ステージおきたま

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シニア演劇講師で朗読講習会受講って、微妙!

2015-06-18 10:05:53 | 演劇
 シニア4期生稽古、今回は「朗読講習会」に参加だ。以前からプラザが力を入れている「朗読講習会」に生徒も講師の僕もまるこど加えてもらった。シニアに教えてるってことは内緒にして。講師はNHK放送研修センターの高橋淳之さん。

 うっかり開始時間を間違えて、開始後15分に到着したら、なんと、舞台全面にしつらえたコの字のテーブルが満席!お断りもあって定員30名きっかりの参加者、驚いた。こんなに沢山の人たちが朗読に興味もってるなんて!凄い!朗読に関心あるなら、シニア演劇はどう?菜の花座の芝居見に来てくれてもいい、なんて、ついつい我が家の事情に引きつけて妄想してしまう。



 講座の内容は、前半がアクセントとイントネーションについてのお話し。日本語でアクセントとは、音の高低にあるって内容は、すでに僕らにとってはお馴染み。初めて教わってのは、イントネーションについて。文章全体としてのアクセントってことで、単語が文章に組み込まれると、アクセントが単語独自の時とは違ってくる場合もあるってことだった。無意識に実践していることなので、例文を読まされても正しいイントネーションで読むことができたが、理屈についてはこれまでまったく意識していなかった。

 あと、関西方言は母音を省くことなく丁寧に発音するので、単語が文章に組み込まれてもアクセントがそのまま残るが、共通語の関東地方では、母音が省略されやすくアクセントよりイントネーションが大切になっている、なんて話しも、なーるほど!の新知識だ。

 休憩の後、芥川龍之介の「トロッコ」をテキストにして朗読の研修。1人2文程度読んで録音し、講師がそれを批評しながら朗読の要点を教授していくというものだ。講習参加者1人1人の読み、なかなか興味深いものがあった。素直だけど、声に力がない人、アクセントがかなり苦手そうな人、自己流の上手さにはまり込んでる人、人前で読むのが苦手な人、・・・本当に十人十色だなぁ。ただ、朗読に入る前に朗読コツのコツみたいな話しを簡単にしておいてもらうと、それぞれの人が気持ちを込めて読めたのじゃないかな。最初に読まされた人たちはちょっと可哀想、アクセントなどの話しの続きってこともあって、正確に読むことを心がけてたみたいだったから。

 端から単文の朗読が続いて、おおーっ、僕まで来そうじゃない。これはやばいぞ。演劇学校の講師が下手な朗読したりしたら、この先お役ご免になっちまう。生徒たちも聞いてることだし、違いしっかり見せつけなくちゃ、と構えていたら、直前で、終了。ほっとしたのも束の間、じゃあ、もう一度最後の部分読んで貰いましょう、だって。

 こういうの苦手なんだよね、実を言うと。極度の人見知りの上がり症、で、なんで演劇指導できるんだ?!まぁ、それはそれとして。何度も稽古したりその場に慣れてしまうまでは、緊張感半端じゃないんだ。でも、読まないわけに行かない。で、まぁ、トロッコで走り下る少年の高揚感をできるだけ表現しようと必死で読んだ。
 
 講師の評言は、なかなか雰囲気出てますねぇ。ただ、力んでる、だった。力が入った理由は上の通り。文の情景を少しでも表せてたと評価されたから、まずは、ほっ!でも、録音を聞いてみると、下手!ズブ素人!力んでるだけじゃない。全体に走っていて間が短すぎ。読みの感情表現も不十分。恥ずかしくなるような出来だった。当然、厳しくダメだしするよ、僕だって、こんな朗読。

 講習の最後に、良き朗読に向けて注意する点三つ。(1)頭は高く出る。(2)息を吐ききる(3)名詞は明瞭に発声する。いずれも演劇でも有効、役に立つ指摘だ。でも、(1)は必ずしも当てはまらないだろうな。実際、低く語り始める人も何人か居たってことは、現実の会話では低く入るってこともリアルなわけだ。文を読み聞かせる朗読とは自ずと異なるせりふ術が求められるってことだろう。

 最後に講師が強調していたことは、良く聞きましょう、耳を鋭敏にしましょう、ってことで、これはいっつも僕がくどくどと言い続けていることでもあった。
 
 
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