たけちゃん活動・生活日誌

県議としての活動に追われてきましたが、引退後の生活の様子や、感じていることを発信しています・・・。

地域政策フォーラム「地域包括ケアシステムの課題を探る」に参加

2015年11月17日 | 私の議員活動

 11月14日(土)は、地域政策フォーラム実行委員会の主催により諏訪市で行われた「地域包括ケアシステムの課題を探る」に出席しました。
 会ではまず、NPO「市民福祉情報オフィス・ハスカップ」を主宰する、小竹雅子さんを講師に、「介護保険制度の課題」について講演を受けました。 小竹さんは、介護保険制度スタート以来、国の社会保障審議会の傍聴を続けていて制度の変遷と背景に詳しく、特に今年4月からの制度の大幅改正と問題点、そして今後の動きについて約1時間半説明をしてくれました。
 そして、この中で小竹さんは、地域包括ケアのための「ケア会議」を構成するメンバーの中に、利用者や家族が入っていない。
 誰のためのケアプランなのか?介護保険制度は、一貫して利用者の立場に立っていない。
 今日、指摘した問題点について、地方議員の皆さんが強く発信して行かなければ、益々サービスが低下する道をたどるだけと訴えられました。
 講演の後は、小竹さんのほか、白井佑二諏訪保健福祉事務所長、今井祐輔「和が家」代表、水島誠一「ドリームライプ」代表が加わり「地域包括ケアシステムの課題を探る」と題してパネルディスカッションが行われました。 白井諏訪保健福祉事務所長からは、医療需要と必要病床数の推計や医療介護総合確保法成立に伴い、平成28年度を目途に機能別病床構成の見直しを行う地域医療構想の策定が現在行われていること。
 平成27年度より地域包括ケア体制構築に向けて「在宅医療・介護連携推進」が介護保険法の地域支援事業に位置付けられ制度化されたため、実施主体である市町村を県が支援する制度を構築している。
 その上で、県内や諏訪圏域の在宅医療や訪問看護実施病院の実績等についてお話し頂きました。
 今井氏や水島氏からは、施設を運営する上での地域の皆さんとの係わりの重要性を実践から報告頂きましたが、「和が屋」での食事会や認知症者を対象にした交流会の実施や、ドリームライプでの訪問介護への看護師が交替で開業医と連携し看取りまで対応できた事例が増えているが、このことは小さな事業所だからできてきたことだと思う。
 しかし、本県では田中県政時に、こうした地域の身近な場所でサービスが受けられる「宅老所」の整備を推進し、その後の村井県政も継承したため、全国的と比較しこうした小規模施設が多いが、こうした施設は介護保険制度の改正によりついていけないところがあり、サービスも人材も減ってきているとの指摘がありました。 
 また、実態として医療との連携が深まっていく介護現場の中で、人材の育成が課題であるとの指摘もされました。
 シンポジュウムの最後に、小竹さんからは、地域包括ケア体制構築に向けて「在宅医療・介護連携推進」が介護保険法の地域支援事業に位置付けられ制度化されたことについて、「介護保険制度を在宅医療などを医師会などの圧力に押し切られ、医療の方向に向かうものであり、そもそもの介護保険制度スタート時の約束と違った制度となりつつあるのではないか。利用者や地方議会からは、今後の制度をどうするのか「本音を言え」と迫る取り組みが問われるとされました。
 私は、介護保険制度については、書物も読み有識者の講演もお聞きしていますが、高齢化や政府の社会保障への財源配分の姿勢から、働く皆さんの処遇改善も含め、厳しい環境に置かれていることを実感しています。
 しかし、このままでは崩壊を目の当たりにしてしまう、介護保険制度などの我が国の社会保障制度について、制度を創設した以上、責任を持つべきなのは国であり、国が責任を逃れる傾向が強まっている昨今ですが、介護保険制度については、制度スタート時の趣旨を改めて「今後どうすべきか」国民・県民・市民に知らしめることを考えさせられました。
 また、田中・村井県政時に奨励された小規模な「宅老所」の運営が、その後の介護保険制度の改正に伴い厳しい運営におかれていることについては、しっかり検証を行い、できうる対策を検討したいと思いました。
 二日目は、自治体議員団の意見交換会が行われ、出席した各議員から9月定例会の取り組みや今後の課題について意見交換が行われました。
 私からは、県議会のこれまでの取り組みとして、9月議会での御嶽山噴火危害後の観光被害や子供性被害から守る条例、契約に関する条例の現状等々
について報告させていただきました。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ
日本ブログ村のランキングに参加しています。クリックしてご支援をお願いします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿