今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

色々な目的で高尾山に行く

2023年03月19日 | 山歩き

晴天の日曜、高尾山(東京都八王子市,599m)に行った。
高尾山は、大した準備も早起きも不要で、思い立ったらふらりをいける山。
山といっても、都民が小学校の遠足で最初に登る超初心者向けの山で、
ケーブルカーもあるので、山の装備がなくても行ける山上の行楽地でもある。
ところが、私にとっては”霊山”としての価値が爆上がりで、
今回も霊山としてのとある目的の下見とその他の目的を兼ねて、改めて訪れた。

高尾駅から小仏(こぼとけ)行きのバスに乗り、途中下車して蛇(じゃ)滝に向かう。
蛇滝は高尾山北面の谷にかかる滝で、滝行の設備(濡れた行衣を着替える建物)がある。
行者以外は立ち入り禁止になっているので、滝そのものは登山道からは見えない。
立ち入り禁止の入り口に、ハングルの表示があるものの、英語や中国語はなかった。

斜面を登って主稜線に出る手前で、2号路に入る。
高尾山には1〜6号路の道があるが、中途半端な2号路は今回初めて通る
(主要1号路の迂回路としての価値しかない)。
すなわち、歩き残した2号路を歩くことで、高尾山内の全て道を踏破したことになる。

2号路の終点からケーブル駅からの人で混在する1号路に合流し、
そのまま薬王院に達して、あちこちの堂を参拝する。
今回は、日光の中禅寺(立木観音)で買った錫杖のミニチュアを持参し、
参拝の時にそれを振る。
やはりここでも、仏様に神社式の参拝(2拝2拍手1拝)をしている若者がいたので、隣に立って、それは神社式でお寺では合掌だけだと教えた。

薬王院の売店で、お清めの塩が袋に入って売っている(100円)。
これを買うのが今回の目的の1つ。
自宅の風呂にお清めの塩を入れるためだ(除霊効果があるという)。

飯縄(いいづな)権現堂とその脇の福徳稲荷社を参拝するとき、
持参した吒枳尼天の念持仏をかざして祈り、自分の吒枳尼天像に魂を招いた。
※携帯できる蓋付きの木彫りの像。アマゾンで購入でき、多種あってありがたい。
これも目的の1つ。
飯縄権現は山そのものの化身で、吒枳尼天と同じく狐を眷属にしている。

奥の院の不動堂では錫杖を振りながら不動明王の真言を唱え、
さらに最奥の富士浅間社では、「南無あさま大菩薩」と唱えた。
普通はそこは「せんげん」と唱えるが、薬王院の売店で見た『薬王院信者勤行集』に、山内の諸尊の宝号にそう仮名が振ってあったから
※:つまるところ富士山と浅間山は同名なのだ。

混雑している山頂を通り抜けて、奥高尾にちょっと入った所にある茶屋・細田屋に行く。
ここはいわゆる観光地としての高尾山から外れた山の中なので、
観光客がいない分空いていて、また富士方向の眺めもいい。
高尾山域は茶屋に恵まれていて、昼食を持参しなくてもいいのがありがたい。
ただし昨今の時勢を反映して、値上がりしていた(おでん700円)。

ここが本日の折り返し点で、高尾山頂は迂回して、1号路を薬王院に向かう。
途中、スマホを自撮り状態にして録画しながら歩く、派手な服装の YouTuberギャル数人に遭遇。
かように1号路なら、行楽地気分で山頂まで行ける。

ケーブル駅手前の”かすみ台展望台”から、1号路を外れて琵琶滝コースの山道を下る。
下っているうち、右膝の上部が痛くなってきた。
長年患っていた腸脛靭帯炎は左膝で、そっちはなんともない。
この右膝の部位は腸脛靭帯(外側面)ではない。
といっても歩行不能になるほどではなく、ごまかしごまかし降りて、琵琶滝に達した。

琵琶滝も行者以外は立ち入り禁止だが、滝そのものは外から眺められる。
ちょうど行衣を纏った行者が滝に向かっていくところ。
こちらの立ち入り禁止の入り口にもハングルがしたためてあり、
英語や中国語はない
※:ミシュランガイドにも載っている高尾山は、さまざまな外国人が大勢訪れる。
日本語で「川に供物を投げないこと」とある。
言い換えば、ハングルだけの注意書きがあるのは、蛇滝とここ琵琶滝の滝行の場。
かの国の人たちは、滝に対して何か固有の振る舞いをするのか?

日曜の午後だからか、琵琶滝周囲の岩屋大師や地蔵仏に灯明が灯されて、
霊山にふさわしい敬虔な雰囲気が漂っている。
ここから高尾山の登山口(下山口)までは緩い下りで、登山口に着いて、高尾山に振り返って合掌した。
登山口にも清滝という細い滝があって一応行場になっているが着替える場所はない。

これにて、複数の目的(全ルート踏破、清めの塩購入、吒枳尼天の入魂)を果たした。
ただし余計な課題(右膝痛)も背負い込んだが…
そして「とある目的の下見」というのは、滝に関することで、
目的に関わるのはまだ先の話。

また、今回の蛇滝→薬王院→琵琶滝→清滝というルートは、
行楽地としてのn号路を極力通らず(スマホ片手の行楽客と一緒に歩かずに済み)、行場巡りであり、”霊山”としての高尾山を味わうのに最適。

ちなみに、マスクは、山中ではもちろん、電車内でもしなかった。


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