Willow's Island

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トンマッコルへようこそ

2006年10月29日 23時44分29秒 | 映画

 去年韓国で大ヒットしたという映画「トンマッコルへようこそ」を見た。昨日見に行ったので、封切りされた初日である。朝鮮戦争のまっただ中、アメリカ兵一人と韓国兵二人と北朝鮮兵三人が、江原道の山中にある小さな村「トンマッコル」に迷い込み、初めは互いに敵視しながらも徐々に心を通わせていく、とうストーリーだ。
 エンターテイメント性はかなり高い。最初から最後まで決して飽きさせない作りになっている。特に、軍人たちの緊迫ぶりと、村人たちの底抜けな善良さや素朴さの対比が、非常に面白かった。シン・ハギュンのクールさ、カン・ヘジョンの不思議少女ぶりも良い。久石譲の音楽も、映画の雰囲気によく合っている。とはいえ、「感動」とまではいかなかった。娯楽性は高いが、感情移入できるほどではなかったということである。朝鮮半島の運命についての映画でもあるので、やはり当事者である韓国人の方が感動できるということだろう。
 私が印象に残っているのは、韓国軍兵士が村に着いた明くる日、彼らの一人に村人が質問するシーンである。「戦争をしているだと? どこが攻めてきたんだ? ウェノム(日本人に対する蔑称)か? テノム(中国人に対する蔑称)か?」「いや、そうではなくて・・・。とにかく我々国軍と、北の傀儡軍が戦ってるんだ」「じゃあスミス(アメリカ人)はお前達の味方なのか?」「・・・・・(答えに窮する)」
 このやりとりで、3つのことが分かる。第一は、昔ながらの素朴な韓民族の村において、同じ民族同士の争いを語ることの滑稽さである。韓民族は本来トンマッコルの人々のように暮らしてきたはずで、それがなぜ自民族同士で殺し合わなければならないのか、ということだろう。第2は、韓国では今でも映画などで堂々と差別用語を使える、ということである。(^^)他にも、「ミッチンニョン(気の狂ったアマ)」とかもあった。字幕では「バカ女」となっていたが。第3は、韓国人にとってアメリカが「味方」と言い切れなくなった現在の状況を表している、ということだ。少なくとも朝鮮戦争当時は明確な味方であったはずだが、今はそう言い切れなくなっている。
 ヒットする映画というのは、その国、その時代の様相を映し出すものだが、この映画も現代韓国の雰囲気を表しているということだ。実際、韓国で世論調査をすると、朝鮮半島における最大の不安定要因はアメリカである、という声が最も多いそうだ。日本人からすると信じがたいが、韓国にはそういう雰囲気が少なくとも去年まではあった。アメリカ軍の攻撃から村を守ろうと南北の兵士が団結する、という最後の場面も、それが関係しているのだろう。
 しかし、「トンマッコルへようこそ」は去年の映画である。今年に入ってからは、韓国の雰囲気も微妙に変わってきた。もちろん、北朝鮮によるミサイル発射と核実験による影響だ。太陽政策を推進してきたノ・ムヒョン政権への支持率は超低空飛行となり、閣僚も次々と辞任している状況だ。実際、8月には私自身が反北デモをソウル市街で目にした。もし去年ではなく今の韓国で「トンマッコルへようこそ」が公開されたとしたら、はたして去年と変わらず韓国人の共感を得ることができるだろうか?

世界史

2006年10月28日 17時31分23秒 | 時事

http://www.asahi.com/edu/news/TKY200610280182.html
 高校卒業に必要な科目の履修漏れは、本格的な受験シーズンを間近に控えた高校3年生に大きな負担を強いる。補習や授業時間の組み替えで、これから受験科目以外の授業が増えることになった生徒たちからは怒り、戸惑い、不安、あきらめの声があがる。
 宮崎県の県立宮崎大宮では世界史と日本史で履修漏れが発覚した。26日、3年生約350人を体育館に集めて校長が履修漏れについて説明すると、「エーッ」とざわめきが起きた。女子生徒は「私は受験科目が日本史。(未履修の)世界史は正直いらない。とにかく不安だ。土日も補習になれば(受験に)必要な教科の勉強ができない。どうしてちゃんと調べてカリキュラムを組んでくれなかったのか……」と憤る。
(以下略)
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 最近は仕事がまた忙しくなって、家に帰るのは連日10時過ぎである。疲れ果てて帰っても、妻が夕食を作って待ってくれている、というのは嬉しいことだ。しかし家でもいろいろと忙しく、ブログを更新する時間もないことは、残念きわまりない。おかげで更新がかなり遅れてしまった。
 それはともかく、日本中で多くの高校が、世界史を教えていなかったらしい。世界史もずいぶんと軽視されたものである。受験体制を重視したためらしいが、学校は受験のためにあるのではない。これでは予備校と変わらんではないか。教育者自ら、受験さえ重視すればよいと言うのなら、生徒は全員学校を辞めさせて、有名予備校にでも通わせればいい、ということになる。
 私は文系だったが、世界史はあんまり得意ではなかった。「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」とか、「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」とか、「ウンキャル・スケレッシ条約」とか、よく分からんカタカナを必死で覚えようとしても、すぐに忘れてしまった。しかし今から思えば、人の名前やら事件やらを暗記するだけで、それらの人や事件が歴史においてどのような意味を持つのか、あまり考えていなかったように思う。教師の教え方も、暗記を重視するようなやり方だった。しかし歴史を学ぶ上で重要なのは暗記ではなく、それが現代とどう繋がっており、今を生きる我々にとってどんな意味があるか、を理解することではないか。私は国際政治に関心が強いが、やはり現代の国際社会を理解するうえで、歴史の知識は絶対に外せない。刻々と変化を続ける今の世界も、あくまでも歴史の上に立っているのである。そういうわけで、高校時代に世界史を学び、理解することは非常に重要であるはずだ。日本史なら中学校である程度学べるが、世界史は高校だけである。
 私は世界史であれば、古代や中世などより、近現代史をもっと重点的に学ぶべきだと思っている。特に19世紀に入ってからの歴史は、人類が引き起こす事件もグローバルになり、多くの国が関わるようになる。現代世界の成り立ちと直接つながっているのも、いうまでもなく近現代史である。中でも、後回しになって省略されがちな第二次世界大戦など、必修中の必修ではないか。

ニューカレドニアの写真 2

2006年10月23日 23時47分41秒 | 旅行

熱帯特有の、巨大な木をよく目にした。


南国らしいアンス・バタの住宅街。電柱や電線の多いところは日本と共通している。


坂の上からヨット・ハーバーを見渡すことができる。


車も人もほとんど通らない、静かな日曜日であった。


大きな公園も、犬の散歩をする人が何人かいるだけであった。スポーツをするにはもってこいの場所ではないだろうか。


日曜日なのに休業していたゲームショップ。ドラえもんやドラクエやNARUTO!は、ニューカレドニアでも人気があるのだろうか。

トンカツ

2006年10月21日 20時34分42秒 | 食べ物

 今日の夜はトンカツを作ってみた。毎週土曜日は、私が夕食を作ることになったのだ。とはいえ、私が食べたいものだけを作るつもりである。先週はカレーだったので、今週はトンカツだ。これも私はまったく初めて作る。
 ネットで作り方を調べてみたが、意外にけっこう簡単である。トンカツだけではバランスが悪いので、キャベツも買ってきてキャベツも切っておくことにした。しかし未だに千切りができないので、細かくぶつ切りである。肉は、私は脂身が嫌いなので、あらかじめ端っこにある脂を包丁で切り取った。それをフォークでまんべんなく刺し、包丁で切り身を入れ、塩胡椒をふって、小麦粉をまぶし、生卵を付けて、次はパン粉をまぶし、サラダ油を熱しておいたフライパンに入れた。ジュワーッと良い音がする。油は180度ぐらいが良いとのことだが、分からないので適当である。どれぐらいで揚がるものなのか分からないため、放っておいたら少し焦げてしまった。ともかく、私が初めて作ってみたトンカツの完成である。
 食べてみると、かなりうまい。嫁さんも「おいしい」と言ってくれた。食べたいものを自分で作ってみるのは、やっぱり楽しい。結婚してから我が家で初めて食べる揚げ物だ。なにしろ嫁さんは「揚げ物を作るときの火が怖い」とのことなので、揚げ物を作れないのである。(^^)もしこれからトンカツや天ぷらや唐揚げが食べたくなれば、私が作るしかない。

文科省、福岡県教委で調査・中2いじめ自殺

2006年10月18日 23時58分51秒 | 時事

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20061018STXKD019818102006.html
 福岡県筑前町の町立三輪中学校2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、文部科学省は18日、福岡県教育委員会に担当者を派遣し、聞き取り調査を実施した。
 調査には福岡県教委と筑前町教委の担当者計5人が出席。同省初等中等教育局の宮崎活志視学官ら3人が、三輪中の教諭がいじめを誘発する言動をしたことなどについて事実関係やこれまでの対応を聴取した。〔共同〕 (12:48)
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 いじめを誘発した教師の責任は重い。それを放置していた学校の責任も重い。そして指導監督するべき教育委員会の責任もある。しかし、それよりも何よりも、いじめた奴らとその親を出せ。どう考えても最も悪いのは、学校や教育委員会より、人を自殺するまで追い込んだ連中である。そいつらが未成年だというなら、親も同罪である。しっかりと写真付きで実名報道すべきだ。未成年だろうが何だろうが関係ない。いじめを楽しむ連中に、「将来」などは無い。

ニューカレドニアの写真 1

2006年10月16日 23時58分08秒 | 旅行

我々が泊まっていたル・メリディアン・ホテル。このホテルにはプールもあって自由に入れたのだが、ついに使うことができなかったのは残念だった。


アンス・バタのビーチ。海と空の青が、とにかく美しい。


南国のビーチは、人を開放的にさせる。日本人の基準からすると、開放的に過ぎる人達も多い。(^^)


沖合にある小さな島、カナル島。「タクシーボート」なるものに乗って、10分たらずでむこうへ行ける。


かつては田舎に過ぎなかったニューカレドニアも、「天国に一番近い島」によって日本人が押し寄せ、今では一大観光地に。ホテルも多い。


この海岸は、現地人にとってもやはり憩いの場だ。

自作カレー

2006年10月14日 23時03分41秒 | 食べ物

 今日の晩は、自分で夕食を作ってみた。上の写真のとおり、カレーである。かつてカレーは作ったことがあるが、その時は彼女の手伝いをやった程度で、完全に一人で最初から最後まで作るのは初めてだ。
 ニンジンやジャガイモの皮を包丁でむくのは難しい。私の場合、たいてい実までいっしょに削ってしまう。しかし今日知ったのだが、今はピーラーという便利な道具がある。これによってジャガイモの皮が驚くほどきれいに剥けた。これさえできればあとは、具を切ること、鍋で炒めること、水を入れて煮込むこと、カレー粉を入れて完成させること、などはそれほど難しくない。
 ちょっと時間がかかったが、ついに自分で作ったカレーを完成させることができた。これだけカレーが好きな私だが、完全に自分で作ったのは初めてだ。感動である。(^^)
 味は、具が多めではあるものの、かなり良いんじゃないかと思う。嫁さんからの評価も高かった。今回使ったのはSBのカレー粉だが、次に作るときは昔ながらのハウスのカレー粉を使ってみたい。

ニューカレドニアのこと

2006年10月12日 21時09分12秒 | 旅行

 今日の昼、ニューカレドニアから無事に戻ってくることができ、今は自宅でこの文章を書いている。
 正味4日程度の滞在だったが、やはりニューカレドニアは良い場所であった。既に書いたように、海や空が非常に美しく、人々の気質も良い。観光客のための娯楽設備も整っている。なにしろ観光客の60%以上が日本人なので、いたるところで日本語だらけである。レストランのメニューには必ず日本語が併記してあるし、店に入れば「コンニチハ!」と声をかけられる。日本人にとっては過ごしやすく、バカンスを楽しむには最適の場所である。
 しかし、とはいえ、やはりこの世に「天国」など存在しない。どんな場所にも必ず欠点があるように、このニューカレドニアにも欠点はある。まず、物価が恐ろしく高いことだ。外食に行けば、一人当たり必ず2000フラン(2500円)以上を出さなければならない。実際、中華料理店でチャーハンと焼き鴨を頼んだだけなのだが、日本円で2500円以上かかってしまった。ピザなども、1枚あたり2000円ほどする。ホテルの朝食など、当たり前のように3000円以上する。一体なぜ、こんなに物価が高いのか。狭い島国ゆえに、あらゆるものを輸入しなければいけないから、と聞いたが、どうもよく分からない。
 あと、やたらと愛想の良い裏側で、観光客に対するボッタクリがかなりあるのではないか、ということだ。私は観光客向けのお土産店でデジカメ用の単三電池を買ったが、2個で550フラン(700円程度)もした。それさえもデジカメ用には電力が弱すぎて役に立たなかったが。他の電池に変えてもらおうと思ったが、これしかない、と言われてしまった。どうしようかと思って近くのスーパー(中国系の現地人が経営)を覗くと、なんと全く同じ電池が160フランで売られていた。それよりも遥かに性能の高い電池であっても、360フラン程度におさまる。
 日本からニューカレドニアへ行く観光客は、なるべくお土産店ではなく、現地人がよく通うスーパーなどで物を買うようにした方がいいかもしれない。

I'm in New Caledonia

2006年10月09日 14時31分11秒 | 旅行

New Caledonian sky and ocean are more beautiful than anything. I don't feel like I'm in the real world. I was so impressed with the sceneries of this fantastic island. But what I was imressed more than sceneries is the nature of the people living here. New Caledonian citizens' level is higher than any other people of foreign countries I have ever visited. Everyone here keeps social rules well and smiles at anyone in the street. Staffs at any shops are very diligent and friendly to customers. This is never what I have experienced in other European and Asian countries. "The nearest island to the paradise" is not made of only the beutiful sight but the people's good mind living and working here.

ニューカレドニア

2006年10月06日 22時51分03秒 | 旅行

 明日からついに、ハネムーンである。仕事の都合で出発日が延びてしまったが、楽しみは後にとっておいた方がいい。(^^) 明日の早朝に出発し、帰ってくるのは木曜日の昼ごろだ。仕事のことは忘れて、「天国に一番近い島」を楽しんでこようと思う。今まで私はいろんな国へ行ってきたが、ニューカレドニアは初めてである。実はフランス語はよく分からないのだが、まあ何とかなるだろう。現地では全観光客の中で日本人が6割を占めるらしい。意外と日本語も通じやすいのかもしれない。あとは、良い天気になるのを祈るばかりである。
 明日は、6時ごろに家を出発しなければならない。もう寝なければ。