たけちゃん活動・生活日誌

県議としての活動に追われてきましたが、引退後の生活の様子や、感じていることを発信しています・・・。

「長野県立美術館」への名称変更は、説明責任が問われる。

2020年08月29日 | 長野県政

 8月28日の信濃毎日新聞の朝刊で「改築中の県信濃美術館 名称『長野県立美術館』有力に」との見出しで、27日行われた信濃美術館整備委員会で、委員から県が提案して来た「長野県立美術館」変更案への賛成や容認の意見が大半を占め、今後、最終調整した上で9月24日開会予定の県会9月定例会に条例改正案を提出する等の報道がされました。

 具体的には、変更に賛成する委員が「分かりやすい」「長野県の中核となる美術館というイメージが出る」「新しく生まれ変わる感じがする」と評価。一方で「県歌でも『信濃』という言葉は県民や出身者に親しまれている。『長野県立信濃美術館』にできないか」との声もあったとのこと。

 また、県が整備委員会に示した、この間、県内5カ所で開いた住民説明会の参加者アンケートでは、変更に賛成が17人、反対が26人だったと報告。インターネットを通じた意見募集でも、賛成7件、反対14件だったという。このため県は「『信濃』を何らかの形で残すことを考えている」と説明。展示室などの名称に取り入れることなどが考えられるというものです。

 私は県が行ったパブリックコメントに意見は提出していませんが、私の8月4日更新のこのブログで「信濃美術館」の名称は「信濃美術館で」として、その理由も含め発信して来ました。
 そして今回外野外からの意見かも知れませんが、また意見を発信しておきたいと思います。

 それは、県が今回提案した名称変更について、長野冬季五輪・パラリンピックを通して海外観光客にも「長野」が認知されやすい―などと説明して来ましたが、それでも、説明会やインターネットを通じた意見募集でも、反対する意見が賛成意見を圧倒的に上回っているにもかかわらず、なぜ名称変更をするのか理解できないということです。
 もし、名称変更を強行するのであれば、今後末長く美術館が県民に愛され続けるためにも、今回反対した方々に、変更する理由が胸に落ちるように説明責任を果たして欲しいと思います。

 県信濃美術館は開館して54年となりますが、開館できたのは県民と民間の熱意です。50年以上経過すると世代交代が進み、その歴史を知っている人は僅かになっていると思います。
 しかし、その文化の歴史があって、その上に築いて行くのが新美術館の新たな歴史である以上、名称の継続性は欠かせないと思います。

 この点、特に県には説明責任を果たして欲しいと思います。
 そして、私が妥協出来る名称は整備委員会の委員から提案されたとする「長野県立信濃美術館」への名称変更しかありません。
 県には是非、条例案作成前に再考して欲しいと思います。


「信濃美術館」の名称は「信濃美術館」で

2020年08月04日 | 長野県政

 県では現在来年4月開館予定の「信濃美術館」の名称等について、8月7日までの日程で意見募集を行っています。

 https://www.pref.nagano.lg.jp/seibun/happyou/20200708press2.html

 既に、県内5会場で行われた説明会は、この2日に終了していますが、私は出席しなかったため、どんな意見が出されたかは知りません。
 ただ、7月27日の信濃毎日新聞が報じた26日行われた地元説明会の様子によると、「50年以上にわたり使用されている現在の名称を「長野県立美術館」に変更する案も示し、賛否両論が出た。」
 「名称変更の理由について、県信濃美術館整備室は「イメージが湧きやすく、インターネットで検索しやすい」と説明。1998年に長野冬季五輪を開催したことから「海外の方にも分かっていただける名称」と強調した。
 長野市内を中心に住民21人が出席し、5人が名称変更について意見を述べた。賛成したのは2人で「信濃の地名は、県外の人は『どこだろう』と思うのではないか」「県立美術館というと壮大な感じがする」と話した。
 一方、3人が変更不要・反対を主張。「開館時から(信濃美術館の名に)親しんでいる」「『新しさ』は経年劣化する。数十年間親しみ、育ててきた美術館の名前はかけがえのない資産、財産ではないか」と訴えた。「(長野県立美術館だと)北信の美術館という感じがする」といった意見も出た。
 信濃美術館の改築前の旧館は、財団法人が66(昭和41)年に建設、開館。69年に県立に移管された経緯がある。」等というものです。

 私は、信濃美術館について県議会で田中・村井・阿部知事を相手に周到に取組んで来た経緯があり、それ故に信濃美術館改築に向けた県内の美術関係者の思いも多く知ることが出来ました。
 そもそも信濃美術館は、「長野県に美術館を!」という県民の声を受け、信濃毎日新聞社や信越放送、県民などの寄付により整備された経緯があり、され以来唯一の「県立美術館」として、愛されて来ました。
 特に、美術関係者にとっては県展等を開催する「聖地」として、信濃美術館は目標でした。
 また、東山魁夷氏がゆかりの地として長野県に作品を寄贈したことを受け、平成2年に東山魁夷館が併設されてからは、「信濃美術館・東山魁夷館」として、東山魁夷氏の作品のイメージからも信濃の清々しさが感じられ、さらに愛され続けて来たと思います。

 私は、以上の歴史的経緯や、これまで「信濃美術館」の名称が県民に親しまれて来たことを考えれば、名称変更はすべきではないと思います。
 名は体を表すと言われますが、「県立美術館」の名称は全国どろにでもあります。問題は、名称よりも新美術館の果たす役割に、もっと力を注ぐべきだと思います。


駐車場誘導ボランティアの慰労会

2020年01月08日 | 長野県政

 1月7日の夜は、自宅近くの長野運動公園東側の災害ボランティアの皆さんの臨時駐車場での、誘導ボランティアに参加された皆さんの石渡区での慰労会が開催されました。
 この駐車場誘導のボランティア活動は市社協から朝陽地区住民自治協議会に要請され、地区内8区のローティーションを組んで、12月22日まで行われたものですが、この日の慰労会は、石渡地区で登録され参加して来た21人を対象に行われ、17人が参加しました。


 私は、当然のことをしただけで「慰労される」ことでもないと思いましたが、今後の打ち合わせもあるというので、出席しました。
 会では、10日からボランティアの受け入れが再開されるが、今後の市社協から要請があれば積極的に参加することが確認されました。
 懇談会では、全国から参加された災害ボランティアの皆様に敬意と感謝を申し上げるとともに、今回の災害に対し自分達も何か出来ることはないかと思っていたが、係わることができて感謝している等々の感想が語られました。


「信州医療センター」の今後について

2020年01月06日 | 長野県政
  私は、旧県立須坂病院、現「信州医療センター」(私は、この名称を認めていないので、以下、須坂病院)の自称「患者会の会長」を名乗り、悪い評判がしみついた病院のイメージを良くするため、県議時代に様々な取組みを行って来たつもりです。
 
 しかし、昨年12月23日、妻が数日前から高熱を出し、しかたなく須坂病院の緊急外来を受診したところ、待ち時間は当初2時間と言われましたが、妻が歩くのも難儀の状況であったため、優先して頂いたのか約1時間半で診察が終わりました。
 でも、結果はインフルエンザAという結果で、治療のための処方箋を頂き、妻は、その後頂いた薬を飲み安静に寝込んでいました。

 しかし、その後、3日経ても熱が下がらず、食欲もなく、ふらふらする日々が続いたため、私は心配になり、12月27日に須坂病院の緊急外来に行って点滴をお願いしようと、強引に妻を病院につれて行きました。
 受付で事情を話すとインフルエンザ感染の可能性のある、簡易な待合室に私も含め待機させられました。

 そこで待つこと結構時間が掛かりましたが、若い医師風の男性の方が来て、「インフルエンザと診断された時、一週間以上安静にして下さいと言われたでしょう。それなのに何で今日来たのですか。」と強い口調で言われたので、私は、「妻が、熱が下がらず食事も取ることもが出来ず、ふらついているので、点滴をお願いしに来ました。」と言うと、「38度以上熱があって食欲が無いのは、あたり前でしょう。一週間は安静にしていなさいと言われたのに、ここに来くれば細菌をバラマクだけでしょう。」等々、いかにも、迷惑なので、このまま帰れかのような対応を強い口調で言われたので、私は、その「病院側」の対応にキレルことを我慢して、「是非、診察して下さい。」とお願いしました。
 なぜなら、この方が強い口調で様々なことを言っている時、この人は誰なのか首から下げている名札を見ると、この方は医師ではなく「看護師」と書いてあったからです。

 その後、何とか願いが届き、こんどは、やさしい医師の診察を受け、肺のレントゲンや血液検査、点滴を受けましたが、妻の病状はインフルエンザをこじらし肺炎を起こしていたため、即一週間位の入院が必要と判断され、妻は即入院しました。
 私がなぜブログでこのことを発信するのかと言うと、今回の出来事を発信せず我慢してしまうと、同じ事が体質として繰り返され、須坂病院の評価が下がる行くことを実感し恐れたからです。

 なぜなら、私は6年ぼど前、議会の委員会中に熱が出て具合が悪くなり我慢できず、須坂病院の緊急外来に行きましたが、その時も、若い医師が高飛車の姿勢で、「何でも、来れば良い、というものではない」かのようなことを言われ何の治療や処方箋も与えられず、結果として3日間寝込んだ経験があるからです。

 県立病院から病院機構に変わった理由には、サービスの向上があったと思いますが、今回経験した「緊急外来」の対応は、逆行するものであり、一つ間違えれば命取りなっている出来事であり、怒りがおさまりません。
 「緊急外来」を24時間受け付けている病院である以上、こられる患者は、具合が悪く、「何とかして欲しい」と必死の思いで来ている患者が多いと思いますが、これらの患者に対し、今回私達が経験した病院側の対応では、返って県の中核病院としての「県立信州医療センター」どろこか、本来須坂市が県に甘えず運営すべきローカル「須坂病院」の評判を、そらに落とすことになると思います。
 「緊急外来」は、その病院の入り口であり、そこで不愉快な対応をされれば、患者は「こんなに具合悪く困って来ているのに」等と怒りを覚え、病院に対して反感を覚えるのは当然ではないでしょうか。
 そして、そのことによって、患者から市民、県民へと噂が広がり須坂病院の評判が悪くなって行くのです。

 私の妻は、幸い12月31日の夕方に退院することができ、年末にもかかわらず治療して頂いた須坂病院の皆様に感謝していますが、私は同病院に通院しお世話になっている故に、さらに患者に寄り添い須坂市民に信頼され、なおかつ県立としての役割を果たして欲しいという願いから、あえてブログで発信しました。
 県立病院機構と「信州医療センター」は、私の訴えを重く受け止めて頂き、早期に改善して頂くことを是非とも願います。
 
   

信濃美術館「触れる美術作品」と「映像作品」制作に寄付を!

2019年08月31日 | 長野県政
 現在、長野県信濃美術館本館は令和3年度開館を目指し、現在建替え工事を行っています。
 新しい県立美術館には、無料で作品を鑑賞することができる「屋根のある公園」ゾーン等に展示するコンテンツとして、触れる美術作品と映像作品を新たに制作し、開館時に展示することになっています。
 誰もがあらゆる感覚を使って美術を楽しむとともに、普段美術に関心のない方にも興味をもってもらい、アートが身近に感じられる場所へ皆さんと一緒に育て行くことが信濃美術館の目的の一つでもあります。
 そのため、「新美術館 みんなのアートプロジェクト」として、この委託制作に必要な費用を調達するため、クラウドファンディング型の寄付募集を行なっています。
 目標金額は2000万円で、募集期間は令和元年8月2日から令和2年3月31日までですが、私も県議中にこの取組みに熱意を燃やしたことから、新美術館に私の愛着の思いを寄せるため寄付をしたいと思っています。
 なお、特典として、1万円以上のご寄付の方には、寄付者銘板にお名前を掲出するとともに、開館後、委託制作者の解説付き見学会に招待すということです。
 寄付の募集は、次のサイトで行なっています。
 https://www.furusato-tax.jp/gcf/590
 
 私は、県議の時、信濃美術館の改築を県の貴重な文化財産の管理・継承や県内文化芸術団体の「聖地」、そして県民文化向上のための拠点として整備することを求め続け、実現したと思っています。
 また、その取組みの過程で、信濃美術館が整備された当初は、民間の熱意により整備された歴史的経緯を踏まえれば、民間や県民が愛する施設として、新たな施設の更新にあたり幅広く寄付を求めるべきであることを主張して来ました。
 そのため、私が現職中に行なった質問の概要を下記に報告しておきます。
 
2016年3月3日 県議会での一般質問での関連事項
 
【竹内質問要旨】
 信濃美術館は昭和41年10月に財団法人信濃館として開館し、今年で50年となります。
 信濃美術館の整備は、当初は民間資金により整備された歴史を考えれば、これから行う整備についても広く、民間からの資金援助を呼びかけるべきですが考えは。

【知事答弁要旨】
 信濃美術館は、指摘の通り、民間放送事業者が中心となって広く寄付を呼びかける中で整備され、その後、県に移管された経緯がある。
 その意味で県民の皆様の熱い思いで出来た美術館であると考えている。
 新美術館も、多くの県民、企業をはじめ、広く民間からの資金的な支援を頂く仕組みなど、様々な方策を検討したいと考えている。
 このことにより、信濃美術館が多くの方に一層愛されることになるよう県として取り組んで行く。
 
2017年10月28日 県議会での一般質問での関連事項
 
【竹内質問】
 信濃美術館の整備について、昨年の2月議会の一般質問で私は、県民に親しまれ愛される美術館とするためには、広く民間や県民に寄付等を呼びかける取組みも必要であることも申し上げ、この問いに知事は、「多くの県民、企業を初め、広く民間からの資金的な支援が得られるよう、他県あるいは海外の事例も参考としながら具体的な方策を検討したい」とされて来ましたが、今後の取組みについて伺います。
 
【青木県民文化部長答弁】
 信濃美術館は、民間事業者が中心となって整備され、その後、県に移管された経緯があり、県民の皆さんの熱い想いで出来た美術館と認識しております。
 新しい美術館においても、多くの県民、企業をはじめ、広く民間からの資金援助などの支援を得られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 現在は、寄付募集において目標を上回る実績を上げている他県の美術館の現地調査を行うなど、具体的な方策の検討に着手しているところでございます。
 先行している美術館からは、建物の姿がビジュアル的に見えた方が寄付を募りやすいといとのアドバイスをいただいたことから、県民の皆さんに新しい美術館の姿をイメージしていただける段階、すなわち設計が固まった段階におきまして、具体的な取組を進められるよう準備をしてまいりたいと考えております。
 なお、具体的な取組につきましては、多くの県民の皆様のご理解、ご協力が必要となりますことや、有効な取組となることが必要と考えておりますので、経済界や先進的な取組をしている美術館関係者に参画 していただいている信濃美術館整備委員会のご意見もいただきながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
 
 以上、今整備されている信濃美術館が県民に愛される施設として末長く愛されるよう、民間や県民への寄付募集に至った経緯を報告しましたが、是非とも多くの皆さんにご協力をお願いするとともに、昭和41年の信濃美術館開館当初は民間資金により財団法人信濃館として開館し、その後県に移管された経緯を熟慮すれば、当初整備するため財団を設立した信濃毎日新聞や信越放送さんには、信濃美術館の更新整備について、もっと深く係わって欲しいと思います。

県獣医師の確保について

2019年08月21日 | 長野県政
 近頃、県のホームページを見ていると、県の来年度職員採用で現在不足している獣医師職員の職員採用選考考査の募集が9月3日までの日程で行なわれていました。
 本県でも獣医師の不足は深刻であり、私は県議引退のため最後となる今年2月定例県議会で、「獣医師の確保対策」として、処遇改善等を求めて来ました。
 その意味で今回募集に当たり、処遇改善や募集要件を改めていただき実行していることに敬意を表するとともに、成果があがり一日も早く獣医師の定数を満たすことを期待します。
 なお、今回の獣医師募集に当たって県が示している処遇改善の主な内容は、下記の通りです。
 
 「前年度に引き続き受験年齢の上限を事実上59歳までとし撤廃するとともに、本年度は年3~4回の選考を実施する予定で、その他給与・勤務条件等の改善(検討を含む)を行うとともに、獣医系大学への訪問や情報提供などPR活動のさらなる充実により、優秀な獣医師職員の確保に努めてまいります。」とし、「長野県では、獣医師の皆さんがより働きやすい職場づくりに向けて見直しを進めています!」としています。
 その上で、具体的には「給与の改善」として、「給与の改善に向け、初任給調整手当の導入を検討しています。」とし、「受験者の利便性の向上」として「多くの方に受験いただけるよう、通年で募集を行います。(年3~4回選考を実施予定)」とし、「公衆衛生分野と畜産分野の人事交流を推進」として、「勤務いただく職場の選択肢を拡げ、幅広い知識と視野を持つ職員を育成するとともに、家庭事情等に配慮した勤務地の決定を進めていきます。」等としています。
 
 私が2月定例県議会で行なった獣医師の確保についての質問と答弁内容は下記の通りです。
 
獣医師の確保対策について
 
【竹内質問】
 近年、食の安全確保や、鳥インフルエンザ等の動物由来感染症、口蹄疫、豚コレラ等の伝染病への対応など、人と動物の健康に対する危機管理体制の整備が求められる中、食品衛生監視等の保健衛生業務及び家畜衛生業務を担っている公務員獣医師の果たす役割は、ますます重要となっていますが、地方における獣医師の確保は困難な状況にあります。
 本県においても、事態は深刻で、今年度は再々募集しても9名の欠員となっています。このまま放置すると、重大な影響が予想されることから、県として給与等の大胆な処遇改善を行うべきと思いますが、総務部長に伺います。
【関総務部長答弁】
 昨年4月の獣医師については、採用者数が募集を下回る都道府県は35団体あり、全国的に獣医師を確保できていない状況であります。
 本県においては、昨年4月は募集人数をほぼ確保できた状況でありますが、今年4月は、数度の募集を行ったものの採用者数が募集を大きく下回る非常に厳しい事態が生じております。
  獣医師に初任給調整手当の支給を行っている道府県もありますけれども、必ずしも募集者数を確保できていない状況にあり、原因をしっかりと分析し、対策を講ずる必要があります。 
 このため、新年度から健康福祉部と農政部の若手職員をリクルーターとして出身大学等に派遣し、県業務の魅力をしっかり発信するなど採用活動を行うとともに、学生の生の声を聞き取り、確保策に反映してまいりたいと考えております。
 また、採用確保に向けて、募集を通年で実施することや、40歳未満としている採用年齢の上限の引上げなどの対応も検討してまいりたいと思っています。
 こうした原因分析と採用での対策を講じる中で、給与面等処遇改善についても、他県の状況を踏まえつつ総合的に検討してまいりたいと考えております。
 

県の公共交通の新たな対策への調査開始を歓迎

2019年08月17日 | 長野県政
 8月16日の信濃毎日新聞の朝刊に「県、既存バス路線の調査開始 広域運行維持へ支援の在り方検討へ」との見出しで、次の記事がありました。
 
 県は、市町村の境界を越えて広域的に運行する公共バス路線の維持に向け、既存路線の利用者数や収支などの調査に乗り出した。本年度は飯田下伊那、木曽、中野飯山の3広域圏の路線と、県内発着の高速・特急路線を調査。3年ほどかけて県内全10広域圏に対象を広げ、支援の在り方を検討する。
 県交通政策課によると、本年度は県が国と折半して赤字補填(ほてん)しているバス2社の6路線と、市町村が運行をバス会社に委託している約30路線について調べる。赤字幅が比較的大きいが、高齢者や学生らの需要が根強い生活路線を中心に現状を把握する。高速・特急バスは、バス4社が長野・松本両市と県内他都市をつなぐ5路線を対象とする。
 調査は松本市の民間シンクタンクに委託。基礎調査として沿線地域の人口動態のほか、駅や学校、病院といった生活拠点施設へのアクセスなどを把握。バス会社や市町村への聞き取りなどを通して、1便当たりの平均乗客数や路線の収支率、国や県、市町村の補助金といった情報も集める。路線ごとに「カルテ」をまとめ、課題を整理する。
 県は、調査内容を市町村や交通事業者が参加する広域圏ごとの検討組織に報告し、対応策の検討に役立てる方針。ダイヤやルートの改正、車両の小型化、予約に応じて運行する「デマンド型」など新交通システムへの移行を含め、路線維持のための方策を考えるという。
 県交通政策課は「広域的な視点から地域公共交通の在り方を探り、効果的な支援につなげたい」としている。
 
 私は、この記事を読んで、私の県議引退後も私の提案して来たことが、その方向に進んでいると思い嬉しく思いました。
 というのも、県議の時の私の一つのテーマは、公共交通の維持・存続であり、今年2月27日に行なった私の県議最後となる一般質問でも、「県内広域幹線高速バスの存続について」として取り上げているからです。
 以下に、その内容を改めて紹介します。
 
【竹内質問】
 私は、これまで、千曲バスの佐久―長野間の高速バスの廃止と、アルピコバスの長野―松本間の減便を例に質問しましたが、本県にとって県内各地を結ぶ高速バスの存在は必要不可欠ですが、採算性や運転手不足、少子・高齢化と人口減少により、今後さらに存続が危ぶまれることが予想され、県の早期の対策が求められており、県の支援策を求めて来ました。
 具体的には、広域・基幹的なバス路線を維持するための補助制度や、県内を結ぶ高速バス等について、事業者は今どんな気持ち、どんな経営状況で、人手は足りているのか等、事業者に聞き取りをしていただきたい等の要望をして来ました。
 その意味で、現在提案されている新年度予算案に、「地域公共交通最適化サポート事業」として、現在の地域公共交通の課題を調査し、今後の公共交通のあり方を模索する予算が計上されたことを一歩前進と評価します。
 その上で、この「地域公共交通最適化サポート事業」には、県内広域幹線高速バスの存続は調査対象となっているのか。
 また、公共交通の存続のためには、深刻なバス・ドライバー等の担い手不足について、県としても本気で取り組むべきと思いますが、取り組む決意について伺います。
 
 【阿部知事答弁】
 広い県土を有する本県におきましては、都市間の円滑な移動を確保するために、高速バスは鉄道とともに重要な交通手段だというふうに考えております。
 来年度「地域公共交通最適化サポート事業」、実施する予定でありますが、地域内のバス路線に加えまして、都市間の交通を促進するために必要な移動手段も検討していく予定であります。
 この中では、ご質問の高速バスや特急バスについても対象としていきたいと考えております。
 バス利用者の状況や、鉄道との料金・所要時間の比較、収支状況等のデータを分析し、その結果を踏まえて、県内の広域幹線高速バスに対する支援のあり方を検討していきたいと考えております。
 バス運転手確保の取組についてというご質問でございます。
 近年、利用者の減少によります収益悪化に加えまして、運転手不足ということで撤退を余儀なくされるバス路線も出てきておりまして、運転手の確保は全国的な課題だと認識しております。
 県としては、以前からバス事業者に大型二種免許の取得経費を支援させていただいておりますほか、県バス協会と連携した啓発イベント時にハローワークのコーナーを設けるなど運転手確保のための取組を行ってきております。

 また、北陸信越運輸局管内の行政機関・バス事業者等で組織する対策会議では、運転手確保についての優良事例の共有やセミナーの実施などを行っており、今後とも関係者が一体となって対策に取り組んでいきたいと考えております。
 竹内議員には、公共交通の充実・維持を始め、これまで数多くのご示唆、ご提言をいただき、また、折に触れ貴重なアドバイスを頂戴してまいりましたこと、心から感謝申し上げしたいというふうに思います。
 「地域の足の移動の確保」を始め、安心して暮らせる長野県づくりへの取組みはまだ道半ばではございますけれども、これからも頂戴したご意見を踏まえてしっかり取り組んでいく決意でございます。
 竹内議員のこれからのご健勝をお祈りするとともに、今後とも大所高所からご指導いただきますよう心よりお願いを申し上げます。
 
 なお、私の最後の質問では、引退するにあたって「気になること」として、他にも、「県立病院機構のこれからについて」「県総合リハビリセンターの今後について」「信濃美術館の整備について」「獣医師の確保対策について」「契約条例の具体化について」を取り上げ、何れも前向きな答弁でしたが、これらの課題についても早期の取組みを期待したいと思います。

信濃美術館整備事業に29億円余

2019年04月17日 | 長野県政
 2月県議会で採択された県の新年度予算に、信濃美術館整備事業に29億1936万円が計上されました。
 この予算は、新年度において信濃美術館本館の建設工事に着手するとともに、開館に向けて、触れる彫刻等の委託制作や新美術館のロゴマークの制作、カフェレストラン事業者の選定に着手するためのものです。
 また、併せて、県民の参加と理解を得ながら新しい美術館づくりを進めるため、寄付の気運醸成につながるイベントの開催や企業への営業活動を展開するとともに、県民の意見交換会やフォーラムの開催やリーフレットの作成を行うとしています。
 なお、今後の開館に向けた想定スケジュールとしては、この4月中に本館建設工事の起工式を行い、2021年春の善光寺御開帳までに開館したいとしています。
 さらに、既に改修工事を行っている東山魁夷館については、今年10月の開館を予定しています。
 
日本ブログ村のランキングに参加しています。クリックしてご支援をお願いします。

満蒙開拓平和記念館セミナー棟増築に県費補助

2019年04月14日 | 長野県政
 県は、全国最多の開拓団員(約3万3千人)を送り出し、多くの犠牲者を出した満蒙開拓に係わる史実を通じて、戦争の悲惨さ・平和の尊さを次世代に語り次ぐとともに平和教育の一環で、国内外の学校、団体等の受け入れ体制の一層の充実を図るため、満蒙開拓平和記念館のセミナー棟増築事業に対し、県単事業として補助する1千2百万円の予算を計上しました。
 満蒙開拓平和記念館は、平成25年に開館し平成28年11月に天皇・皇后両陛下も来館されるなど、平成30年10月には来館者15万人を達成しました。
 しかし、同館には40人収容のセミナールーム1室しかなく、40人を修学旅行などの団体の受け入れには、展示見学との交代制や時間をずらしての入館を要請するなど著しい支障が生じ、施設規模の拡大が急務とされていました。
 整備するセミナー棟は木造平屋建で、総事業費は7千万円で、財源は記念館の自己資金と寄付金で4千6万円、南信州広域連合と県が各1千2百万円を負担するとしています。
 また、増築計画は、今年4月に建設に着手し、同年秋頃の竣工を予定しています。
 
日本ブログ村のランキングに参加しています。クリックしてご支援をお願いします。

「長野県営業本部」を設置

2019年04月13日 | 長野県政
 県では4月から、農林水産物及び同加工品、伝統工芸品等の県外販路の開拓・拡大に向けた営業活動、情報発信等を実施する「長野県営業本部」を、産業労働部内に、「営業局」として設置しました。
 「営業局」の設置にともない観光部の「信州ブラント推進室」を廃止するとともに、農政部の「農産物マーケティング室」と、林務部の「鳥獣対策・ジビエ振興室」を「営業局」に統合し、「信州首都圏総合活動拠点(銀座NAGNO)」の所管が観光部から産業労働部に移管されました。
 「営業局」は、今後、県外販路の拡大や県内事業者と県外需要者とのマッチング支援の強化、事業者に寄り添ったマンツーマン支援、県外・海外市場の反応産地や関係団体へのフィードバック、本格的かつ戦略的なプロモーション等を実施するとしていますが、結果が求められることになります。
 
日本ブログ村のランキングに参加しています。クリックしてご支援をお願いします。