今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

建物倒壊は人災

2011年02月23日 | 防災・安全
フェイスブックの事を書く予定だったが
NZの地震とリビア情勢の方が気になる。

まずは地震。
語学研修に使われていたビルの倒壊前の写真を見たが、
フロアごとの柱が少なく(というよりスカスカ)で、耐震基準的にはどうみても不適格だろう。
耐震基準が厳しくなる前に立てられた”既存不適格”らしい
(このような建造物は日本国内にもある)。

それと昔ながらのレンガ建築。
イタリア中部でやはり M6クラスの地震があり、
中世以来の古い建造物が倒壊して死者が出たが、
震度的には、日本では死者が出ないレベルだった。

ヨーロッパは古い建築をそのまま残しているので、美しく文化的な街並みとなる。
ヨーロッパ人というか西洋人(+アメリカ・オセアニア)は、古い建築をそのまま使おうとする。
地震がなければ、それでもいい。

一方日本は、古い建築を壊してどんどん建て直す。
これは確かに文化破壊的な面もあるが、
建て直すことで最新の耐震基準を満たした建物に生まれ変わる。
日本の現在の耐震基準は、震度7でも倒壊を免れる世界最高水準。

耐震性をさらに重視すると、ピロティや吹き抜け、大きな窓はダメになるので、
デザイン的には面白みのない箱物となる。

一方、太い柱・梁と茅葺き屋根の伝統的民家建築は、耐震性が高く、
たとえ倒壊しても圧死は免れうる(瓦屋根は危険)。
火事にはめっぽう弱いが。

文化遺産と人命のどちらを優先するか、
世界最大の地震国・日本の選択は明白だ。
南半球の地震国、ニュージーランドはいかに。
ちなみにクライストチャーチの震度は、日本での見立てでは”6強”とのこと。

返す刀で言うと、日本の救助隊派遣は遅すぎる(NZからの要請が遅かったようだが)。
生存者の救出は時間との戦いなのに。
それと、赤十字の義援金の入金システムが古すぎる(ネットできるようにしないと)。

リビア情勢については、まだ論じられる段階ではない。

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