Willow's Island

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報道が教えてくれないアメリカ弱者革命

2008年06月30日 01時00分28秒 | 

 「ルポ貧困大国アメリカ」の著者である堤未果さんの「報道が教えてくれないアメリカ弱者革命」という本を読んでみた。「貧困大国」と内容が重なっている部分が多いものの、こちらはルポタージュではなくエッセイであり、かなり読みやすい。「貧困大国」同様、今のアメリカに対する失望と批判がこの本の主旨だ。しかし大きく違うのは、アメリカに対して失望しながらも、著者のこの国への愛が痛いほどに感じられる点だ。著者はアメリカの醜さを何度も指摘しながら、この国に住む人々に対して失望しているわけでは決してないのだ。その思いが本当によく伝わってきて、思わず目頭が熱くなってしまった。
 思えば、私もアメリカに対しては強い思い入れがある。私は大学の卒業証書を持っているが、実は英語が専攻だったというわけではなく、「外国研究」で学位をもらっているのだ。その外国というのが、アメリカなのである。堤さんほどではないが、私もアメリカに思い入れのある人間だ。若い頃は、あの国に対する憧れも強かった。しかし最近は、特にブッシュ政権になってからはアメリカに対する興味は薄れ、「随分つまんねえ国になったなあ」と思っていた。しかしこの本を読んで、まだまだアメリカは研究していくべき価値のある国なのだ、と思うことができた。

最近の岐阜ニュース

2008年06月27日 23時19分49秒 | 時事

企業
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0058/list
/200806/CK2008062702000230.html

 岐阜県養老町の食肉小売卸業「丸明(まるあき)」による飛騨牛の偽装表示問題で、吉田明一社長(65)は26日、同町の本社で記者会見し「従業員のせいにしていたことをおわび申し上げます」と述べ、自らの指示で基準に満たない牛肉を飛騨牛として偽装し販売していたことなどを初めて明確に認め、謝罪した。また「自分が退くことで誠意を見せたい」として社長や関連団体の役職から退く意向を明らかにした。
(以下略)

大学
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008062590094240.html
 世界遺産になっているイタリア・フィレンツェ市のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に、岐阜市立女子短期大の学生が自分の名前などを落書きしていたことが分かり、短大は24日、学生6人と引率した教員2人を厳重注意したと発表した。
(以下略)

行政
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080625k0000m040174000c.html
 岐阜県警捜査2課と多治見、可児両署は24日、同県可児市いきいき長寿課長、横井史彦(54)=同市下恵土=と同市広見の不動産会社「大昭和不動産」代表取締役、張博喜(71)=同市下切=の両容疑者を地方税法違反(秘密漏洩=ろうえい)容疑で逮捕。横井容疑者が勤務している可児市いきいき長寿課を家宅捜索した。
(以下略)

スポーツ
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news
/CK2008062602000080.html

FC岐阜、ホームで勝てず

もはやコメントする気にもならんな。(笑)

追加
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008062990023733.html
自宅で女性殺される? 岐阜・各務原、同居男性行方分からず

国歌

2008年06月25日 22時40分16秒 | 音楽

 最近は国歌をよく聴いている。もちろん君が代だけではなく、いろんな国の国歌だ。どの国歌もその国の歴史や成り立ちを感じさせ、重厚な響きがある。さすがに各国を代表する歌だけあって、良い曲ばかりである。

アメリカ国歌
http://jp.youtube.com/watch?v=jOHKoPH-aK0
ディクシー・チックスによる「星条旗よ永遠なれ」。とにかくハーモニーが美しい。これほど美しい国歌斉唱は初めて聴いた。嫁さんも感動し、「赤ちゃんに聴かせたい」とまで言っていた。

韓国国歌
http://jp.youtube.com/watch?v=ilU3WRHNALQ
韓国の有名歌手ヤンパによる「愛国歌(エグッカ)」。韓国の国歌も良い曲だ。歌詞もすばらしい。

君が代
http://jp.youtube.com/watch?v=bxVpirfII7I
平井堅が歌うと、たとえ国歌であっても平井堅のオリジナル曲のように聞こえるから不思議である。歌い方に特徴がありすぎるせいか。

中国の国歌
http://jp.youtube.com/watch?v=7wvyITD2stg
義勇軍行進曲、というらしい。実は中国の国歌も好きで、何年か前は電話の着信音に使っていたほどだ。(^^)

旧ソ連の国歌
http://jp.youtube.com/watch?v=kERsiFGUugI&feature=related
意外にファンの多い旧ソ連の国歌「祖国は我らのために」。確かに名曲だ。

2008年06月22日 14時55分34秒 | その他

今日はずっと雨が降っている。
あまり出かける気にはなれず、頭を窓の方に向けて、寝ころんでいた。
何をするわけでもなく、ただ雨の音だけを聞いていた。
少し疲れが溜まっていたのか、いつの間にか眠っていた。
私の横では妻も眠っている。
雨の音を聞きながら、静かに昼寝をする。
たまにはこんな日曜日の過ごし方も良いものだ。

私はふと、学生時代に知った「雨」という八木重吉の詩を思い出した。
この詩に曲を付けた男声合唱曲を歌ったのだが、テノールの独唱が特に美しい曲であった。


                    八木重吉

雨のおとがきこえる
雨がふってゐたのだ
 
あのおとのようにそっと世のためにはたらいてゐよう
雨があがるようにしづかに死んでゆこう

ルポ 貧困大国アメリカ

2008年06月17日 21時58分17秒 | 

 図書館で借りた「ルポ 貧困大国アメリカ」という本を読んだ。世界最大の経済大国であり、先進国でありながらも力強い経済成長を続けるアメリカは、実は国内に膨大な貧民を抱えており、相当に深刻な状況になっている、という内容のルポタージュだ。アメリカは格差が激しい国だということは知っていたが、ここまでひどいとは思っていなかった。アメリカは「努力をすれば誰でも夢を実現できるチャンスのある国」というようなイメージがあるが、やっぱりそんなのはおとぎ話に過ぎず、金の無い者にとっては非常に残酷な社会なのだ。
 例えば、2005年にアメリカで飢餓状態を経験した人は3510万人であり、全人口の12%を占めるそうだ。これを日本の人口に当てはめると、1500万人以上が飢餓状態を経験した、ということになる。今の日本も貧困が問題となりつつあるが、ここまではひどくない。それから、2006年度の時点で6000万人のアメリカ国民が1日7ドル以下の収入で暮らしているそうである。7ドルといえば1000円程度じゃないのか。日本のワーキング・プアもここまで悲惨じゃないだろう。もはやアメリカは、先進国と呼ぶことさえ躊躇される。
 もっと悲惨なのは、医療だ。アメリカでは盲腸で手術して一日入院するだけで、1万2000ドル(132万円)を請求されるらしい。日本なら(保険に入っていれば)せいぜい数万円程度だろう。入院して出産しようものなら1万5000ドルもかかってしまうので、病院で出産してその日のうちに帰ってしまう妊婦も多いのだそうだ。国民皆保険ではないので、民間の保険に入る金のない貧乏人は悲惨である。病気になって入院するようなことになれば、完全に破滅だ。保険に入ることのできる中流階級であっても、儲け主義の民間保険では十分な保険金が下りることなく、入院することによって貧民に転落してしまう。日本の医療はいろいろと問題が指摘されているが、アメリカに比べればものすごく優秀なのだと分かった。
 結局、福祉も医療も教育も何でもかんでも民営化して競争させればよい、という「新自由主義」の単純極まりない発想と、それを強力に推し進め、本来政府が責任を持たなければいけない分野を放棄したブッシュ政権こそが、この惨状の原因である、というのがこの本の主旨だ。もしそうであれば、日本も少しずつその後を追っていることになる。これは将来の日本の姿なのかもしれない。しかし、国民の命を守る医療制度、及びそれを支える国民皆保険制度は、何があっても堅持していかなければならない、と私は思う。この先、その維持は大変に難しいことではあるが。

柴田淳

2008年06月14日 23時55分02秒 | 音楽

 iPodを導入してからは、音楽をダウンロードして楽しむことが多くなった。通勤時の車の中では、いつもiPodを聴いている。その中でも最近特に気に入っているのが、柴田淳の音楽だ。美人であるだけでなく、大変な才能のあるシンガーソングライターだ。彼女が歌う音楽は歌詞が少しだけ重く、私の心によく響いてくる。彼女は男っぽい性格だと言われるが、インタビューにおいて「私の歌に出てくる女性は私の本質に近いものだけど、現実生活においてその本質を出すほどの自信がないから、それが私の男っぽい性格として現れているのだと思う。」というようなことを語っていたのが、印象的だった。もし彼女の音楽を聴いたことがない人がいれば、ぜひ聴いていただきたいと思う。

ふたり
http://jp.youtube.com/watch?v=kgtFnooHZic
月光浴
http://jp.youtube.com/watch?v=zwk3gr293QU
カラフル
http://jp.youtube.com/watch?v=J1xx2iiz4bE

 そういえば、彼女は外見がカン・スジに少し似ている。音楽性や声質は全然ちがうけど。

韓国・李大統領が窮地に

2008年06月10日 23時49分03秒 | 韓国

http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20080609D2M0901J09.html
 【ソウル=島谷英明】米国産牛肉の輸入再開問題に端を発した韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権の迷走は、10日にも全閣僚の辞表提出という異例の事態に発展する公算が大きくなった。米牛肉輸入への反発をきっかけとした市民の連日のデモは、抗議対象を最近の物価高への対応など李政権の政策全般に拡大。支持率低下に歯止めがかからない李大統領は人事刷新に人気回復の活路を探るが、混乱がどこまで広がるか読み切れない展開となっている。
 韓国の政界関係者の間では9日、一連の混乱で大統領の責任論が強まるのを避けるため、韓昇洙(ハン・スンス)首相をはじめ全閣僚が早ければ10日の国務会議(閣議)で大統領に辞表を提出するとの観測が強まった。大統領は直ちに内閣改造の検討に入り、今月半ばをめどに新閣僚を指名するとみられている。
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 全閣僚の辞表提出とは、いくら不安定な韓国とはいえ尋常ではない。盧武鉉政権でさえ、ここまでひどくならなかったのではないだろうか。これほど急激な支持率低下というのは、ちょっと理解しにくい。アメリカからの牛肉輸入を再開させたことが原因だということだが、それにしても極端じゃないのか。日本でもアメリカの牛肉についてはもめたが、上の写真のような大規模デモが起きて政権を揺るがすようなことはない。大体、仮にアメリカ産の牛肉が輸入されたとしても、そんなに嫌なら買わなければいいだけのことだ。これはどう考えればいいのだろうか。
 私の推論(というか、勘)なのだが、おそらくこういうことではないだろうか。いくら左派政権に韓国人自身も嫌気がさし、中道寄り保守の李明博政権が誕生したとはいえ、まだ韓国では反米感情がくすぶり続けている。その上、韓国経済のあり方は良くも悪くも完全にアメリカナイズされ、極言すれば「アメリカの経済植民地」とも言える状態になった。経済格差もひどくなっており、そこに不安を感じる韓国人は非常に多いと思われる。そこでアメリカ産牛肉の輸入解禁がきっかけとなり、反米感情が刺激された。それだけならここまでひどい状況にならないだろうから、"誰か"が扇動した可能性が高そうだ。その"誰か"なのだが、やはり韓国内に潜入している北朝鮮の工作員ということが考えられないだろうか。工作員が巧みな扇動や世論操作を組織的に行い、それに強い不安感を覚える若者の多くが便乗し、上の写真のようなデモになったのではないか。そして、その様子が大々的に報じられ、李明博大統領への非難及び支持率急落へとつながっていったのではないか。

出生率

2008年06月07日 22時47分09秒 | 時事

出生率 07年は1.34と2年連続増(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080604-00000016-maip-soci
 上の記事によると、日本の出生率が0.02ポイント上がったらしい。その程度のことで少子化が解決するはずもない。もし仮に出生率が急激にアップしたとしても、出産可能な若い女性の絶対数はこれから減っていく一方であり、日本の人口減を防ぐことはできない。正直言って、意味のないニュースだ。個人的には、どう懸命にあがいたところで日本の少子高齢化の流れをくい止めることはできない、と思っている。
 私がそれよりも面白いと思ったのは、下にある閲覧者からのコメントだ。最も支持の多いコメントを上の方から4つ挙げると、こんな感じである。
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こんな将来性のない国に子供はつくりたくありません。可哀想です。

まずは自分自身を養っていくのに精一杯です。
収入がそれなりになって、余裕ができる頃には30代後半になってそう・・・産むにしても、体力なさそうだし、それより何より、相手が残っているかどうか(汗)それに加えて、子育てよりも、年をとった親の介護の方が心配・・・(汗)

なぜ日本の国民は子供をつくらないか?
自分たちのことしか考えない議員と官僚にはわからない!

今じゃ、出産子育ても金持ちの道楽になりつつあるような気がする。
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 他にも多くのコメントがあるが、大体みんな似たような意見だ。世の中や政府が悪いとする考えばかりである。もう少し昔(80年代ぐらい)なら、日本国民全体の問題として「我々日本人は・・・」というような意識で考える傾向があったような気がするが、今はもう死語になっている。何か問題が起きれば、何か(誰か)のみに原因があると考え、みんなで一斉に攻撃するのが今の日本人だ。少子化は日本国民全体の問題であり、政府や官庁ばかりを責めていれば済むようなことではない。 社会が発展しすぎたせいか、人間の成熟度が急激に落ちてしまったのかもしれない。それとも、日本はみんながそれなりに豊かになれる時代を経験してしまったが故に、今のように生活水準が落ちていく可能性が高い状況には、耐えられなくなってしまったのか。いずれにせよ、自分のことしか考えられない人間に、子どもを育てられるわけがない。少子化は当然の結果ということか。

光州5・18(華麗なる休暇)

2008年06月01日 23時09分12秒 | 映画

 昨日は、名古屋の映画館で「光州5・18(原題:華麗なる休暇)」を見た。28年前に起きた光州事件をテーマとした映画であり、かなり衝撃的な内容だ。そのあまりに残酷なストーリーに、うちの嫁さんは思わず涙を流していた。嫁さんが映画で泣くというのは、よほど珍しい。それぐらい、えげつない内容だったのだ。実際に光州事件において起きたと言われる数々のエピソードも、この映画において再現されているらしいので、それなりにリアルな内容だと言えるのだろう。しかも、当時を知る韓国人に言わせると、映画での表現は実際に比べれば随分とソフトなものなのだそうだ。下記のサイトを見ると、確かにその通りで、現実はもっと残忍だったようである。
 しかし当時の韓国は、自国民に対してなぜこれほど残忍きわまりない行為ができたのか。にわかには信じがたいが、1980年といえば私も生きていた時代で、そんなに遠い過去ではない。日本では、たとえ戦前においても自国民をこれほど虐殺することなど、無かったのではないか(沖縄での自決の強要はあったかもしれないが)。光州市のある全羅南道は、もともと韓国内でも差別される地域だったこともおそらく関係しているのだろう。今でこそ韓国社会も大きく進化したが、まともに民主化してから20年程度しか経っていないのだ、ということを思い出した。

光州事件をありのままに記録した写真
http://www.minjoo.or.kr/bbs/board.php?bo_table=community3_3&wr_id=29&page=6
注意!! 上のサイトには、極めて残酷かつ不快な死体画像が含まれていますので、そういった画像が苦手な方、気の弱い方は絶対に見ないでください。それを覚悟の上で、責任ある成人の方のみ見てください。