山靴も6月に新しくしたし、腸脛靱帯炎※で行けなくなった山歩きを徐々に再開し、月1回くらいは山に行きたい。
※:腰から膝までの大腿外側に延びている靭帯。ランナーなどが長期的に酷使すると炎症を起こす。
再開の始点となった高尾山(599m)、次の小仏城山(670m)もクリアしたので、その奥の景信山(727m)に行こう。
ここはJR高尾駅からバスで小仏まで行けば直登でき、下りも小仏峠ルートで(旧甲州街道を)周回できて、たいして時間はかからない。
それに頂上に茶店が2軒あって、そば・うどんのほか葉っぱの天ぷらが有名。
それを期待して昼食を持参せずに、水だけ持って行く。
休日の高尾駅前のバス停は、陣馬高原行きの登山客がズラリと並び、その後小仏行きのバスが2台で客を乗せる。
狭い道の終点の小仏バス停で、トイレを借りて、帰りのバスの時刻を確認(1時間に3本も出ている)。
ここから旧甲州街道である舗装道路を少し進むと、景信山の登山口に出る(10:30)。
そこからは山道となり、樹林の中、チャートの露岩が多い窪みの道を登って、やがて2軒の茶店が堂々と居座っている頂上に達する(11:30)。
奥多摩側は見えないが、都心・丹沢・富士の眺めが開けている(写真:小仏城山と右奥に丹沢大山。次回はこの大山に行った→記事)。
さっそく天ぷら(500円)※となめこ汁(300円)を注文。
※2軒で微妙に値段が異なるので見比べるとよい。
昼食としてうどん(700円)にしようかと思ったが、どうせならダイエット登山も兼ねて、カロリー0の”なめこ”にした。
天ぷらといっても葉っぱの天ぷらなので、これだけでは腹の足しになならないが、下界では味わえない。
茶店の客たちは、それぞれビールの缶を開けている。
皆さん、天ぷらとビールが目的でここに来るようだ。
一方、高尾山ですら山頂でのビールを我慢している私は、当然手を出さない(ノンアルコールがあればいいのに)。
まだ正午前だが、小仏峠へ下る。
予定では小仏峠から小仏のバス停に降りるつもりだったが、時間がまだ早いし、体・足の調子もいいので、このまま小仏峠(548m)を通過して小仏城山さらには高尾山を越えて、高尾山口まで歩き通す事にした。
すなわち、奥高尾縦走路の後半部だ。
6年前、その前半部である陣馬山(855m)から景信山まで歩いて小仏に降りたので(→記事。その記事を読むと、当時は腸脛靱帯炎との認識がなかった)、今回はその続きということになる。
もっとも、全部通しての奥高尾縦走なら中学時代にやっていた(なので今の私は中学時代の自分以下ということ)。
そこで心配になるのは、山の下りで痛み出す左脚の腸脛(ちょうけい)靱帯。
高尾山の稲荷山コースを下っただけでも痛んだのに、今回は縦走なので景信山からの下り+小仏城山からの下り+稲荷山コースの下りを全て歩く事になる。
今回強気に出れたのは、左脚の腸脛靱帯がちっとも疼かないから。
それに新しい山靴も、初回(御岳山)の下りでは爪先の痛みがひどかったが(→記事)、今回はなんともない。
小仏城山を越え、人が増えた高尾山までの下りも快調。
途中、白い小さな花を房状にまとめたサラシナショウマが道脇に群れで咲いていた(写真はその一房)。
いよいよ高尾山の稲荷山コースを下るが、左脚の腸脛靱帯はいっこうに静かなままで、そのままスタスタと快調に下り、無事に高尾山のケーブル駅前に下り立った(13:55)。
これは私にとってうれしい快挙だ。
いったん痛み出したら歩行困難になる腸脛靱帯炎が、これだけ長く下っても発症しなかった。
それに靴の中の足も3回目にして初めて痛まず、すなわち痛い所がどこにもない。
久々の”無痛下山”を祝して、高尾山口駅の売店でビールとつまみを買って、ホームのベンチで祝杯を上げた。
それにしても、なんで今回は腸脛靱帯が痛まなかったのか。
心当たりがあるとすれば、筋膜をほぐずマッサージャーを買って、日ごろから痛む脹脛(ふくらはぎ)や腰だけでなく、腸脛靱帯もほぐしていたこと。
あと、今回は踵にクッションのついた靴下だった。
これらが効いたのかもしれない。