平成16年に発行された溝口敦のノンフィクション「食肉の帝王」を今更読んでみた。この本のアマゾン(リンク先)による内容紹介をコピペすると、以下のとおり。
講談社ノンフィクション賞受賞
金丸信から星野仙一まで政・官・財・暴を操る!
食肉店の奉公人から身を起こし、と暴力の威光で日本を“裏支配”した食肉業界のドンがこの1冊を機に逮捕!!
“最後のフィクサー”浅田満――自民党のドンから山口組5代目、さらには宝塚スター、元横綱・北勝海に元阪神監督・星野仙一まで……その“威光”は、広く日本社会に浸透している。と暴力を背景に、途方もなく肥え太った男の半生を赤裸々に綴った衝撃作!!政・官・財・暴を手玉に取った「食肉業界のドン」が、狂牛病騒動に乗じてわれわれ国民の“血税”を貪(むさぼ)り喰らう様を暴く!
10年以上前の本とはいえ、これは今年読んだ本の中でも最も衝撃的なドキュメンタリーの一つである。利権という言葉は知っていたが、これほどまですごいものとは思わなかった。この本によると、大阪国税局は解放同盟等を経由する税の申告についてはフリーパスで認める、という確認書さえ存在した、というのである。さすがに今はもうないと信じたいが、前世紀においてはこうした類の利権が特定の地区に集中しており、税金が大量に投入されていたらしい。おそろしいことである。
日本には、なかなか語られることのないタブーがまだ存在することを知った。このようなルポを世に出した溝口敦氏の勇気は本当にすごい。彼の著作をもっと読んでいこうと思う。
あと、鈴木宗男はやっぱりク○であることも、これを読んでよく分かった。
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