ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

さすがに最後だぜ、田んぼ除草!

2021-08-01 13:58:49 | 米つくり

 もう終わり、コシヒカリの田んぼ、株間除草に2回も入ったし、7月もあとわずか。ヒトメボレは出穂が始まった。取ったって取ったって、きりないんだぜ。ここまで来れば、稲刈りで機械が動いてくれりゃいいんだよ。少しばかりの株間雑草は我慢しよう。田んぼ作業終了、さあさあ、畑の仕事、片付けなくっちゃ。旧鶏舎の縮小改築工事も中断したまんまだしな。

 と、気持ち切り替えたつもりだったんだ。が、ヒトメボレの田、水口近くは白い花の真っ盛り!うへっ、見っともねぇ。

 オモダカだよ。こいつ悪目立ちするんだよな。花といい、葉っぱといい。やつが顔出すと、あっ、手抜きしてやがんの、この田んぼ!って一目瞭然なんだ。いや、うちは無農薬だから、すでに7回も除草してるから、なんて言い訳したって誰も聞いちゃくれない。見苦しい!無様!の一言だ。

 本当は株元のコナギの方がひどいんだが、こいつはせいぜい伸びて20センチ、イネの上に顔を出すことはない。知ってて知らんぷりしてりゃそれで済むんだ。が、オモダカは違う。イネの背丈を超えて、悠然と花を咲かせやがる。しかも白!目立つんだぜ。

 見栄や外聞でやってるわけじゃない、なんて、きれいごとだよ。人の目は気になる。別に皮肉の一言も投げられるってわけじゃないが、無言のうちに、品定めされてるんだよ、田んぼだって。全体としていい育ちで来てるから、なおのこと水口付近のみすぼらしさは気になるんだ。で、悪いことにオモダカは、イネが生育不良で周囲が空いたところほどばばと伸びあがるんだ。なんだか、オモダカ畑みたいじゃねえか。

 わかった。このオモダカだけでも退治して、すっきりさっぱり爽やか田んぼにして、今年度除草作業は終了、ってことにしよう。すでに穂も出始めた一昨日から、午前中3時間、Qホー除草に精出した。

 なんたって、こうも生育悪いんだろ?ヒトメボレの冷や水嫌いはほんと手に負えない。コシヒカリなんて、水口でだって、負けることなく気丈に育ってんだぜ。思い切って、こっちの田もコシにしちまうか、もう何年もその誘惑に揺れている。特に今年は、苗が足りず、この水口周辺は欠株があったり、貧弱な補植苗で埋めたりしたせいで、ますますいじけた育ちになっている。逆境にあっても逞しく生きる、なんて人間同様、いや、イネじゃなおのこと、あり得ない話だよな。恵まれた境遇、適した環境が健やかな生育を保証するんだ。

 ほらな、水口から離れりゃ、雑草だってそれほどひどくはないだろ。イネがすっくと育っているところなんて、圧倒してるもの。どこだろうと、こんなふうに育てにゃ行かんのよ。ええい、未熟者め!

 いつもながらに己を罵倒しながら、田んぼを一歩、また一歩と歩き続けて、おお!素晴らしく立派な穂じゃないか!

 どうやら、ここが終点のようだな。全面出穂、ってわけじゃないが、かなり出穂が進んだ領域に入った。せっかく花を咲かせ花粉を纏っているのに、掻きわけて進むなんて無粋だよな。イネだって気悪くしてるよ。よしっ、これで最後にしよう!

 振り返って見渡せば、白い花はほどんど見当たらなくなってる。うん、3日間、頑張った成果だな。通りすがりの人たちに嘲る気持ちは起きないだろう。いや、そんなのこちらの被害妄想なんだろが、まず、当人が納得した。それでいい。これにて、今年の田んぼ除草、すべて終了だぜぇぇぇ!


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