ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

今日も明日もパン作り!

2007-07-20 23:05:51 | 暮らし

 やれやれとんでもない台本書いちまったもんだよ。劇の中で、お客さん全員に手作り米粉パンをプレゼントするなんてさ。お陰で公演の前日は必ずパン屋さんに早変わりだ。最初は部員にも手伝わせて焼いていたけど、それだと稽古が進まない。いや、それ以上に、僕一人で作った方がよっぽど手間が省ける。だから、今日も授業の合間を利用して一人しこしこパンを焼いた。

 明日は米沢上郷コミュニティセンターでの公演。観客は100人を予定しているとのことで、粉にして3㎏のパンを仕込んだ。50%の強力粉、もちろん国産小麦だ。農業高校だからね、食育ミュージカルだからね、こだわるよ、そりゃ。それと米粉を同量。配合はバターロール、って、こう書くとプロみたいでしょ?そうなんだよ、僕は元パン屋の職人なんだから。詳しくは僕の本『帰農の里』(無明舎刊)を読んでほしい。だから、3㎏程度の生地、一人で作業するなんてどうってことない。12時半に仕込んで、分割・成形・発酵そして、窯へ、4時半にはすべて焼き上げた。

 うん、作業そのものは大したことない。でもね、担任業務や授業をかいくぐっての仕事だからね、う~ん、つらい!しかも学期末だよ。通知票作らなくちゃ、クラス通信書かなくちゃ、夏期補講の準備しなくっちゃ、三者面談のお知らせ出さなくちゃ、って、状態だから。とうとう今日は、部員たちの通し稽古見られなかった。おいおい、大丈夫かよ。

 明後日は日曜日だけどパン焼きだけはしなくちゃいけない。週明けの23日(月)は川西町大塚小学校での公演、観客なんと、児童と保護者、先生も合わせて205名!こりゃ、7㎏か?8㎏か?それに明後日は玉庭のお祭りでチンドンも頼まれてるし。仕方ないから、顧問Nも引っ張り出して、彼女に仕込んでおいてもらって、分割以下の作業は僕がやるって手はずにした。まっ、顧問が二人とも農業教員ってのは、こういう場合、とっても便利だね。でも、顧問N、きっと泣いてるんだよ、無理矢理付き合わされてね。ごめん!

 なんだって、こんな目に遭わなくちゃいけないの?それはただただ、作者、つまり僕の無責任な思いつきの末路なんだ。狂言回しが紙芝居屋さん、ってことは、当然、アンズ飴とかソース煎餅とかちびちび食べながら見るのが本当でしょ。でも、食育ミュージカルだから、やたらなのも食べさせられないしね。そんじゃ、野菜クッキーか米粉パンだろ!野菜クッキーもやってみた。作り置き効くし量も出るし手間はかからない。でもねぇ、なんかねぇ、物足りないのよね!やっぱり、もらった子どもたちが、おおーっって心ときめくものでなくちゃね、ということで、6月以降の公演では、どんなに苦しくても、どんなに大変でも、どんなに忙しくても、パンを焼いて出してきた。

 そこまでどうしてこだわるかな?元パン屋の意地もある。でも、一番の理由は、子どもたちが、ほんと!喜ぶからなんだ。もらった時の嬉しそうな顔!大切にちょっぴちょっぴりかじりながら劇に目を向ける横顔。歌に引き込まれてパンを口にくわえたまま舞台を見入る眼差し、う~ん、いいなぁ!やっぱり、これは大切な演出なんだって思う。食育にふさわしい本物の食べ物を食べながら、食について楽しく学ぶ、こんな楽しく素晴らしい経験、きっと、子どもたちの心に深く刻まれると思うんだ。

 だから、忙しくたって泣くな、顧問N!僕たちは凄いことやってんだゾ!!あっ、泣いてんのは僕か、またまた、ごめん!

  

 

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