今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

耳鳴りに漢方を試す

2018年09月22日 | 健康

長年患っている耳鳴り(両耳の内側でキーンという高音が複数の周波数で鳴りっぱなし)。
実際には、慣れてしまって心理的な苦痛はないが、外からの高周波音を聞こえにくくしているので、
鼓膜が原因で患っている”難聴”に悪い影響を与えている(高周波が聞き取りにくいため、話し声がクリアに聞こえない)。

西洋医学の耳鼻科では治療法がなく(実際、治療してくれない)、耳鳴り対応のサプリを飲んでも変化なく、聴宮などのツボを押してもダメ。
なすすべがないと思っていたのだが、最後の手段があった。
漢方だ。

ここに至ったのは、私の関心が、気功から始まって経絡そして漢方へと中(国)医学の他領域に拡がったことによる。
中医学は、西洋医学からみた”代替医療”としては、最も信頼がおけるもので、
漢方薬は医薬品として認められている(ただし保険は適用されない)。

そしてさらに、東京宅の近所(駅への通り道)に、昨年末、漢方専門の薬局が開局した。 
最近までは無関心だったので、ずっと素通りしていたのだが、先日、意を決して跳び込んだ。 

まずは自分の症状を話し、それに対する薬剤師の返答は、漢方の理論(理論的には経絡と共通の五臓モデル)を勉強していたので、よく理解できた。

理論的には、耳鳴りは”腎虚”によるもので、津液(水)が滞っている状態(水滞)によるという。
ただ私の場合は、腎虚の他の症状が顕著でなく、そして高血圧を兼ねていることもあり、
より根源的な対策として、瘀血(オケツ)すなわち血流障害を治した方がいいらしい。

漢方は、患者の個別状態に合せて調合するものなので、市販の漢方薬だと自分に合わない場合がある。

耳鳴りの場合、市販だと「八味丸」が典型だが、私が処方されたのは、成分の組み合わせから「冠心逐瘀丹」と「桂枝茯苓丸」の混合といえる。
これで改善がなかったら、また調合を変えるという。 

これを朝晩、湯に煎じて飲む(中医学では体を冷やすこと自体が邪気が入るのでダメ)。
漢方は苦いかと思ったが、桂皮が入っているせいか、シナモンティーを飲んでいるようでむしろ心地よく味わえる。 
それを薬剤師に話したら、体が快適に薬を受け入れることも重要だという。 

ちなみに、医師から処方された降圧剤を服用しているのだが、漢方はそれら西洋医学的薬剤との組み合わせは考慮しなくていいという。
効果を狙っている場所と方法がまったく異なるからで、たとえば降圧剤は、血管内での血圧を下げる効果だけを狙っているが、
漢方では血圧を正常にするのが狙い(高すぎるなら下げ、低すぎるなら上げる)。 
温泉と同じ「総合的生体調整作用」(旧称:非特異的変調作用)ってやつだ。 
なので漢方は、降圧剤の邪魔も促進もしない。

ただし、降圧剤はすぐに効果が出るのに対して、漢方はゆっくり効くので、気長に見守ることが必要。
保険が利かないので、財布にとっては痛いが、これが最後の頼みなので、しばらくつきあうことにする。

その結果は→こちら