天気予報がどんどん悪い方へ変わっていく。明日は崩れてもあさって火曜日は持ち直す、って言ってたろ、おい!なのに、、今週、ずーっと雨マーク!それはないだろ!稲刈り出来なくって、農家はみんイライラだよ。晴れ間は、今日、一日だけ、うーん、どうする?神さんが戻ってくるのは明日からだから、明日は雨が降っても強行、明後日は、秋雨の晴れ間を使って一気に終わらせるって予定がすべて狂った。
どうする?どうする?神さんの帰宅を待って、二日間、雨の中で頑張るのか、それとも、今日、一人でやれるだけやってみるのか?悩むよなぁ、次回作品の資料読みも調子上がってきたところだし。何より、心の準備が出来ていない。朝だって、ダラダラ起きたし。
怠けたい気持ちをおちょくるように、朝霧もどんどん晴れて、青空が広がっていく。これは、・・これは、・・・やるしかないだろう!
1反3畝の田んぼの稲刈り、一人でやる、そんなこと初めてだ。刈り終えて、杭立てて、稲束集めて、杭に掛ける、どこまで出来るのか?全部なんてできっこないさ。二人でやったって、まるまる1日仕事なんだ。まあ、杭の傍に集めるところまでできれば、大成功ってところだう。幸い、明日の雨は午後からの予報、おい、変わるなよ、勝手に!数えて集めておきさえすれば、なんとかなるだろう。先日の稲刈り初日の作業動向を振り返って、刈り取りに3時間、9時半に始めれば12時半、1時間の昼食休憩の後、杭立てに1時間で、2時半、そこから杭1本に48束を集めて積み上げる作業が3時間か、てことは、5時半終了、まっ、遅くとも6時の日没前には終わる。よしっ、ここは一丁、頑張ってみっか。この先、一人稲刈りって事態だってあり得るかもしれない。その時の予行演習ってことで。
日差し、強烈!出だしからビビる。バインダー、案の定、結束機の調子悪く、さっそく修理だ。まっ、この程度は折り込み済みだけど。落ち着け、焦るな!きっと治るから!ロスタイム15分。よしっ、絡まったヒモ取れた。作業再開。それにしても、カヤツリグサ、多いなぁ。コナギやオモダカはほぼ抑え込めたのに、カヤツリグサばかりは、イネが育ったその日陰でもグイグイ育ちやがる。こんなに成長してるなんて思わなかった。でも、機械に絡まるってことはないので、刈り取りの方は順調に進んだ。
が、暑い!午後は消耗激しく、何度も給水タイム。頭から水をかぶって、水をがぶ飲み、まるでマラソン大会だ。そうだ、大会そのものだ。それもフルマラソン!ただただ我慢で稲束を担いでは運ぶ。ひたすらひたすら、柔らかい田んぼの上を行っては戻り、行っては帰り。完全に忍耐レースになった。
終了予定?そんなもんとっくに過ぎた。刈り取った稲束があちらにもこちらにも行儀よく寝そべっている。このままにして終わりにするか?悪魔の囁き!雨、降らないって言うことだし、そんなら、このまま地べたに寝かせておいても大丈夫なんでねえ?そりゃそうだ。集めて積んであるか、そのまま横たわっているかの違い、どちらにしても夜露にはあたる。止めようか?日が沈んでどんどん暗くなる。だが、こうなると、意地だ。ともかく、キャリーに積もう。そこまでやれば、許してやるって、命令してるお前、誰なんだよ?足元はふらふら、頭は朦朧、喉はからから。うーん、ビールだぜ、ビール!
結局、キャリーもとうとう過積載、これ以上積んでも動けば落ちる状態。止む無し!残り数10束なんだけどなぁ、残念。何か所かに積み上げて、終了宣言。時刻、6時36分。夜道を車のヘッドライトが行き交う。すっかり夜。まずは、なんとか終われた!よく頑張った!ご褒美はビールしかないが、ゆっくりしてくれ、ってお前、誰だ?
完璧な脱水状態!ビールがぶ飲み、冷紅茶一気飲み、牛乳ぐい飲み、それでも、体は、水、水、水をくれぇぇぇぇ!と手を差し出している。どこまで頑張るんだよ。でも、これでわかった。1反3畝を一人で稲刈りするのは、狂気の沙汰だってことが。ちなみにガーミンの歩数計では16823歩!でもこれ、ウォーキングなんかとは比較にならんから。