今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

自然の力に鈍感な人たち

2018年09月29日 | 防災・安全

台風24号は、前回の21号を上回る強風で、しかも、日本列島を縦断する構え。

実は、明日から岐阜の恵那峡に温泉旅を予定していた。
でも行き先が、その日の台風の予想進路下に入っている。
21号での大阪のように車を吹き飛ばされたくないので、直前ながらキャンセルの電話を入れた。
自己都合ではなく、自然災害に対して生命を守るためなので、キャンセル料はかからない。

昼に勤務先の大学で業務があったので、それに参加。
その際、同僚に温泉をキャンセルしたことを話したら、
「私だったらこういう時こそ行く。あなたは慎重なんですね」と、私の方が変わっているかのような反応に驚いた。

なるほど、気象災害の犠牲者が減らないわけだ。
自然の猛威に鈍感、あるいは想像力がない人がいる限り。

私は、中学以来登山をやっているため、悪天候なら登山を中止するのが当たり前になっている。

ましてや、風速50m/hもの暴風がやってくる中を外出する愚を犯すことはない。

前回の風速35m/hで大学に設置していた気象観測器が吹き飛ばされた。
今回なら、車も飛ばされる。

自然の力への想像力に自信ない人は、
人工装置でいいから、震度7の揺れと風速30m/hを経験してみるべきだ。

防災の授業で学生に尋ねた所、大学入学以前での防災の授業経験者は0。
小学校から高校まで、おざなりの”避難訓練”しか経験していない。
世界一の災害国ともいえる日本で、防災教育がまったくされていない現状に暗然。
だから、大人になっても風速50m/hもの台風が近づいても「どこ吹く風」で、
そういう人たちから毎回死者が出続けている。 

だから、さきほどの同僚に私はこう返した
「そういう考えの人がいるから、自然災害の死者がなくならないんです」と。 

私が学校(子ども)での防災教育を重視するのは、
大人なると今まで死なないでこれた自分を絶対視して、防災を学ぼうとする気持ちがなくなるから。