今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

湯舟沢の夏

2015年07月27日 | 

宿で夕食を済ませ、晩酌のほろ酔い気分にかませて、宿の玄関で下駄に履き替え、浴衣姿のまま、日没直後でまだ明るさの残る外に出る。

ここ湯舟沢は、東濃の名峰・恵那山の北西側の谷であり、東には恵那山から富士見台につらなる濃信国境の稜線を見上げ、西にはV字の向こう側に東濃第二の名峰・笠置山がΛ字で谷を画している。

湯舟沢に宿は一軒だけで、周囲は民家が点在しており、宿を一歩出れば、素朴な山村の谷に投げ出される。
いくぶんは涼しくなった生暖かい空気の中、谷の周囲の森の中から1匹のヒグラシが独特の音をひびかせている。
目・耳・肌で味わう夏のたそがれ時。
今のこれがが私の”夏休み”だ。
たったひとときの…。

この空気の中、谷沿いの車道をずっと歩いていきたいが、行く当てもないので、宿に戻る。