政策金利発表
米 国債入札 10年債(210億ドル)
米 ベストバイ 決算
英 11月小売物価指数
英 11月消費者物価指数
独 12月ZEW景況感指数
EU 欧州議会本会議(~12/15)
12/14
日本 オリンパス、大王製紙、四半期報告書提出期限
日本 ネクソン新規上場
日本 くら、クミアイ、コーセル、サイボウズ、ヤーマン等 決算
米 11月輸入物価
米 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
米 国債入札 30年債(130億ドル)
印 11月卸売物価
英 11月失業率
独 ショイブレ独財務相・バイトマン独連銀総裁、講演
EU 10月鉱工業生産
世 第160回OPEC総会(ウイーン)
12/15
日本 日銀短観(第4四半期)
日本 11月首都圏マンション販売
日本 エコプロダクツ2011(~12/17、東京ビッグサイト)
日本 クックパッド、マザーズ→東証1部へ。
日本 パーク24、オハラ、稲葉製作所、京王ズ、アルデプロ等 決算
米 12月NY連銀製造業景気指数
米 11月生産者物価指数
米 11月設備稼働率
米 11月鉱工業生産
米 12月フィラデルフィア連銀景況指数
米 11月北米半導体製造装置BBレシオ
米 国債入札 5年物インフレ連動債(TIPS)(120億ドル)
米 国債償還 3年債(288億ドル)
米 フェデックス、アドビ・システムズ 各決算
英 11月小売売上高
ス スイス中銀政策金利発表
ス スペイン国債入札、イタリア短期国債償還
EU 11月ユーロ圏消費者物価指数
EU ドラギECB総裁、講演
世 WTO閣僚会議(~12/17、ジュネーブ)
12/16
日本 アスクル、HIS、クスリのアオキ等 各決算
日本 ダブル・スコープ新規上場
米 11月消費者物価指数
米 エバンズ・シカゴ連銀総裁、講演
米 フィッシャー・ダラス連銀総裁、講演
米 オラクル
印 インド中銀政策金利発表
ギ ギリシャ短期国債償還(20億ユーロ)
ス スペイン短期国債償還(約92.8億ユーロ)
EU 25カ国11月新車販売
EU ドラギECB総裁・キング英中銀総裁らコンファランスに出席
2.NY市場、為替/債券 各結果(12/9)
9日のNY市場はEU首脳会議を受けてリスク選好の雰囲気が優勢となって
いる。結果が伝わった直後はユーロ売りが見られたが、米株に買い戻しが
強まったことから資源国通貨を中心に強い動きが見られた。
ただ、資源国通貨と違ってユーロの上値は重い。EU首脳が発表した新財政
協定は単年度の財政赤字をGDP比0.5%未満とする厳しい内容で、債務
問題解決へ一歩前進といったところではある。
全般的に満足とまでは行かないもののまずまずといったところだろう。
しかし、厳しい再建策と同時に景気への影響も心配される。ビスコ・イタリア
中銀総裁は政府の緊縮策によって2012年のイタリア経済は、マイナス
成長が見込まれるうえ、13年の成長についても限定的だろうと述べていた。
財政再建策により金融市場の信頼が回復し、成長抑制が相殺される可能性
も期待されるものの、目先は景気への影響も懸念され、積極的にユーロを
買い戻す気にはなれない面もあるようだ。
ユーロドルは1.33台後半までの戻りに留まっている。
一方、カナダ円は76円台回復、豪ドル円は79円台を回復し、21日線付近
まで戻す動きとなった。
ドル円は相対的なドル売りの動きから77.50付近にじり安の展開。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=132152
米国債利回り
2年債 0.226(+0.008)
10年債 2.063(+0.093)
30年債 3.109(+0.112)
期待インフレ率 2.030(+0.042)
9日のNY債券市場、利回りは上昇。EU首脳会議が閉幕したが、ひとまず
結果を好感した形となっている。米株も大幅高となる中、債券は利益確定
売りに押され、利回りは上昇している。
10年債は2%台を回復し、30年債も3%台を回復している。
2-10年債の利回り格差は+183(前日+175)。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=132151
3.NY株式市場 結果(12/9)
NY株式9日
ダウ平均 12184.26(+186.56 +1.55%)
S&P500 1255.19( +20.84 +1.69%)
ナスダック 2646.85( +50.47 +1.94%)
CME日経平均 8670 (大証比:+150 +1.74%)
出来高(億株)
NYSE 8.15
ナスダック 16.38
9日のNY株式市場、ダウ平均は大幅反発。EU首脳会議が閉幕したが、
ひとまず結果を好感した形となっている。
財政規律を厳格化する協定締結が、英国を除くEU26ヵ国で合意され、更に
EUからIMFへ最大2000億ユーロの資金提供や、ESMの1年前倒し 発足
と約1年間のEFSFとの共存も発表された。
また、この日発表されたミシガン大消費者信頼感指数が予想を上回った
こともフォローとなっている。
金融株中心に買われ、ダウ平均は終始堅調な動きとなり上げ幅は200ドルを
超えている。
ダウ採用銘柄はデュポン以外の29銘柄が上昇。バンカメやJPモルガンと
いった金融株やGE、ユナイテッド・テクノロジーズも上昇している。
GEは四半期配当の増配を発表している。一方、デュポンは、世界経済の
不透明感を背景に通期見通しの下方修正を発表。調整後1株利益を3.87~
3.95ドルと従来の3.97-4.05ドルから修正している。
TIも10-12月期の売上高が市場の見通しに届かないことを発表し軟調に
推移していたものの、全体相場の流れから前日水準まで戻している。
ポタシュなど農芸関連の一角が下落。アナリストが、出荷が予想を下回って
いるとして見通しを引き下げていた。
ナスダックも大幅反発。TIのネガティブな発表はあったものの、アップル
インテル、マイクロソフトなど主力ハイテク株は揃って上昇。
個別にウェブセキュリティのブルーコートが商いを伴なって43%急伸。
約13億ドルでの投資会社による買収が発表されている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=132150
4.NY市場、原油先物1月限/金先物1月限 各結果(12/9)
NY原油先物1月限(WTI)
1バレル=99.41(+1.07 +1.09%)
9日のNY原油先物相場は3日ぶりに反発。EU首脳会議で当面の債務危機
対策が決まったことから、懸念がやや後退している。米株も大幅に上昇
する中、 原油も買戻しが強まっている。1月限は後半になって買い戻しが
加速し、99ドル台まで回復し、前日到達した25日線で反転した格好となった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=132143
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=1716.80(+3.40 +0.20%)
9日のNY金先物相場は反発。EU首脳会議で当面の債務危機対策が決まった
ことや、この日発表になったミシガン大指数が強い内容となったことから、
リスク許容度が改善した。ただ、安全資産との位置づけからはマイナス要因
でもあり小幅な上昇に留まってはいる。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=132144
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