富士通のScanSnap SV600は、他のページスキャンのように本を破壊する必要はなく、普通のコピー感覚で紙資料を電子書籍化できる優れもので、われわれ研究者には必須であり、また日本発の画期的デジタル製品として高く評価している。
ただ、困ったことが起き、試行錯誤して解決したので、報告しておく。
図書館で購入している雑誌は、ある程度たまると合冊されて、通常の書籍以上に分厚い冊子となる。
その合本された雑誌の一部をSV600でスキャンしたら、次の不都合が発生した。
①スキャンする紙面の高さがぐっと上昇するため、紙面に当たる光が強すぎ、文字が薄くなってまったく読めない。
②スキャン上から雑誌の輪郭が歪むので、いつもなら問題ない紙面の境界が認識されず、ページごとに紙面境界を手動で設定しなくてはならない。
いずれも冊子の厚さがマシンの想定(3cm)を大幅に超えたための現象だ。
②は手動の手間がおおいにかかるだけだが、①は文字が読めないので致命的。
翌日、時間をおいたせいで、頭がリセットされ、解決策が難なく思い浮かんだ。
①は、厚さによって紙面が上昇した結果光りが強すぎたのだから、光源から紙面の距離をのばせばいい。
マシンの下に厚めの本を差し込んで、マシンの高さを上げた。
これで光対策はOK。
②の開いた時の紙面の歪みは、薄い側にこれまた厚みのある本(ただし冊子の幅から出ではならない)を差し込み、水平に近くなるよう歪みを補正した(自動補正可能の範囲内にもっていく)。
これでいつものように問題なくスキャンできた。