goo blog サービス終了のお知らせ 

Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

薄暗さの奥に

2016年11月07日 | 日々、徒然に

荒戸源次郎さん。享年70。

 

 

 

シネマプラセットという移動式の映画館を運営し、

「ツィゴイネルワイゼン」で鈴木清順をトップ監督に押し上げ、

「どついたるねん」で阪本順治を世に送ったプロデューサー。

「赤目四十八瀧心中未遂」という傑作をものにして、

寺島しのぶをスター女優にした映画監督でもあった。

上野国立博物館の敷地に、いきなり「一角座」という映画館を建て、

「ゲルマニウムの夜」というカルト作を上映する。

 

 

 

自分で映画を作って、映画館を建て、配給して上映する。

監督もやるし俳優にもなる。まさに鉄人というか、怪人というか。

 

もっともっと活躍してほしかったけれど、

この人がいなかったら、

日本映画はずいぶんつまらないものになったと思う。

 

 

荒戸さんのつくった映画は、

隠微でうす暗く、そこに人間の情念のようなものが

うごめいているものばかりだったような気がする。

 

人は亡くなっても、その人が作った映画は残ります。

またスクリーンで再会できればと。

 

ご冥福をお祈りします。
 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする