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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

アキバへ献花に

2008年06月15日 | 東京周辺
あの事件から一週間が経過し、再び日曜となる今日。
いつもなら歩行者天国が始まる正午に合せて、花束を持って、秋葉に行った。
今回の帰省では、昨日のナンシー関を偲ぶ予定だけだったのに、秋葉に死者を悼みに行くことになるなんて…。
わが愛する街で不幸にも斃れた人たち(彼らもこの街を愛していた)に何もしないわけにはいかない。

交差点に面したソフマップ前の、地元万世橋町会が建てたテント内の献花所は人だかりがすごい(写真)。
近づいたらいずれもマスコミ人たちで、カメラを構えて献花する人を撮ろうと待ちかまえているのだった。
幾重にも並ぶ彼らに一瞬たじろいで、端からそっと花を置こうかと思ったが、
彼らは献花台へ向うスペースを花道のように開けているので、彼らに囲まれた空間を通って、花を置いた。
帽子を取って一礼し、思いを込めて合掌したかったが、ここでじっくり動作しているとまるでカメラを意識したパフォーマンスのように受取られるのも心外なので、シャッター音が響く中、さっと合掌して、立ち去った。
静かに犠牲者を悼みたかったのに、その絵をそんなに撮りたいかね。

警官は通行人に立ちどまらないようアナウンスし、またパトカーからは当日の目撃者や事件の様子を写真で撮った人を求めるアナウンスが繰り返される。
交差点の周囲には、警官が多く、あちこちで、通行人をつかまえて、先週の目撃者を探している。
だが私はついに声をかけられなかった(かけられても答えられないが)。
センスのいい私のファッションはそりゃアキバ系には見えなかろうが、
この街を愛する者としてはそれはそれで残念。

犯人が捕獲された路地にも行った。
閉店したビルの壁には犯人が警棒で殴られた時の血痕がある。
こちらは人通りはまばらで、だれもカメラを構えない。
私も撮る気にはなれない。

その後は、いつものように、いつもの店をまわり、小物を買った。
ホコ天中止を機に、秋葉はもとの電気街にもどってほしい。
「オタクの聖地」とマスコミに煽られてからというもの、調子に乗ったへんなパフォーマンスが横行しだし、秋葉にふさわしくない下品な風貌の男たちが徘徊するようになった(奴らが入れるショップなんてドンキくらいだろうに)。
この街にきちんと買物に来る人たちがワクワクする街に戻ってほしい。

駅に向かう歩道沿いに別の献花所があり、ここは通行人が通りすぎるだけで、カメラを構えたマスコミは誰もいない。
そこには線香が置いてあったので、ゆっくり線香を捧げて合掌した(ライターの火がつかなかったので、線香から火をもらった)。