



ローテーションから行って、ライ麦パンの番だ。小麦粉ごはんパンを2回作ったら、ライ麦ごはんパン、この順番を頑なに守っている。ライ麦パンはちょっと重いものねぇ、やっぱり2回に1度がちょうどいいんだな。
この季節暑からず寒からず、酵母は大好きなんだ、発酵も順調に進む。ただし、それは普通の酵母を使えばって話し。これ、天然酵母で行くとなると、やや難問にぶち当たる。予備発酵をどうするか、ってことだ。一昼夜28℃に保つって、どうするよ。ストーブ焚いてる時期なら、湯溶きした酵母を一晩近くに置いておけばよい。でも、まだ時折寒さがぶり返すとは言え、夜通しストーブ点けてるわけにゃいかない。余熱機能付きレンジ、なんて文明の利器とは縁遠い。さて、どうしよう、24時間の予備発酵。
そうか!ハウスだぜ。野菜育苗用の温熱マット敷いたトンネルの中なら、夜でも20℃下らないんじゃないか。一晩、野菜たちとご一緒させてもらおう。
どれどれ、トンネルハウスの一夜、住み心地のほどはどうだったかな?
あらら、ダメみたいだぞ。膨らんでいない。20℃じゃ低すぎるのかもなぁ、そりゃ辛い思いさせちまったねぇ。でも、作らぬわけにゃいかぬ。予発酵は不十分でも、少し多めに準備したから、なんとかなるんじゃうねえか?念のため、ドライイーストにちょっとだ助っ人してもらおう。
それでなくても天然酵母は時間かかるのに、予備発酵不調で元気なしじゃ、まず、午前中の成型は無理だな、なんて、とんでもない見込み違いだった。あれあれ、今度は発酵し過ぎだぜ。やれやれ、踏んだり蹴ったりだよな、ライ麦パン、同情するぜ、って俺のミスだった。
未熟なような過発酵のような、ベタベタの生地、こりゃ、膨らまないな、ふっくらパンなんて期待できない。それでも最終発酵で頑張って大きくなって、おっ、行けるかも!?の期待あえなく、天板に移したとたん、シュワァーと沈んでしまった。ま、まっ、いいさ、ライ麦多く入れたと思って諦めよう。
焼き上げてみれば、ほれ、それほどの失敗作ってわけじゃないだろ。
目は詰んでるが、何度でも言う、ライ麦パンだもの。味はたしかにライ麦パンだしな。
レーズン、クルミ入りのクーペも結構美味しい。
これだよ、これ!これがライ麦パンってもんなんだぜ、ってことにしておこう。
それにしても、発酵機能付きレンジ、欲しいよなぁ!いかん、また物欲じゃ。
うわぁぁぁっ、なんじゃこの見事さは!
おいおい、見てくれよ、このグイっと窯伸びした食パンの溌剌とした姿。
素晴らしい!ここまで勢いよく膨れ上がったのは初めてだな。うん、間違いない。
この迫力満点に力強く伸びあがった理由って、何なんだ?
叩く回数を250回から300回に増やしたことか?それはある、疲れたけど。小麦粉の種類は春ゆたかブレンドで変わりないが、届いたばっかの新鮮な小麦粉だったってことか?うん、それは大きいかも。もちろん、春のこの時期、酵母にゃ心地よい季節なんだってこともある。混ぜたごはん、モチ米なくてすべてうるち米だった?それはないだろ。
ごはんパンにしてからすでに10年近く、今になってやっと上々の出来が訪れるなんて、なんともパン作りは奥深いなぁ。この極上パンが次回以降もずっと焼き続けられりゃいいんだけど・・・ダメだろな。
いつも通り菓子パンも一緒に焼いた。最近お気に入りのシナモンロール、これも上手に行った。
上出来の理由、こっちはわかっている。生地を十分に広げてシナモンシュガーフィリングを丁寧に塗ったこと。一巻き分の生地量を少なくしたから、巻を細めに出来てしっかり締めて巻けたこと。シナモンとグラニュー糖にアーモンドプードル加えるのは同じだが、生クリームでねっとりさせ、塗る直前に溶かしバターを加えてクリーム状にしたこと。満遍なくフィリング広げてきれいに巻けたから、渦巻状もきれいに出た。焼く前に艶出し卵塗ったし、焼き上げた後にメープルシロップ塗ったりして、もうこれは高級ベーカリーの製品並みだな。
さて、話は突如、大きく飛ぶんだが、このパン、何のために焼いたか?
実は畔塗作業してもらったお礼なんだよ。畔塗については前々回の記事を見てくれ。
農作業の委託費ってけっこう高くてね、我が家のような自家用プラスアルファ程度の米つくりだと、お願いするには二の足踏むくらいなんだ。それが長い間、ボロボロの畔で我慢してきた理由なんだが、昨年引き受けてくれたⅠさん、地域の人たちに喜んでもらえりゃいいんだからって、置いて行った工賃、わざわざ返しに来てくれたんだ。うん、田舎ってこういう人たちの善意で成り立ってるんだ。が、それじゃあんまりだろ、って規定の料金の1/3と焼きたてパンを受け取ってもらうことにしたんだ。
良かったよ、お礼のパンが上手に焼けて。これなら、こちらの感謝の気持ちも伝わるよな。何かとお世話になるⅠさん、これから先もよろしくな。
もちろん、我が家の食い扶持だってたっぷりと取り置いたんだけどな。
とうとう最後だぜぇ、この冬、食卓支えてくれた漬物たち、この青菜一皿ですべて食べ尽くす。
いや、実は最後じゃない。4株ほど冷凍庫に保存してある。青菜漬けの葉の部分を活用した松前漬けも同様、数回分冷凍した。
にしてもだ、よく食べたよなぁ!青菜漬け、樽の底まできれいさっぱり掬い尽くしたって、初の快挙だぜ。これまではまず、春先になるころにゃ産膜酵母がびっしり覆って、放っておけばとろとろと溶け始めるんだ。なのに、今年は、腐敗はもちろん、発酵も一切無縁。お見事完食!
こまめにしこしこ食べ続けたってこともあるが、やはり、つけ汁に秘密あり、だろうな。下漬け、塩分ケチらずしっかり塩振ったことと、本漬けに入る前の塩出しがやや不足したこと。つまり、しょっぱい状態で本漬けしたことが一つ。やや、こりゃ塩味きついぞ、ってことで、漬け込んだ後、何度か味の改変を試みた。出汁に砂糖を溶かして加えたんだが、この糖分たっぷりの追い出汁だけだと微生物生育しやすくなりそうだから、酢と焼酎も一緒に入れた。
と、あれこれ手を加えて、うーん、塩分濃いめ!は解決しなかったものの、なんとか騙くらかして食べ続けられようにできた。この全体に濃度過剰、ってのが、腐敗対策に役立ったのかもしれないな。ただ、砂糖は微生物いらっしゃぁぁぁい成分だから、効いたのは塩分と酢と焼酎ってことかな。中でも酢!これを上手に使えるようにしようぜ、ってのが、来年に向けての学びだ。
キムチも頑張った!なんせ、4回漬けたからねぇ。
褒めてくれよ、なんてマメなんだ!ってさ。漬物ネーム、キムチまめお!これだな。寒さ厳しかったってこともあるが、やはり、酸っぱくなるかならぬかあたりで食べきる量で4度手間かけたってことが大きい。できればもう一度漬けたかったが、貯蔵白菜が品切れした。畑の雪解け進んで、取り残しの白菜無事だったら、再挑戦する?それはさすがに、だな。あ、もちろん、改良に改良を重ね、味が断然良くなったってこともある。
赤カブの甘酢漬け、こっちも小さい壷にこまめに足しちゃ味も調え続けたってのが勝利?の秘訣だな。赤カブはまだ小屋に眠ってるんだが、ちょっとすが入って歯ごたえ悪くなったので、漬物も終了ってことにした。
あと、キュウリをきつく塩漬けして、冬前に塩出し、水切りしてQちゃん漬けにしたんだが、これはなんか薄味で評判いまいち、8割方食べたところで、産幕酵母にギブアップ!課題は、塩出し後の絞り方だ。わかっちゃいるんだが、いい方法が見つからない。小型の搾汁器てのもあるんだが、高いよよぉぉ!ブドウでも作ってて、ジュースとか絞るんなら別だけど、たった一度の漬物のために、この散財は、ないよなぁ。
と、この冬の漬物ライフ、まずは合格。この調子で来冬は、うーん、小茄子の辛子漬けにも挑戦してみっかな!
マーマレード作った。
皮はシロップで煮てピールにし、
チョコレート菓子にした。
毎日食べてる。ほおほお、美味なり!
すべて使い尽くしたか?いやいや、まだあった。
皮を煮たシロップが残ってた。
どっぱり砂糖ぶち込んでるし、皮から甘夏の香りも旨みもたっぷりしみ出してる。
捨てる?とんでもないぜ。
ゼラチンで固めりゃ、そのまま極上のゼリーができるじゃないか。
でも、ちょっと物足りないかな?
2個分皮剥いて、中身を取り出しこれを加えよう。
鍋ごと火にかけて温め、ゼラチン投入!
こんなもんか?ちょい少ない気もするが、いいんじゃね。
溶けたら容器に入れて冷やして固める。
味見なんてしなかったけど、絶妙の甘み、苦み、酸味!
これは楽しめるぜぇ!
ヨーグルトと混ぜ合わせたら、
もっともっと美味しくなた。
よし、残った15個も使い切るぞ、絶対!