読書の秋です。
長野県政の当面の課題として県立短期大学の四年制化に対応するため下記の四冊の本を読みました。
・危ない私立大学 残る私立大学(木村誠著・朝日新書)
・就職に強い大学・学部(海老原嗣生著・朝日新書)
・消える大学 生き残る大学(木村誠著・朝日新書)
・大学ランキング(朝日新聞社)
少子化社会や較差社会の拡大により、向こう「10年で、100校以上が消える」と言われる様に、今、全国で778(2010年・学校基本調査)ある大学が生き残りをかけて競争を加速化しています。
そんな中に、本県では県立短大を4年制化することを決め、この過当競争に参画しようとしている訳ですが、今回この4冊の本を読み私の気持ちの中で、一定の整理が出来た気がします。
どの本も共通している事項は、過当競争で消える大学がある以上、大学を選択するに当たって気を付けること、就職に有利な大学を選択する基準などを、大学ランキング等により、具体的に示していることです。
そんな中、「消える大学 生き残る大学」では、「存在価値が問われる公立大学」に関する記述があり参考になりました。
その主な内容は、公立大学は、全大学778校のうち95校(その後の学校統合等で現在は80校)で12%を占め、国立大学86校11%より多い。学生数の割合は全体の5%と少なく、小規模な大学が多い。半面、公設民営大学が公立に転身するなど、厳しい地方財政を背景に生き残りが展開されている。
だが、センター試験の出願状況では好調な大学が目立つ。それは不況により地元で学費が国立と同じ程度の公立大学志望が高まったことや、医療・看護・管理栄養士などの資格直結学部科の人気復活、地元での就職が有利等の要因が考えられるとし、秋田県の国際教養大学の人気度度を評価しつつ、「地域貢献は公立大学のDNA」として、釧路公立大学、滋賀県立大学、県立広島大学、都留文化大学、群馬県立女子大学、奈良県立大学等の例を紹介しています。
そして、この項の結びとして、「公立大学として地域での活躍の場が周知されれば、もし国立大学と両方受かっても、公立大学を選択するケースが現在より多くなることもありうる。理工系や教員養成系にシフトしている地方国立大学に対して、文系や芸術、地元の産業に寄与できる先端科学などで対抗できる学部学科構成の大学づくりを目指すべきである。それによって、公立大学ならではの存在価値を高めることができるであろう。」としていました。
これらの考えについて私も基本的に同調するものですが、短期大学の「改組」による新たな県立大学の設置については、大学間の過当競争や現在の短期大学の伝統に配慮しつつ、地元に貢献する大学とするため、今後、具体的な提案をしたいと決意しています。
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