ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

見よ!この生命力!!

2015-08-29 09:05:28 | 暮らし

 ようやく台本書きから解放されて、おっと!お預け作業が目白押しだ。便所のくみ取り、イチゴ畑の除草、田んぼのヒエ抜き、そして、薪作り。

 一気に寒くなったからねえ、ストーブ点火の日も身近に感じられるようになってきた。田植えを終わって除草の始まるまでの2週間、何日か薪作りに取り組めたものの、数日程度の作業ではたかが知れている。燃やし始めれば、あっという間に使い切ってしまうだろう。早く薪割を終わらせねばならない。暖かい日々が続くうちに割っておかないと、乾燥が足りずストーブの中でくすぶり続けるに違いないからだ。

 まずは薪切り場の整備から。木を切る場合、太い2本の木を台として平行に設置し、その上に切る木を置いて、チェーンソーの刃を当てる。刃が地面を削らないようにとの配慮だが、切断面が開くようにして、刃が挟まれないためでもある。近くに運び込んだ90cm~120cm長さの丸太をこの上に置いては、3等分ないし4等分していくわけだ。年間通してこの作業台を使うわけなので、切りくずがどんどん溜まっていく。天気が続き、十分に乾燥すれば、この鋸屑は灯油を染み込ませて薪風呂やストーブの着火剤になる。

 久しぶりなので鋸屑は、台座の木を覆うほどに積もっていて、しかもそれが梅雨時の雨を十分に吸い込んで見事な発酵堆肥になっていた。よしよし、これは畑に運んで野菜作りに活用できるだろう。農作業用のフォークを使って丁寧に掘り起こし、薪切り作業ができる環境を整えた。

 道ばた沿い、と言っても、我が家しか利用しない裏道だが、に下ろしておいた材木を作業場に運ぶ。米沢の河川敷でもらった木がまだ残っている。欲かいて太いのもらっちゃったから、いんや、重いこと重いこと!最重量級のヤツなんか、持ち上げられず、端を持っては向こうに投げ出し、木一本分の距離を進み、さらに端を持っては、えいやっと放り出して、どうにかこうにか運んだ。

 50本ほどをなんとか運び上げて、準備完了、いよいよチェーンソーのお出ましだ。休養明けのチェーンソー、やっぱり寝起きが悪い。何度も何度もリコイルスターターを引っ張ってようやく始動、刃先は鈍ってないか?切り始めてみたが、さすがこの春替えたばかりなので、切れ味快調、どんどんと切り進める。

 で、出会ったのが、こいつなんだ。

 わかるかな?新芽が生えて、しかもけっこう大きな枝にまで成長している!これには驚いた。伐採されたのは冬の間かせいぜい春先、ってことはもう5ヶ月は経ってるってことだ。その間、とりたてて水気吸いやすい場所にあったわけでもなく、日陰にあったってわけでもない。どちらかと言えば今年は空梅雨、お盆前の炎暑とその折の乾燥も激しかった。そんな厳しい環境を堪え忍んでまで、生命再生の営みを成し遂げた。この生命力!この逞しさ!

 これが、日本の森を支えているのだろうな。伐採されても伐採されてもすぐに芽を出しぐいぐいと育って、数年もすればまた元通り森や林となって素知らぬ顔で立っている木々!森林国日本はこいつらの類無い生きる力で成り立っているってことだ。そして、我が家の心地よい冬も、繰り返し繰り返し育っては切られ、薪として己の身を提供してくれる彼らの生命力に頼っているということなのだ。手を合わせ感謝の気持ちとともに、刻ませてもらった。

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