マル鉄・鉄道写真館

鉄道・バス・航空機・はたらくクルマなど、乗り物全般の歴史をご紹介しています。

旧型国電 飯田線:クモニ83100番代

2012-12-17 00:30:00 | 旧型国電
旧型国電 飯田線:クモニ83100番代


飯田線には、荷物専用車としてクモニ83100番代とクモニ13が在籍していました。

飯田線は4つからなる私鉄を買収・国有化することにより誕生した長距離ローカル線で、中央部に天竜川に沿った地形の険しい未発達で道路交通不便な地域もあったためか、荷物・郵便輸送も活発で、多数の車輌が活躍していました。
ローカル線だけあって、クハユニ56やクハニ67900番代といった合造車輌も沢山在籍していました。

これら荷物車のうち、クモニ83100番代は元湘南形80系の荷物・郵便車輌としてクモユニ81の名で誕生しています。
東海道地区での新性能化に伴う地方転出の際、飯田線に転属した3両は郵便室を撤去の上スカ色に塗り替え、廃車となるまで一貫してそのスタイルのまま活躍しました。



昭和57年8月10日 撮影区間不詳

クモニ83100を連結した3連。



昭和57年8月10日 伊那松島駅にて

とにかくこのクモニが好きだったので、来たら必ず撮るという姿勢で臨んでいました。この編成は、確かクモハ+クハ(又は逆)+クモニ+クモニの4両編成の列車だったと思います。途中、客車を連結しない区間があり、荷物列車として走っていたと記憶しています。荷物列車は2両編成ですので、運が良いとこのようなクモニ83の併結が見られました。



昭和57年8月10日 撮影場所不詳 クモニ83100+クハユニ56+クモハ60

辰野駅早朝発の3連です。延長の中では客荷半々。なんともローカルです。



昭和58年6月6日 撮影場所不詳

こちらも上の写真と同様の編成。確か辰野発の2番電車だったと思います。



昭和58年2月9日 大沢信~七久保間にて クモニ83100+クモニ13+ほか

写真では判りづらいですが、ここでの撮影では吹雪かれました。風が強いため、非常に寒い思いをして駅間を歩きました。



昭和58年2月10日 駒ヶ根~伊那福岡間にて

歩いている最中に背後から襲われてしまい、なんとも中途半端な構図です。客電が繋がっていますが、実は荷物列車です。なので、時刻を把握していませんでした。
本来なら荷電の2両編成となりますが、豊橋までの回送(入場車)を連結してたようです。



昭和58年4月16日 豊橋駅にて (再掲)

過去ログでご紹介いたしました、名鉄の荷物電車と並んだシーン。隣同士で私鉄と国鉄の荷物車同士が並ぶという光景は大変珍しいと思います。今ではどちらも過去のものとなってしまいましたので、古き良き時代のシーンと言えるでしょう。



昭和58年4月19日 辰野駅にて

旧国も終焉を迎えます。発車まで時間がありましたので、記念撮影と相成ったわけですが、ホームから降りてしまってます。
これは駅員さんにちゃんと許可をとっていますので誤解の無いように。
当時は私も国鉄職員でしたので、遠慮しがちな私でも、意外と声を掛けさせていただいてました。もちろん、それは安全に対する意識がプロであるという自信があったからこそです。


湘南顔でスカ色なのに荷物車という変わったシチュエーションのクモニ83100番代。でも、そんなギャップのある姿に余計に惹かれたかもしれません。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道写真へ
にほんブログ村