可児市の広報に、「
いじめ防止第三者機関の設置」という記事が載っていた。弁護士や臨床心理士といった専門家が、学校に助言や支援を行い、いじめを防止していく、という仕組みのようだ。いじめ防止専門員(誰がなるんだろう?)やスクールカウンセラーも、各学校に設置するという計画らしい。
昨年度に起きた悲惨な事件(全国ニュースにもなった)の影響なのだろう。
しかしいじめというのは、扱いが本当に難しい。このような制度を設けても、防止することなどできないだろう。いじめられている子が、そのことを教師や他の大人に訴えるとは、考えにくいからだ。たとえ思い切って大人に相談してみたとしても、それで解決する可能性は低く、かえっていじめがひどくなる可能性がある。
そこで、いじめをなくすことなど不可能だが、少しでもましな状態にすることはできないか、私も考えてみた。いじめが発生するのは、基本的には休み時間や放課後など、教師の目が届かない時間帯である。であれば、
生徒が学校にいる間は(休み時間も含めて)常に、教師等が監視していればよいのではないか。アメリカなどでは日本ほどいじめが深刻化していないのは、生徒は授業が終わるごとに教室を移動しており、1つの教室に子どもだけでいる時間帯が少ないことによる、と聞いたことがある。子どもは基本的に大人が監視しなければいけない、という考え方である。私も同じ考えだ。子どもというのはまだ理性が不十分であり、中学生以降になると暴力的な衝動も強くなる。放っておけば、一般社会でいうところの暴力や迷惑行為が起きるに決まっている。教室という閉じられた空間に子ども達だけでいさせる、ということ自体が、そもそも無謀なのである。
具体的には、上の図のように、3クラスあればそのうち1クラスだけ先に休み時間をとり、授業時間もその分遅れて開始する。そうすれば、休み時間も含めて教室内に教師がいることも可能になる。教師はいちいち職員室に戻らなくてもいいように、その日の授業の準備を、あらかじめ朝に全てしておく。担任教師は昼休みも教室に常駐し、放課後も、生徒が全員帰るまで教室に残る。教室内には担任用の事務机を置き、職員室に行かなくても仕事ができるようにしておく。その際には極秘文書等が漏洩しないよう、引き出しにはしっかり鍵をかけておく。また、教師が見ていても平気で暴力をふるうヤンキーなども存在するため、「いじめ防止専門員」などを置く代わりに、
屈強な警備員を各学校に配置しておく。
教師にとっては休み時間がなくなることや、学校に警備員を置くこと等に批判があるだろうが、これぐらいやらなきゃ駄目だと思う。もしいじめが事件化して大事になったら謝罪させられるのは学校なんだから、そうなる前に徹底した措置をとってみてはどうか。もちろん、たとえ上のようなことを実行したとしても、「いじめがなくなる」なんてことはない。例えば、特定の子をみんなで無視する、というようないじめの仕方には無力だろう。しかし、少なくとも減少させることは可能だと思う。