博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『山河令』その1

2021年03月15日 | 武侠ドラマ
『陳情令』の向こうを張るBL武侠ということで『山河令』を見てみることに。今回は全36話予定のうち第1~12話まで鑑賞。


時は五代十国(たぶん)。晋王の特務機関「天窓」の首領周子舒は主君の言いなりに暗殺業務を続けるのに嫌気がさします。そこで自ら「七竅三秋釘」を体に打ち、寿命を縮めることで組織を脱けることに。念のためマスクで容貌を変え、乞食として江湖を彷徨います。元々は四季山荘の後継者でしたが、自分の代で山荘を潰してしまったとか色々負い目があるらしい……


そこを、こちらは優雅に江湖を渡り歩く温客行にロックオンされ、行く先々でつきまとわれることになります。実は青崖山鬼谷の谷主で十大悪人を配下に抱えているのですが、周子舒らには身元を隠しています。


こちらは温客行のお伴の顧湘。武侠物でよく見るおてんばというか凶悪系の武少女ですが、一行のムードメーカーです。


で、周子舒は「五湖盟」の一角をなす鏡湖派が鬼谷十大悪人に全滅させられる現場に立ち会ってしまい、掌門の三男で鏡湖派唯一の生き残り張成嶺を「五湖盟」の盟主・高崇のいる岳陽山まで護衛することになります。

「五湖盟」はかつて大魔頭・容炫を倒した際に、彼の秘宝が隠された「天下武庫」を開く鍵である「琉璃甲」を五派で分け合っておりました。その「琉璃甲」を晋王配下の天窓、青崖山鬼谷、そして四大刺客を擁する毒蠍といった組織が虎視眈々と狙っており、更には「五湖盟」の内部でも、各派の掌門が他派の「琉璃甲」を手中に収めようとしております。

張成嶺は一旦は岳陽派に引き取られたものの、武功はからっきしということで同門の弟子からはいじめられ、「五湖盟」の師伯・師叔からは自分が隠し持っている「琉璃甲」を狙われたりして嫌気がさし、再び周子舒&温客行のもとに戻って周子舒に弟子入りします。しかし周子舒は張成嶺の今後のことも考え、彼を岳陽派に戻して高崇に「琉璃甲」を差し出させることにし……というあたりまで。

何と言うか今のところは何の変哲もない武侠です (^_^;) 思わせぶりな使い手が次々と出てきてはあっさり始末されるというあたりは古龍物の雰囲気が強いですかね。この点は金庸物のオマージュになっていた『陳情令』とは対照的になっていると思います。

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