打ち合わせで渋谷まで出る。
特に考えもなくスペイン坂を上っていったのだけど、
坂の上には昨日閉館となったシネマライズが。

まさに最先端のミニシアターという感じだったけれど、
こうして閉館になると、ひどく荒涼としたイメージが漂う。
まあでも、86年開館というから、30年も続いたわけで、
このシネマライズを中心としたミニシアター文化の隆盛は、
やさぐれたシネフィルにはとても幸せな時代だったな、と。
正直言うと、それほどこの映画館に通ったわけではない。
「トレインスポッティング」も「ポンヌフの恋人」も、
「アメリ」も「バグダッドカフェ」も、ここでは見てないのです。
それでも「レザボアドッグス」とか「ファーゴ」、
「ぐるりのこと」「ブンミおじさんの森」といった
個性的な映画が見られたのは、
この映画館があったからこそ、だと思う。
ここで「シーズ・ソー・ラブリー」という
めっちゃ辛口の恋愛映画を見たのがいちばんの思い出かな、と。
97年の映画だから、もう20年近く前なのか。

主演はショーン・ペンと、
彼の当時の奥さんだったロビン・ライト・ペン。
そしてジョン・トラボルタ。
監督はジョン・カサヴェテスの息子、ニック・カサヴェテス。
ロビン・ライト・ペンをめぐって、
まさに泥沼の争いをするショーン・ペンとトラボルタ。
とことんやり合うクライマックスに唖然とした記憶がある。
すでに忘れられた映画かもしれないし、
シネマライズっぽくないとも思うけれど、
すげえ映画を見たなと呆けながらスペイン坂を下ったような。