井ノ原快彦

今日はTBSの「学校へ行こう！」を見た。
純情少年の告白も面白かったが、メインはイノッチの高校卒業式であった。
イノッチは２８歳だが、１０代のころに高校を中退しているため、
３年前から高校に通いなおしており、今日はその卒業式というわけである。
普通は、２５歳にもなってから１０代の子といっしょに生徒として通学する、
なんてことは恥ずかしくて勇気がいるだろうと思うが、イノッチはそんな
そぶりも見せず、ちゃんと通学し、卒業したのだ。V6といえば売れっ子の
タレントであり、テレビでのレギュラーも多いから、きっと忙しかっただろう。
それでも生徒代表としてちゃんと卒業できるというのは、大したものである。
卒業式では、一人だけ大きな声で校歌を歌う姿が印象的であった。
まさに男だよ、この人は。

イノッチのように高校を中退したタレントも多いと思うが、彼のように本当に
高校へ行き直す人はほとんどいないと思われる。タレントじゃなくても現実に
高校を中退する人が増えていると聞く。そんな中で、有名人の彼が範を示した
のは、実に意義あることではなかったか。人間はいくつになっても、勉強を
始めるのに遅すぎることはないのだ。まさにイノッチは、「学校へ行こう！」
を自らの行動で体現したといえる。

私らしく韓国に絡めると、イノッチは３年ほど前にSESのシューと「東亜悲恋」
というミュージカルに主演していた。日本人と在日韓国人の交わりを描いた
ミュージカルで、当時シューが好きだった私は、わざわざ大阪まで見に行った。
韓国人に対して卑屈な内容もあって少し気に障ったが、全体的に見れば非常に
よくできた楽しい作品であった。大阪まで見に行ったかいがあったというものだ。
これは２００２年に韓国でも上演されたそうだが、評判はどうだっただろうか。
この出演を機にシューと親しくなったイノッチは、SESの「Just A Feeling」という
曲のミュージック・ビデオにも出ることができた。韓国のメジャーなミュージック
ビデオで日本人が登場するのは初めてじゃなかったろうか？　ちなみにシュー
は、V6の「One」という曲に参加したようだ。今でもイノッチはシューと付き合いが
あるのだろうか。そういえばSESが解散してしまってから、シューが今どうしてる
のかあんまり聞かないなあ・・・。ミュージカル俳優を目指すとは聞いたけど。