博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『棋魂』その1

2020年12月02日 | 中国近現代ドラマ
『ヒカルの碁』の中国ドラマ版ですが、極めて出来がよいと評判なので見てみることに。今回は『棋魂』第1~12話まで鑑賞。全36話なので、全体の3分の1ですね。

物語は1997年6月30日、香港返還の当日から始まります。原作のヒカルに相当する時光少年は、お爺ちゃんの物置で古ぼけた碁盤をあさっているうちに褚嬴と出会います。


原作の佐為に相当する褚嬴。ドラマ版では南朝の梁の時代の囲碁の名人で、清朝康煕年間にも一度甦って小白龍(白子虬。実在の棋士黄龍士がモデルだそうな)と行動をともにしていたという設定。

当初は褚嬴の力で囲碁の神童と名高い兪亮(原作の塔矢アキラ)を打ち破ったり囲碁の大会で優勝したりしていますが、負けた相手が本気で悔しがっているのを見て、褚嬴の態度に疑問を感じ始めます。そして一旦褚嬴、そして囲碁の世界とも訣別。


そして6年後。すっかりダメ中学生に成長した時光ですが、ひょんなことから再び囲碁の世界に足を踏み入れ、褚嬴とも再会。高校入学後は幼馴染みの呉迪(原作の筒井)、江雪明(原作のあかり)らとともに、囲碁社(囲碁部)「四剣客」(四銃士)の意。


一方、時光少年に敗れた後韓国に留学していた兪亮は時光との再戦を熱望。しかし高校囲碁大会で敢えて褚嬴の指示を無視して碁を打った時光の実力に失望し、囲碁は初段入段を果たし、職業棋士の道を目指していきます。

時光の方も、囲碁社の活動や囲碁の合宿への参加を通して次第に高校卒業後の進路として職業棋士を目指すようになり、囲碁道場の「弈江湖」の入学試験を受けるというあたりまで。

舞台を中国に置き換えて原作の展開や登場人物をうまく換骨奪胎しているなあという印象です。ミニ四駆や『康熙微服私訪記』などテレビの時代劇、ジェイ・チョウのCDなど、当時の流行り物もうまく取り込んでいます。第1話で香港返還が絡んでくる点が物議を醸しましたが、これも舞台設定のひとつにすぎないという感じで話に聞いていたほどしつこくないというか、実際の所はミニ四駆ネタの方がしつこく出てきますw

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