マル鉄・鉄道写真館

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国鉄 交直両用型電気機関車:EF80(客車列車編)

2012-12-25 00:30:00 | 国鉄・JR電気機関車(交流・交直流)
国鉄 交直両用型電気機関車:EF80(客車列車編)


EF80は、昭和37~42年に掛けて製造された、EF30に続いて量産された交直両用電気機関車で、63両が製造されています。

通常の電気機関車は、1軸の動輪に対して1つの電動機(モーター)が作用するのが一般的ですが、EF30やこのEF80は2軸(1台車)に対して1つの電動機としています。EF30は関門間の接続のみでしたので、特に高性能にする必要もなかったことからこの方式が採用されたようですが、走行距離の本格的な運用に対応するEF80は、交直流機器及び電気暖房装置の搭載による重量増を抑制するため、電動機を減らして軸重軽減に対応したという点において、EF30とはかなり趣旨が異なるようです。

EF80は、大きく分類すると1次型と2次型があり、さらに電気暖房装置を搭載した客貨両用と電気暖房装置を持たない貨物用があります。
※ただし、ブルトレなど客車に電源装置を持つ列車については、電気暖房搭載の有無に拘わらず運用されていました。

今日は、EF80の写真のうち、普通列車や荷物列車を牽引している写真をご紹介したいと思います。



昭和52年頃 上野駅にて EF8018牽引 下り普通列車

地平20番線で発車待機中の普通列車。



昭和54年頃 上野駅にて EF8018牽引 下り普通列車

偶然にも上の写真と同じ18号機。何故かEF80牽引の旧客列車でカラーだったのはこの1枚だけでした。



昭和57年頃 上野駅にて EF8019牽引 下り普通列車

57・11ダイヤ改正を控えて、上野駅における特急列車の発着の情景を撮りに行った時の写真。鶯谷寄りの跨線橋の上から撮影。



昭和57年8月23日 我孫子駅にて EF8042牽引 下り普通列車

多分、大回り乗車中に我孫子駅で偶然押えた写真。



昭和57年10月12日 荒川沖~土浦間にて EF80牽引 上り普通列車 

車番は不明です。写真では判りにくいのですが、EF80の次位にスハニ64と思われる客車が連結されています。この頃ですと、合造車は殆ど姿を消していましたので、配置換えや廃車にしても何故この列車に連結されていたのか謎です。
常磐線では、この頃の客車は全て保全工事施工車で青色。荷物車はマニ37、郵便車はオユ10と、編成が青一色で変化に乏しかったと言えます。
おそらくこのスハニ64は茶色でしょうから、カラーで撮っていればかなり変化があったのではないかと悔やまれる1枚です。



昭和57年10月12日 荒川沖~土浦間にて EF8012牽引 下り普通列車

下り列車なので、郵便・荷物車は最後尾の連結となります。



昭和57年10月12日 荒川沖~土浦間にて EF8021牽引 上り荷物列車

私が写真を撮った中で唯一のEF80牽引荷物列車。
次位には偶然旧型のマニ36が連結されていますが、荷物列車も終盤を向かえ、マニ50が多勢を占めていました。



昭和57年10月12日 荒川沖~土浦間にて EF8060牽引 上り普通列車

今回アップした写真で唯一の後期型。ヒサシがなく、テールライトも外バメ式となっており、1次型とかなり印象が変わります。この列車は郵便車等の連結が無いようです。



昭和57年11月14日 上野駅にて EF8030牽引 常磐線普通列車

上野駅にとっては、この日が大転換となった日、といっても過言ではないでしょう。ごく一部の列車を除き、上越系・東北系の電車特急、短距離系の夜行列車、そして、昼間の急行が1日にして無くなってしまったわけですから。
首都圏でも53・10改正以後、最後の牙城となっていた常磐線の客車普通列車。夜行急行も含めて、旧型客車はこの日を境に一気に姿を消してしまうことになってしまいました。


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このほか、EF80牽引の客車列車は、以下のとおり過去ログでご紹介しております。

415系・キハ58系・20系客車:快速「エキスポライナー」

寝台特急「ゆうづる」:EF80編

20系&14系ハザ:急行「十和田」


また、貨物列車編は以下のリンクからご覧ください。

国鉄 交直両用型電気機関車:EF80(貨物列車編)

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