信濃美術館の整備について
【竹内質問】
最後に、信濃美術館の整備について県民文化部長に伺います。
信濃美術館については、平成12年に吉村県政時に整備の基本方針について答申が出されましたが、田中県政時に棚上げされ、村井県政時に私が策定を求めた「文化振興指針」の中で「今後のあり方を含め検討」と位置付けられ、阿部知事のもとで「整備検討委員会」が設置され、今日、2021年4月開館に向け整備が進んでいます。
このように整備への道のりには様々なことや年月を要しましたが、私としては周到に取り組んで来た課題であっただけに、感無量の思いですし、阿部知事の決断に対し敬意を表します。
そして、いよいよ来年度は本館の建設工事の着手や寄付募集が行われようとしています。
そこで、今後の課題として3点お尋ねします。
美術館の運営には人材の確保と育成が大切ですが、この点について、私の29年度9月議会での質問に対し、青木県民文化部長は「展覧会の企画を行う学芸員の充実を初め、幼児期を含め発達段階に応じた教育プログラムを担当する職員、新たに設置するアート・ライブラリーを運営する職員、集客を図るために戦略的な広報を企画立案する担当者などの専門人材の必要性を検討しているところ」と答弁しています。
そこで、これらの人材の確保についての現状と、開館までの今後の計画について伺います。
また、「ランドスケープ・ミュージアム」のためには、城山公園と善光寺との連携が大切ですが、城山公園や駐車場、周辺道路整備等について長野市との連携の現状と計画について伺います。
さらに、善光寺を訪れる観光客を美術館に誘導するためには、国宝善光寺にある様々なお宝を調査し、信濃美術館で「特別展」等を企画することが、立地を活かした発信になると思いますが、この点も含め善光寺との連携の取り組みを伺います。
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【角田県民文化部長答弁】
信濃美術館に関して3点のご質問をいただきました。まず、専門人材の確保について、その現状と今後の計画のお尋ねでございます。
新しい美術館では、大型企画展や常設コレクション展の開催、鑑賞プログラムやワークショップなど美術による学びの支援、アート・ライブラリーの運営など、これまでの信濃美術館にはなかった新たな事業を展開してまいります。
現在、開館までに必要な準備に合わせ、文化振興事業団において、これらの事業を担当する職員の採用を計画的に進めておりまして、今年度は、展覧会の企画を行う学芸員2名と広報の企画立案を担当する職員1名、計3名の正規職員を採用いたしました。さらに、本年4月には、学芸員のほかに、美術による学びの支援を担当する職員、アート・ライブラリーを運営する職員の計3名の正規職員を採用してまいります。
新しい美術館が魅力ある展覧会の開催や、美術による学びの支援、県内美術館との連携など、県立美術館としての役割をしっかり果たすことができるよう職員体制を構築してまいります。
次に、長野市との連携についての現状と計画についてでございます。
信濃美術館のある城山公園噴水広場と、隣接する善光寺東公園との連続性の確保、回遊性の向上は大変重要なテーマでございます。これまで、長野市や善光寺と連携しながら美術館の周辺整備の検討も進めてきており、善光寺側からの入口となる市道の交差点改良も予定されております。
また、駐車場については、美術館と一体で整備される噴水広場の魅力を損なうことがないよう、公園エリア全体の課題と捉え、長野市の「城山公園再整備検討委員会」において検討を進めていただいておりまして、こうした長野市の全面的なご協力に、この場をお借りして感謝を申し上げます。
今後、信濃美術館のある地域一帯が魅力的な場所となり、多くの方々に訪れていただけるよう、共同PRや案内表示の設置など、長野市、善光寺と連携して取り組んでまいります。
次に、善光寺との連携についてでございます。
善光寺には、年間600万人、御開帳の年には1,200万人を超える参拝客が訪れており、善光寺との連携により、参拝客が美術館にもお越しいただけるような取組が必須でございます。
これまでも御開帳に合わせて善光寺と連携した企画展を開催してきておりまして、前回の平成27年には、仏画など16点をお借りし、県内の秘仏や善光寺ゆかりの宝物を一堂に展示いたしました。
今後、展覧会の共同企画に加え、共通券の販売や毎月第2土曜日に善光寺境内で行われている「びんずる市」を美術館エリアまで広げるなど、新たな連携の提案を積極的に行ってまいりたいというふうに考えております。
【竹内挨拶】
私は、市議4期、県議5期と通算36年に渡り、議員として活動させていただきました。
その中で県議としては、5期20年間お世話になりましが、この間は、吉村・田中・村井・阿部県政に変わる激動の県政を経験させていただきました。
中でも、田中県政下での「脱ダム宣言」への条例の作成、100条委員会委員としての検証作業、外郭団体見直しに対する雇用を守る取り組み、県の透明で計画的な運営を求める「基本計画の議決等に関する条例」の提案、村井県政下での代表監査委員に対する特別監査請求など、今思えば懐かしく思えることが沢山ありました。
この内、県の「基本計画の議決等に関する条例」については、今後も県行政において、議会と執行部が車の両輪で、透明で計画的な県政運営を担保して行くものとして、私は評価し今後も期待しています。
こうした議員活動を続けてこれたのは、議員や職員各位との議論や意思疎通のお陰であり、感謝を申し上げます。
今後は、一県民として長野県政が県民の暮らしに寄り添う県政として益々発展して行くことを見守ってまいります。
最後に、県民の皆様、議員の皆様、知事及び理事者、職員の皆様に改めて感謝を申し上げ、私の最後の一般質問とさせていただきます。
ありがとうございました。
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