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今週月曜からついに、岐阜県東濃地方を舞台とした朝ドラ「半分、青い。」が始まったわけだが、やはりというか、不安が的中した。話自体も面白くないが、それ以上に東濃弁が実に中途半端だ。東濃弁らしきものにしよう、という意図はあるようだが、私に言わせれば全くなっていない。少なくとも昭和の時代に大人の間で話されていた東濃弁ではない。方言指導は一体何をやっておるのか。
そこで私がもし方言指導するなら、セリフをどう修正するか、考えてみた。以下が、第3話、第4話、第5話からそれぞれ一部のみ切り取り、正しい東濃弁に修正してみた。太字が修正した部分である。
第3話
宇太郎:お父ちゃん、晴さん、産んでから二日しか経っとらん。難産やったし、持病あったやらあ、腎臓に。蛋白とか、?とか。先生言うには、今は安定しとるんやけど。まあ、いっぱあいっぱあなんやて、晴さん。
仙吉:おお、おお、これとかどうや、え? 美代子。姓名判断で見てまったら画数も悪なあ。
宇太郎:人の話聞きゃあて。名前を付けるっちゅうのはだあじ(大事)なことやで・・・。俺は、あんなに痛あ思いして、持病もあって、おそがあ思いして、ほんでも産んだのは晴さんなんやで・・・。名前、名前はああつに付けさしたりたあ。
廉子:久美子はええの?
宇太郎:え?
廉子:あんた、女の子やったら久美子って付けたかったんやらあ?
宇太郎:なんで知っとる?
廉子:ほんなもん、知っとるわ。あんたの小さあ頃の日記帳に書あたったがね。大好きな久美子ちゃん、振られてまったけど、もし生涯、子どもができたら、女の子ができたらって・・・。
宇太郎:お母ちゃん! 勝手に見たやろ!
廉子:ほんなもん、見るわ。親やがね。
第4話
和子:これからおやつにするで。食べて行かん?
鈴愛:これから、なおちゃん家で、みんなでベストテンごっこ!
和子:シフォンケーキ、焼きたてやに。
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和子:ほんなら、ゆっくりしてきゃあね。
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和子:お菓子の力で引き留めたった。
弥一:なんでえ?
和子:律は、ほら、喘息やし、ちょっと変わりもんやで。鈴愛ちゃんみたあな子、おってくれると助かるわ。
弥一:同じ日に生まれたんやもんなあ。
第5話
宇太郎:ばあちゃん亡くなって1年になるんやで。囲碁クラブとか、復帰しやあたら?
仙吉:囲碁とか、おんし、年寄り扱いしやあすな。
宇太郎:ほんなら、昔取った杵柄、ギターとか弾けばどうやな? じいちゃんの歳でギター弾ける人、そうそうおらへんで。
仙吉:今さら。
宇太郎:まあ、元気なあことばっか言やあすな。こっちまで元気のうなるわ。
仙吉:ほら、すまなんだわ。おんしも、「年寄り慰めとる」みたあな言い方、まあちょっと工夫したらどうなんや? うまあこと人をその気にさせなかんで、商売っちゅうのは。
宇太郎:何言ってやあす。食堂みちゃな、その気にさせる人なんかおらへんやん。部下がおるわけやなあし。
仙吉:ふーん、生涯一ヒラやな。
宇太郎:一国一城の主やら、つくし食堂の。
仙吉:たあけらしいわ。
文字やとイントネーションまで伝わらへんで残念やねぇ。
全国放送であることを踏まえると完全な東濃弁にしてしまうと
他の地方の人にはちんぷんかんぷんであるからドラマ内での表現は妥当である。