北海道でも35℃を超える暑さ。
冷房の設備が不要だった北国では暑さの対処に困惑しているらしい。
今月、名古屋宅でエアコンが壊れ、交換までの数日間、室温33℃の中で就寝した私の冷却法を伝授しよう。
それはエアコンはもとより、冷蔵庫を含めた電気を一切使わない。
使うのは、常温の水とペットボトル(500ml)と霧吹きの3つだけ。
後の2つを購入しても200円で済む。
空きのペットボトルに水を入れ、キャップの代わりに100円ショップで買ったペットボトル対応の霧吹きを取り付ける。
そして自分の身体(顔と手足)に向けて、霧吹きを吹きかけるだけ。
まず水の冷たさを感じるが、これが目的ではない(なんだったらお湯でも構わない)。
しばらく待つと、水が蒸発をし始める。
すると蒸発面の温度が下がる。
すなわち、気化熱の原理だ。
この原理こそ、エアコンはもとより、動物の発汗機能にも利用されている究極の物理的冷却法だ。
実際、気化熱の冷却効果によって、体表面がかなり冷たくなり、丁度”冷房に当たり過ぎた”冷たさになる。
ただし、この効果は水の蒸発が終わるとなくなる。
なので、一定間隔でこれを繰り返す。
就寝時中なら、数時間おきに体表や衣服の上からの霧吹きを繰り返すと、一晩500mlの水を使う(これとエアコンの電気代と比べてほしい)。
上の作業が必要なので、ずっと眠り続けることはできないが、逆に暑くて眠れない事態は避けられる。
ちなみに、人体ではなく、部屋の壁面を霧吹きで広範囲に冷却することも可能。
実際に壁面は冷たくなるが、すぐに蒸発するので、室温を下げるまでには至らない。
人体に吹きかけた方が効率的だ。
災害での停電時でも、少なくとも室内での熱中症は簡単に防止できる方法として紹介しておく。