前の記事「久し振りの”寒さ”」で、新幹線で雨水が窓面全体に張り付いて、景色が見えなくなった件。
その記事の主題の現象ではないこともあって、元記事の追記ではなく、記事を改めてきちんと考えたい。
まず元記事に追記した以下の部分を、こちらに移動する。
「新幹線の車窓で雨滴が横の川になるのは、鉛直軸で落下する雨滴が、高速で疾走することで発生する強い横風の風下方向を曲げられて(↳)、しかも車体構造の理由で下からも煽られることで、雨滴が特定の水平軸上に集中するためと思われる。
そうならずに、車窓に均等に雨滴が拡散したのは、まずは下から煽られる力が欠如したことが原因と考えられる(上からと横からの力の存在は同じ)。
こう書いていて思い出したのは、この新幹線は新しい型の車両だった。
それときちんと理由を考えるには、当時の速度・進行方位・雨量・風速・風向のデータが必要である。これらは全てその時入手可能であった。」
こちらの記事でさらに追加すべきなのは、窓面に広がった水の層が透明でなく、景色を遮るほどの不透明になった理由。
これは窓に広がった水面が、平面あるいは球面ではなく、細かく凹凸になって光を乱反射させたためといえる。
なぜ細かく凹凸したかというと、水面が細かく振動したためだ。
振動の原因は列車を走行させるモーターの回転などの列車本体の振動によるかもしれないが(レールの継ぎ目による振動は波長が大きすぎる)、高速走行における絶え間ない風圧によって発生する水面上の進行波が、反対側の窓枠に遮られて反射波となって進行波とぶつかって干渉し、停滞した合成波がほぼ一様に分布したかもしれない。
以上は、窓枠の構造が未確認なので頭で考えた仮説にすぎないが、波動としての側面を考慮に入れたかった。