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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

性悪説の社会

2005年12月18日 | 作法

通学路を子ども一人で歩かせることもできず、塾の講師も安心できず、分譲マンションも信用できない。
他者を基本的に信頼するという前提が崩壊しつつある。
逆にいってなぜ日本はいままで性善説が通用できていたのか。

その社会は江戸時代の支配体制(外には鎖国、内には五人組による相互監視体制)に由来すると思うが、そのような特異だった社会の名残がほぼ一掃されてきたというわけだ。

実は江戸時代的な日本の常識は世界の非常識であり、たとえば、欧米では(欧米でさえも)、子どもを一人で通学させたり、道路に自動販売機を置くことなど考えられない。

幕末に来た外国人は、日本では若い女性が一人旅をするのを見てその治安の良さに驚いた(さらに混浴の銭湯で男女がきちんとしているのにも驚嘆。実は混浴のマナーも崩れつつあるらしい)。

個人的には喪失しつつある美徳(武家礼法)を回復させる努力をしたいが、電車内で化粧をする(公共空間での他者を人と思わない)女の増殖を前にしては、自信をなくす。

現実にはこれからは性悪説に立つしかないだろうな。