今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

道志村不明女児の件:沢の上部がポイント

2022年04月30日 | 時事

3年前に起きたこの行方不明事件が骨片が発見されて以降、にわかに進展しだした。
私も無関心でいられないので、限られた情報を便りに考えてみた(タイトル一部変更5/7)

まず大事なのは、現地の地理的情報で、一番便りになるのは下記の図。
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org29037.jpg

すなわち、家族がいたキャンプ場(リンク図の①~③)と、そこから東に頭の骨が発見された所に向かう林道(大室指椿線)と、その林道に南から交差する、靴が発見された枯れた沢、そしてその沢に近づくキャンプ場からの山道の詳細な情報が載っている。

ちなみにこの林道は国土地理院の地形図に載っているが、Googleマップには載っていない(県外の一般観光客は知らない道)。
この林道も当初の捜索範囲には入っていたので、少なくとも林道沿いには何もなかったはず。

頭の骨がみつかったのはこの林道近くの枯れた沢で(地形的には立派な谷なので、礫岩が表面を覆う伏流水になっていると思われる)、その沢のさらに上流部(図の下側)で靴が発見された。
骨による DNA鑑定は困難を要し、靴や靴下などの遺留品の方が決め手になりうる。
ただ今後発見されうる遺留品などは、さらに上流で見つかる可能性がある。
ただし、遺留品の持ち主がこの上流域に向かって急峻なガレ沢を登ったわけではない(林道から沢に降りる理由がないし、登高は装備のない大人でも無理)。

こういう物は沢の上から下に移動し、その逆方向はありえないので、これらが流れる元の場所は沢の源頭の948mの峰(リンク図の⑩)を中心とした沢の上流域となる。
すなわち、上から落ちてきたものといえる(以前の下側の捜索時にはそこになかった)。
そしてこの沢を囲む、すなわち源流部を構成する稜線には山道があり、特に西側の山道は行方不明になったキャンプ場に繋がっている(⑩〜④)。

ネットでは、スーパーボランティア尾畠さんの「子どもは上の方に行く」という言葉(2018年の山口県の2歳児の事例が該当→記事を信じて、当時7歳の美咲ちゃんがこの山道を登っていって遭難したという筋書きが描かれているが、この道はいわゆるハイキング道ではなく、踏み跡程度の不明瞭な道で、キャンプ場内の整備された道の延長上としてそのまま入り込む道ではない(家の2階程度の”上”とは訳が違う)。
この山道は、下の林道以上に、車移動の観光客は知らないはず(敢えてこう記す言外の意味有り)
さらに、踏み跡も不確かで急登が続くルートなので、体力的にも7歳児が1人で登りきれる道ではない。
ましてや、あえて家族から離れようとしたのなら(2016年北海道駒ヶ岳山麓の7歳児の事例→記事ともかく、家族・友人たちを探して入り込んだなら、標高差350mの、道とはいえない急な斜面を苦しんで登り続ける理由がない(風景の様相がキャンプ場と全く異なるので、7歳児ならそのへんの判断はつく)。
※:山のバリエーションルートを専門に歩く篤志家以外には”道”と認識できない踏み跡。2016・2018年の子どもが1人で歩いたのはいずれも林道。

ただし1人ではなく、大人が同行していれば話は別。
「探しているお友達はここを登っていったよ」とか言って7歳児をこの山道に誘い出し、なだめすかして登らせるのは不可能ではない(私も小学校入学直前の6歳の姪を300m弱の山に連れて行った)。
ただしその後の運命にはついては推理する材料がない(正直言って考えたくない)。

ネットでは誘拐か事故(遭難)かで意見が分かれているが、私は両方合わさった可能性を捨てきれない。

追記:5/6、私の推理通り、さらなる沢の上部で新たな骨片が発見された。
          5/14、発見された骨は美咲ちゃんのものと判断された。