ステージおきたま

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物事、最初が大切!大豆初期除草

2017-07-01 08:36:31 | 農業

 芝居の台本書いてるったって、百姓との兼業だから、朝から晩までパソコンに向かってる、てわけにゃいかない。本の締め切りも大切だが、農作業の方だって、ここが適期、この時期逃せばヤバイぜって場合は少なくない。て、言うか、そんな避けて通れない必須作業の連続なんだよ、農業てのは。

 大豆の種は播かにゃならん。播いたら鳥追いのテープを張らにゃいかん。芽が出りゃ出たで補植が待ってる。どうやら欠株を補充してほっと一息、最初の除草だ。まだ草だって顔をのぞかせたばかり、でも、ここが勝負ところだ。まだ、大丈夫だべ、なんて高括って見逃そうもんなら、あとあと炎天下を這いずり回る天罰が降って来る。

 先の苦労がわかっているから、今年は神さんがこっちにいるうちに、畝間除草は補植作業と同時進行で済ませた。畝間を管理機で走るだけのことなんだが、20メートルを20列となると、気も使えば体力も消耗する。でも、大豆が雑草に覆われる悲惨な光景を思い浮かべつつなんとか耕しきった。

 ただ、管理が走れるのは畝と畝と合間だけ、株間や株の近くには草が残ってしまう。数年前まではこの株間雑草を甘く見てえらい目に遭った。アカザやアオビユなど、大豆よりはるかに背丈高く育ってしまうのだ。こりゃいかん!畝間同様、株間の初期除草が大切だ。気づいて去年は、早い時期に土寄せを行った。株の両側の土を引っ掻いて株と株の間にもっていく、土で株元を覆う要領だ。土で覆ってやれば雑草の芽だって死に絶えるに違いない、これで今年は爽やか大豆畑!と喜んだが大間違い。被せられた土などものともせずぐいぐいと伸び広がったのだった。

 やっぱりこれは丁寧に1株ごと株間の雑草を搔き取って行くしかないな、で、やるとすればここ数日内だ。雨が降れば一気に勢いづくからな。台本書きは遅々として進まない。だからと言って、大豆初期除草を先延ばしすることなど考えられない。やるしかない。よしっ、午前中2時間、11時には終わらせて台本書きに入ろう。

 暑い!この時期照り付ける日差しは真夏と同じだ。風もない。覚悟を決めて畑に立つ。ホーを使って株間一つ一つを丁寧に搔き取って行く。大豆のすぐ脇を引っ掻くのだから細心の注意が必要だ。あまりに近く生えてる場合にゃ、屈みこんで手で抜いてやらにゃならん。無精してホーで取ろうとしようものなら、大豆も一緒に引っこ抜いてしまいかねない。

 始めて1時間、おっと!まだ半分も終わらない。残りの畝数は数える気にもならない。前かがみの姿勢でホーを振るうので、背筋が強張ってくる。体幹だ体幹、これがものを言う。スポーツばかりじゃないよ。足腰と体幹、こいつが決めてだ。逆にここで頑張れれば、週末のマラソンにだって効果あるってことだ、そりゃ我慢じゃ!

 時折立ち止まって一息二息つく回数が増えて行く。1列休まず続けられたのは半分まで、あとは、もう数メートル言っては立ち止まり背を伸ばし深呼吸、その繰り返し。残り6列!そこらになるとただひたすら、あと何列?あと何メートル?あと?しか考えなくなっている。マラソンの終盤と同じだ。あっ、大豆引っ掛けた!注意力も散漫になり、手元の狂いも多くなる。

 大豆、終えた!あとは小豆の2列だけ。もう、がむしゃらに小休止を入れることなく突き進んでようやく終了。結局午前中いっぱいかかってしまった。

 でも、でも、やり終えた達成感は半端じゃない。見事きれいになった大豆畑!納得、満足、胸に溢れてしばし眺める。これで今年も大豆は豊作へ一歩踏み出せた。あとは2度の中耕除草と見逃したアカザ、アオビユを引っ込抜く仕事だけだ。すぐ横のカボチャも殊のほか順調な生育を見せている。これで収穫までホクホク顔で畑に通うことができるってもんだ。

 農作業は、実りを目指して積み重ねるものだが、きれいに整った田畑を見る喜びってものも大きなモチベーションなんだよな。

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